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途中あんまり好きじゃないなと思ってしまったけど、一人では無理がある 以降はやっぱりとても好き。
「どんなことも、思っているほどは悪くないんだってよ」
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現実とコミックの境界線を行ったり来たりって感じ。伊坂さんらしいなるほどそうなるか~という部分はおもしろいが、大半はよくわからない(笑)
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文庫でのオリジナル短編集は、「伊坂さんってこういうのも書くんや」という、嬉しい驚きと面白さに満ちた魅力的なものでした。
収められている7つの短編を個別に振り返ってみます。
「浜田青年ホントスカ」
個人的には、この短編集の中で最も、というより唯一、従来の「伊坂幸太郎」さんらしい物語でした。
「相談屋」を営む男と「本当っすか?」が口癖の浜田青年の風変わりな交流を描いた物語…と思いきや…
思わぬ方向へと転換し着地する鮮やかな手際と、読後のドキドキする余韻が何とも言えません。
「ギア」
見知らぬ他人同士が乗り合わせたバス風のワゴンが荒野を疾走している冒頭から、全編に渡って乾いた不条理さが漂います。
読んでいる間、三崎亜記さんや筒井康隆さん、キングの初期の短編などを思い起こしました。
仮に何も知らないまま、前述の作家の誰かの短編って言われたら信じてしまったと思います。
「二月下旬から三月上旬」
こちらも、冒頭からしばらくは、キングのとある中編をイメージしたのですが、その後の展開と結末は全くちがったものとなりました。
「世にも奇妙な物語」の一エピソードとして、映像化してほしいです。
「if」
伊坂さん流の「復讐譚」あるいは「再生譚」といったところでしょうか。
あっけらかんと明るいわけではないけど、やるせないような暗さでもない、絶妙なさじ加減が心地よかったです。
章立てが、1、2ではなく、A,Bであるのがミソかな。
「一人では無理がある」
ミステリー調の出だしから、すぐに雰囲気は一転、とある冬の風物詩の舞台裏が愉快に真面目に描かれます。
ラストで冒頭のエピソードと見事に繋がり、爽やかな読後感に浸ることができました。
「彗星さんたち」
ここ最近、各種のマスメディアに取り上げられ、海外の方にも知られることとなった新幹線の清掃員にスポットをあてたファンタジーっぽいお話です。
随所に、アメリカの元国務長官パウエル氏の言葉が引用されていて、その言葉自体の良さと物語の持つ柔らかな温かさが印象に残る一編でした。
「後ろの声がうるさい」
7編を締めくくる書き下ろしの一編です。
これにより、書かれた時期も初出媒体もばらばらな前述の6編を、同じ世界の出来事としてまとまりのあるものにしています。
手塚治虫の「ブラックジャック」のエピソード「人生という名のSL」を思い浮かべました。
本レビューの最初に、伊坂さんらしくないという意味あいの表現をしましたが、最近文庫化された「PK」とか、完全版が刊行された「あるキング」などと共通するような語り口やリズムやストーリー運びであるようにも感じます。
従来の伊坂幸太郎さんのファンにも、そうでない人にもお楽しみいただけるのではないでしょうか。
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浜田青年ホントスカ
ギア
二月下旬から三月上旬
if
一人では無理がある
彗星さんたち
後ろの声がうるさい
1作目のみ既読。
『if』『一人では無理がある』『彗星さんたち』が面白かった。
この3作は伊坂さんらしさが感じられ、
なおかつほんわかした温かみを感じる短編、だったと思う。
あの時ああしてたら、こうしてれば…
誰しも1度ならず後悔することはあると思う。
それが叶った、、、のかと思いきやそうではない。
そうではないが、ある意味でやり直すことができた、
という『if』
サンタクロースを描いた物語は数あれど、
”サンタクロース”を不思議な力を持った人物ではなく
(不思議な力はあるが)”合理的・現代的な組織”として描かれた物語は初めて読んだ気がする。
内容は全然違うが『クリスマスを探偵と』を思い出し密かに比較しながら読んだ。
それにしても確かにサンタの仕事は『一人では無理がある』
新幹線清掃の仕事は確かに最近テレビなどでも取り上げられたりしている。けれど、その視点からあんなハートウォーミング且つ少し不思議な物語が生まれるなんてさすが伊坂さん。
伊坂作品にはしばしば”不思議なことが起きたかもしれないし、起きてないかもしれない”様などちらとも取れるような物語があるけど、私は不思議が起きてると思って読んでいることが多い。
とはいえ原人はやりすぎです(笑)
『彗星さんたち』
最後の書き下ろしは面白いと言えば面白いんだけど、正直後付け感は否めない。後付けだから仕方がないんだけれど。
相談請負人の稲垣さんは良かったけれど、ギアのセミンゴの取ってつけた感はどうも。
坂本ジョンに至っては本篇の方で私自身読後の整理がついていない。
二月下旬から三月上旬だけでもそのうち読み返そうか。
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短編集。おもしろい。ストーリーがないものもあればあるものもあって、最後にぐぐっとまとめてて、伊坂らしいじゃないか。とおもう。
でも、おれはやっぱり長編で、もっと登場人物に人生がある方が好き。
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『彗星さんたち』がかなり好き。
繋がる偶然って確かにあるし
それを発見できたらなんか↑アガるよねぇ。
* * * * *
お話としては『一人では無理がある』も好きなんだけど、ウチにはきてくれなかったので僻みを込めて。(笑)
ドライバーや鉄板の子も、その後幸せになってますように。
『羊男のクリスマス』と一緒に、
冬に再読したいな。
* * * * *
最後の、全員集合!みたくて楽しいおまけでした♪
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ほんとに話の組み立てが上手い。あぁ!そう繋がりますか!なんとまぁ!って。いろんなタイプの短編で楽しめた。展開も意外性があるし楽しいところとホロっとくるところとブレンドされてて。
全部良かったんだけど、特に『一人では無理がある』『彗星さんたち』。
インタビューがあってそれも良かった。頑張りましたね!これからも全部読むので楽しみにしてます。
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目次
・浜田青年ホントスカ9/8
・ギア
・二月下旬から三月上旬
・if
・一人では無理がある
・彗星さんたち
書き下ろし短編・後ろの声がうるさい
・十五年を振り返って
伊坂幸太郎インタビュー
後ろの声がうるさいで、この短編の登場人物を繋げようとしているのが、ちょっと無理やりなのに繋がっててすごいなぁと思いました。
3652のエッセイと同日並行で読んでたので、アレ?この話どこかで、ここと繋がってたのかと時間軸を確認して読んでしまいました。
お仕事小説の彗星さんたちが好きでしたが、ギアのセミンゴの想像図が脳内で色々変化をしています。ウルトラマン世代でないので、メトロン星人を調べてしまいました。後ろの声がうるさいの新幹線に乗り込んで、メモ書きのセミンゴを目で見て確認したいです。
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様々なジャンルの未収録短編集。
「浜田青年ホントスカ」
「ギア」
「二月下旬から三月上旬」
「if」
「一人では無理がある」
「彗星さんたち」
「後ろの声がうるさい」
の7編+インタビューを収録。
伊坂さんらしい作品かららしくない作品まであって、基本的にはつながりもなくいのですが、書き下ろしの「後ろの声がうるさい」でそれまでの作品をつなげているのはさすがです。
「ギア」には「ギブ」「ブギ」という未収録の続編短編がある様だったりするので、本当はセミンゴものとして一冊にしてほしかったです。
いろいろ挑戦的な短編が多くて、戸惑いもしましたけれど、後半の作品は安心して読めました。
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自分のような本を読まない人間には、短編集が読みやすくてラクかもしれない。短編だがどの話にも伊坂幸太郎っぽい、エンターテイメント小説的な面白さがちゃんと詰まっていて面白かった。短編だからあっさり終わる。軽く読めるのも、本読みじゃない自分にはちょうどいい。
以前、阿部和重との合作『キャプテンサンダーボルト』を読んだときに「ハリウッド映画みたい」という感想をもった。今回読んだ『ジャイロスコープ』には、テレビドラマにしてみたい面白さがどの話にもあった。それも「世にも奇妙な物語」みたいな感じのオムニバスドラマ。そういうところが「エンターテイメント的」と思うところなのかもしれない。テレビっ子的発言だが。
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2006年から2013年にかけて雑誌・アンソロジー等の各媒体で
発表された作品に書き下ろしを加えて再編集された伊坂幸太郎の短編集。
ある時期から完璧にイサカ中毒状態にある僕は、そこに伊坂幸太郎とい
う名前さえあれば入手出来るものは片っ端から入手し、片っ端から読ん
できた。だから、今回は読んだことのある作品を多々読むことになるん
だろうなぁ、とか思ってたら、既読は一篇のみだった(^^;)。
これは本当に嬉しい誤算で、アイネクライネ以来10ヶ月振りとなる伊坂
短編ワールドを堪能。結果、またもや光の速さで一気読み。いや、全く
止められませんでした・・・。
どれもこれもが一癖も二癖もあるシニカルな逸品。
更に書き下ろしでバラバラに書かれた全てをキッチリまとめてくれるの
だから、その所行は痛快、爽快、それでいて老獪さまで醸し出す紛れも
ない伊坂ワールド。今回も心地よく掌で転がしていただきました。
惜しむらくは、もう少しボリュームがあれば・・・くらい。それも重箱の隅
みたいなモンで、基本的には満点。「短編」のおもしろさがいろんなバリ
エーションで楽しめる快作。読むべし!
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初期からの伊坂さんらしいと言われる作品が好きな読者の一人です。なので、お気に入りは、『一人では無理がある』『if』『彗星さんたち』かな??最後の『後ろの声がうるさい』で最後一つに繋がった感じがおまけであって良かったです。短編集になると一話一話のインパクト小さくなりますが、展開が速いのでそれはそれで楽しめたようにも思います。いろんな時代の伊坂さんの作品がギュッと詰まったような、そんな作品でした。
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短編7作。
何も求めていなかったので、ざっくばらんで良かった。
言い方悪いけどメモみたいな短編だからこその伊坂要素の片鱗があって面白い。
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プチ伊坂作品が楽しめる。『一人では無理がある』が短編ながら伊坂作品らしくて好き。『if』も世にも奇妙な物語っぽくて好き。最後の『後ろの声がうるさい』は、書き下ろしだそうだが、オマケ的な感じ。ニヤニヤしながら読み、最後にジーンとくる。
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2015/9/8
不思議な短編集。
スーパーの駐車場で相談屋にスカウトされた「浜田青年ホントスカ」
サンタクロースの実情を書いた「一人では無理がある」が面白いと思ったんだけど、印象に残っているのは「ギア」のセミンゴだなぁ。一匹見たら十匹いる、セミンゴ。
なかなか入り込めず読むのに二ヶ月もかかった。