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投稿者:ぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る
何も考えずに群れの行く方向に従う。これがどんなにひどい弊害をもたらすかを突き付けてくる本です。
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15/05/19。
5/24読了。
藤井氏の都構想反対への対応には感謝。
一方、安倍内閣の参与として安倍さんに対して全体主義批判は行わないということなんでしょうか。
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よかった。少し過激な論調や語り口が目立ってしまうが
述べていることは、概ね賛同します。
ハンナ・アーレントの本はいつかよみたいと思って
いたのですが。この本はアーレントの論述を(詳細に)
とりあげているわけではないのですが、アーレントの
論を取り入れて展開している感じです。
「全体主義」とは、それこそ昔の軍国主義や戦争時の
イメージがありますが。
”「兎に角、全体にしたがくべし」という考え方、および
それに基づく社会現象”を全体主義というということで
あれば、今の日本や世間は全体主義が蔓延している
と思ってしまいます。
いじめの問題。なんでもかんでも改革ということ。
新自由主義経済。グローバリズム。。。大阪都構想
マスメディアの報道の仕方。社会を構成する空気。
会社に流れる変な雰囲気。
すべておかしいし、全体主義に陥っているような気がしてきます。
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ハンナ・アーレントの思想をベースに書かれているように見えて実はハンナアーレントを出汁につかっていただけ。
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読みながら、自分も知らず知らずのうちに「官僚主義」に陥っていたときがあったことを思い出した。
一人でも多くの人に読まれるべき著作である。
ハンナ・アーレントの『全体主義の起源』も読んでみたいと思う。
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凡庸さに気づいて
真面目さと凡庸を履き違えていないか。
自分は真面目だと思っている人へ読んでほしい一冊
なにせ私自身、自分の事を真面目だと思い込んでいたけれど、この本を読んでハッとした。
俺は凡庸だ。
一人称 おれが凡庸すぎる。
自分が何か書いて読み返しても面白くない。
もっと上手に書くにはどうしたらいいんだろう。
この本を読んで気づいた。
自分の問いがつまらない。
ぼんやりとした、全体としての
みんな や 誰か に対して書くと総じてぼんやりとしてつまらない問いかけになると気づいた。
ただそんなの気づけるはずがなかった。
なぜなら、つまらない、空っぽの問いやテーマが正しくて本音は間違いなのが和の中のルールだから。
つまらなこそが正解だったけど今は真逆だ。
おもしろいが前提だ。
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第1部
全体主義とは何か?
第2部
いじめ、新自由主義、グローバリズムなど現代の全体主義を展望。
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「凡庸さが巨大な悪魔を生み出す」
とてもドキリとする言葉だ。平凡と凡庸は違う。凡庸である人たちは、自分できちんと考えようとしないので、全体主義と相性が良い。
全体主義というと、ヒトラーやスターリンなどを想像するかもしれないが、もっと普遍性・汎用性があるものである。
ああ怖い。なぜって自分も凡庸かもしれないから。
例えばアイヒマンは空っぽであり、つまり凡庸だったという。上からの命令に従うだけで、自らの思考によるものはなかったという。そういう凡庸な彼が多くのユダヤ人を死に追い込んだ。政治においては服従と支配は同じものである。それ故に、アイヒマンの罪はヒトラーに等しいのだ、と。
背筋を伸ばして(いや、こんな言葉を使うとそれこそ思考が止まる)、恐る恐る読み進めていくと、全体主義の「汎用性」が次々に出てくる。いじめ、改革、新自由主義、グローバル、大阪都構想。どれも凡庸な市民を共犯にした全体主義であり、言いたいことはわかる。だが何か、思わぬところに着地していって、アイヒマンの例に怯えた自分はいなくなる。
いじめや新自由主義などのほうが、ナチスの政治よりも身近なはずなのに。なぜだろう。著者のもっていきかたが少々強引、なのもあるかもしれないが、もしかすると、やはりナチスのほうが身近なのかもしれない。
昨今の国会運営やら国立競技場(には、アイヒマン的な人がたくさんでてくるな)など、まさに全体主義的だ。やはり著者がいうように、同じ構造であり、たまたま自分の関心がどこにあるか、だけの違いだろう。
理性が停止し、悟性「だけが」異様に肥大化した大衆、という言葉があった。ある事柄にリニアに反応する人が確かに多い。恐ろしい。
平凡でこそあれ、凡庸でありたくない、と強く思った。他者にいろいろ押し付けたくはないが、多くのみんなも、凡庸であることに気づいて抜けだそうとしてほしい。どうすればいいのだろうか。
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「思考停止」した「凡庸」な人々の増殖が、巨大な悪魔=「全体主義」を生む。 ハンナ・アーレント『全体主義の起原』