読みやすいのにネトウヨはなぜ読まぬ(笑)
2015/06/03 22:37
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投稿者:サンチャイルド - この投稿者のレビュー一覧を見る
ころからの出す書籍は、私の琴線に触れることが多いのですが、これもその中の一冊。
2014年でほぼ終わったと言える、所謂「ヘイト本ブーム」の背景で何が起きていたのか、つくる編集者や発行人はどんな人物なのか、そして'あのヘイト本の何がおかしいのか'を一望できる、読みやすい書籍です。
ネトウヨの皆さんもすぐに読める厚さ&内容だと思うのですが(笑)
手に入りにくかった
2016/09/19 21:03
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投稿者:玉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
結局、発売されたころに札幌の大きめの本屋さんには見当たらなかった。本屋さんは、こういう本をあんまり読んでほしくないのかも?と疑いたくなりました。加藤さんたちの地道な取り組みが、いつか花開いて、日本から、こういう本やヘイトスピーチがなくなる日が来ることを祈念して。
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ころから発行
大泉実成、加藤直樹、木村元彦 著
図書館の新刊検索で見つけた本
いつの頃からだっただろうか?
ネット、テレビ、本に嫌韓中の報道が溢れたのは。
特に、考えられるのは中国であった大きな反日暴動のあとから
田中角栄が中国まで出かけ、
国交を結んだあと、国としての賠償ではなく
援助として巨額な資本を投じ、インフラを整備し
中国は今の世界の工場となる基礎ができた。
国のメンツを保つために違いが、本当の理解し合える体制にまで
成熟できないままに、今のこの状態。
以前、日本のモノは大好きだが、国には嫌悪を感じるという。
韓国にも同じことが言える。今の大統領の父親。
彼は、同じように国力を強くするため、
経済力を得るために、同じ経緯を踏んだ。
もらった方は札束で、押さえ込まれた感情があるのだろうか。
互いに謙虚に、理解しあい歩み寄らねばならなかったはずが、
常に、メンツが互いに正しい判断を鈍らす。
ネットに溢れる嫌韓中ネタ。
笑って見ている分には、まだいいが、
都内で行われるヘイトデモ!
あれは、醜く気持ちが悪い。。。
その裏側で、プロデュースしているモノはないか?
仕組まれて踊らされてはいないか?
気になっていたので、すぐにこの本を予約。
1970年から1980年代に思春期を過ごした人には
宝島とガロには思い入れがある。
その二つがなぜにヘイト本を出したのか?
その内容を吟味し、書いた本人にもインタビューし
そのなぜか?を探っていく。
大きなキーワードは『売れる』
売れればいいのか?
確固たる理想も信念もなく、売れるワードに飛びつき
後に引けなくなってしまった当人の
どれだけ多いことか。
そして、それを発行したのは
全て経済的に、困窮していた出版社だった。
もちろん、編集長もあの輝かしい時代とは無関係。
開けてみれば、、、、、の展開。
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・ネトウヨは本を読まない。読むのはタイトルと目次だけ。
・書籍『関東大震災「朝鮮人虐殺」はなかった』(工藤美代子著)は、その証拠として当時の新聞に掲載された「朝鮮人による暴動」記事を紹介している。
朝鮮人が暴動を起こしたため、自衛として反撃したのであり、虐殺ではない主張している。
しかし当時、震災で大新聞社がほとんど倒壊し、情報が混乱する中で、地方紙はデマ情報まで真実のように掲載した背景がある。その翌月には警視庁から「朝鮮人による暴動」記事内容が否定されている。
そういう事実を書かず、当時のデマ記事だけを証拠としてあげている。
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70年代革新系と思われていた「ガロ」と「宝島」の出版社が現在はヘイト本の出版社になっているとは驚いた。もともとそんなに儲かる本を出版していたのではないから内部で何かあったのだろう。でも、残念だ。僕も宝島のムック本のフアンだったから尚更だ。植草編集長が知ったら何と言うだろう。
2019年に再読した。前回読んだ事をすっかり忘れていたのだ。でも、2016年当時より今の方が、ヘイト本の数が増加している。この本で指摘されていたことが益々広がっている。
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3年ほど前まで、本屋の棚一つを占領することもあった「ヘイト本」。その出版に手を染めた編集者への直撃インタビューとともに、ヘイト本の内容の荒唐無稽さについて論じている本。ブームが去ったからこそ書ける裏話という感じの話題が多くとても興味深く読んだ。
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本書の成立過程について、巻末に掲載されている
おわりに エピタフ、そしてマニフェストへ
に述べられています。本書編集者の木瀬貴吉さんが「宝島とガロで育った」と告白し、その宝島社と青林堂が「ヘイト化」していると嘆いておられます。
本書の編集にあたっては90年代前半までの別冊宝島を「手本」としているという。
「全体の「作り」については、別冊宝島がもっていた賑やかさ、切り口の目新しさ、そして書き手の視点を最優先させることを見習った。書き手によって文体が異なったり、またカタログ的な章があったりする点も、かつての別冊宝島の空気感を醸していると自負する」
さらに書き手については
「多彩な作家が集った旧青林堂の梁山泊感(そのような日本語があればの話だが…)が再現できたのではないだろうか」
宝島もガロも知らない私にはよく分からない形容なのですが、本書が読みやすかったのは確かです。
はじめに 嫌韓反中本ブームを蘇らせないために
で、2015年現在、「嫌韓反中本」がオワコンになっている、と記述されています。
本当にそうか?2017年11月現在、とてもそうは思えないのですが。
実際、梅田の大きな書店に行って近現代史・ジャーナリズム・政治関係の棚を見てみると、「嫌韓反中本」に埋め尽くされています。
そして2015年に本書が徹底論破したはずの関東大震災の朝鮮人虐殺デマ説も、未だに力を持っています。
歴史修正主義は決してオワコンではありません。論破しても粉砕してもゾンビのようによみがえってきます。
これは言論による戦いです。良識ある人々は本書のような本を読んで正しい知識をつけ、歴史修正主義者のデマ宣伝に負けない強さを身につけなくてはなりません。
http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20171124/p1
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嫌韓中本に関わる6本の原稿をまとめた本
出版社、編集者、執筆者といった出版に直接かかわった人々について調べた内容が中心。
内容としては、嫌韓中本が商業出版された経緯、デマゴギーへの非難、といったところ。
彼らが憎むヘイト本と同じように、敵が悪で愚かであるかについて語ることに熱中するスタンスにはちょっとうんざりさせられた。
左、右、どちらの側に立っている人間も、殴りやすい悪を求めているだけなんじゃないかと、うすら寒くなる。
ヘイト豚でも蹴とばせ、とか、ネットの書き手は相手をナメてる、といった言葉の選び方は支持できない。
後は、ろくでもない本の出版に関わる人をリサーチして問題点を叩くというのは非難しやすいが、出版が成立する理由は、送り手ではなく受け手にあると思う。
なぜ、愚にもつかない関東大震災で朝鮮人が日本人を組織的に襲撃したなんていう嘘が出版されて一部の人に受け入れられているかというと、それを読んで、真面目に信じる人が居るから。出版は読み手が相当数いなければできないが、書き手は電波系の人間が1人居ればどうにでもなる。
しかしながら、この本では受け手の存在は積極的に隠ぺいされ、編集者の「最近は嫌韓本を読む人が少なくなった」
という意見が積極的に引用される。これでは、嫌韓本をめぐる構図はなかなか掴めないのではないかと思う。
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排外主義を煽るいわゆる「ヘイト本」がなぜ出てきては消えることを繰り返すのか。
このことを「ヘイト本」がどのように作られるのか、作り手がどんな人たちなのかという視点から説明してくれる本。