紙の本
続編を!
2015/07/09 16:20
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:M マサ - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の書物には、いつも、深いものを見ることが出来る、第6章で、創価学会を取り上げ、自身プロテスタントのキリスト教徒でありながら、冷静に分析し、池田氏の私的感を著書等を取り上げ、(検察の国策?との過去の争い等)公明党の平和主義を本物と、答えを出している、これは、学会内部からの発言より、影響力の有る発言である、しかも、他の宗教を信仰している、著者の解釈は、レベルの高さを感じる、これは、他の宗教家も見習うところではないか?
次章でも、池上彰氏と朝日新聞の論争を取りあげている、池上氏の冷静な行動と、著者の冷静な分析は、複雑に見えるメジャー報道より、簡潔にまとめ、より解りやすくなっている、
世界中の修羅場を取り上げ、日本のインテリが、どの様に捉えて居るか、非常によく解る内容になっている、後章で、自身を振り返り、ヘーゲルを取り上げ、「理性の策略」個人は一般理念のための犠牲者となる、これは、私自身も共感出来る解釈だ、著者の深い心を感じる、個人的には、佐藤優、一人の人物として、ますます、興味を持った、また、この著書は、非常に読みやすく、気軽に読める形になっている、続編を期待したい。
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同志社大学神学部 教授陣が語学が堪能 英語、ドイツ語、ギリシャ語、コイネーギリシャ語、ヘブライ語、ラテン語、アラム語、フランス語
ヨーロッパ中世の大学 自由七科(文法学、修辞学、論理学、算術、幾何学、天文学、音楽)の習得に11年、神学の専門科目に16年、計27年かかる
語学の習得には時間がかかる。毎日二時間。人間はや易きに流れるので、身近な娯楽はしばらく遠ざける
テレビと小説を捨てた
MI-5を扱った連続ドラマ spooks
犬は人につき、猫を家につく
人間の弱さが作り出してしまう悪からわれわれは逃れることができない。悪は必ず憎しみを生む。悪を突き放して理解する知力と意志力を身につけた人は憎しみから離れることができ、自由になる
国家は暴走することがある。それを防ぐことができるのは、法律や制度や個人ではない。自発的意思によって結合した中間団体だけが、国家に対抗する力を持つことができる
自らに責任のない事柄で苦難に遭遇した時は、誰かを恨んだり、自責の念にかられることなく、この試練にはかならず意味があると考え、ひとすら耐える。そうすれば、そう遠くない時期に超越的な力によって救いの手が差し伸べられる
小林秀雄 人は長所で過つ
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人間の弱さが悪を生み、悪は憎しみを生む。悪を突き放して理解する知力と意志力を身につける事により、憎しみから開放され自由となる。著者ならではのキリスト教精神をベースとした箴言は参考になる所はあるが、日常と非日常に修羅場にはギャップがあるし、雑誌連載時にいろんなネタを突っ込んでいるせいか、それをまとめても1冊の書籍としてはやや散漫になってしまったという印象。
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最近の佐藤優の著作は質が落ちているように感じる。
「ヘーゲルは、『偉人は他人を満足させようとするものではなく、自分の満足をねらいとします』と断言する。脂ぎった顔をして、自分の利益しか考えない政治家、社長、編集長などのような人が偉人で、歴史の中で理念を推し進めていくことができると、ヘーゲルは本気で思っている」
とあるが、これには賛同できない。
「ヘーゲルは、偉人の人生について、『かれらはおだやかな満足を得ることがなく、生涯が労働と辛苦のつらなりであり、内面は情熱が吹きあれている。目的が実現されると、豆の莢にすぎないかれらは地面におちてしまう』という突き放した見方を示している。ヘーゲル個人としては、自己中心的な偉人と友だちになりたいと思っていないのであろう」
とあるが、これも納得できない。
時代を変えるような偉人は、他人のためというより、自己実現欲求に突き動かされて、自分のために行動し続けた人である。しかし、どんな偉人でも最後は一人の人間として死ぬのであり、ヘーゲルはそのことを「豆の莢にすぎないかれら」と表現したのではないかと思う。
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情報の世界は、互酬性ごしゅうせいだ。嬉々ききとして 友情を偽装する情報収集活動 特捜検事「法律はもともとある。その適用基準が変わってくるんだ」店仕舞い 小菅ヒルズ=東京拘置所 若干、応用問題になるが、獄中生活のような非日常的な経験の中にも、取り調べ、公判のような非日常的な部分と、独房内での生活という日常的な部分が混在している。 能動的能力が受動的能力を超えることはない。自分が理解できない内容について話したり、書いたりすることはできないということだ。 「人は易きに流れる」日露戦争は、合理的計算を度外視して突入した戦争だった。犬は人につき、猫は家につく かもめのジョナサン完成版 米国でKindle版のみで上梓じょうし 八日目の蝉 角田光代 小豆島の素麺屋 螺旋状 倉敷 後楽園 岡山バラ寿司 誘拐事件 深刻味 人生を達観 形而上的恐れ 憎しみの脱構築というキリスト教的テーマ 記憶が甦る 和解 創価学会 池田大作 公明党 艱難に勝る教育なし 箴言を紐解きながら 国家主義は宗教 家宅捜索 獄中死 謀略 氷山の一角 プロテスタント教徒 拷問 痛烈に糾弾 傲るなかれ!と戒める 自発的意思によって結合した中間団体 池上彰 日和見主義 死活的 至極もっとも 済州島(チェジュ島)で慰安婦を強制連行 信憑性 挺身隊 新約聖書ヨハネによる福音書 売国 言論封殺の一環 二項対立 修正の余地 打診 リーク 掲載を拒否 情報の漏洩が生じることは稀だ ボディーブロウのように効いてくる 過ちでは改むるに憚ることなかれ イスラム国に対する十字軍 後藤健二 湯川遥菜 72時間 ヨルダン うさぎに角がない 諦念を日本国民に抱かせる イエメンのアルカイダから資金援助を受けている 袂を分かつ 追悼ついとう 唯一神アッラー コミンテルン モスクワ インテリジェンス能力の乖離 包括ほうかつ ウラジーミル・プーチン ウクライナ問題 ベラルーシ 遵守 ドンバスとはドネス炭田の略語 西側はロシアの憂慮を考慮しようとしない 事実上は欧州全体を弱体化させ、その米国への依存度を強めたいということに他ならない ジハーディ聖戦士 しょうび焦眉の課題 ロシアがウクライナのクリミアを併合 プロパガンダ宣伝 恫喝外交 核戦略を周知徹底させる目的 漁夫の利を得る バッファー緩衝地帯 核戦カードを用いた地政学 ウラン濃縮を90%まで進めると広島型の原爆の製造が可能となる SIS英秘密情報部、所謂MI6 イランのように約束を破ることに躊躇せず、平気で嘘をつく国家がある KGBプーチン 国後島 森喜朗 田中眞紀子 シベリア猫のチーコ アテンド アカデミズムに転身 ヨブ記 筆者は土地勘がある釧路か根室に行って、学習塾の講師をやりたいと考えていた。 ルシファー メフィストフェレス 因果応報 試練には意味があると信じられる強さ 超越的な力 時宜じぎにかなっているか洞察 偏狭 ヘーゲル 人間の欲望や刹那的感情 白装束のパナウェーブ研究所 中村うさぎ キリストが十字架にかけられたときに周りにいたのは女性だけ 脳内編集 アウシュビッツ 青酸カリ 修羅場の相対化
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著者の凄まじい体験を基に書かれているだけあって、説得力があります。自分自身の経験とかぶる部分も多く、自信がついたというか、まだまだ自分は頑張れそうだと思いました。
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佐藤氏は、本や世界事情ないろんなところからケンカの流儀を学んでいる。佐藤氏ならではの視点だと思う。
拘置所で検察官との感情的にならないやり取りは、まさに高度なケンカだと思う。
能力あるものは、その能力を他者のために使うべきという考え方は素晴らしい。
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検察とのバトルのくだりや、虚々実々の駆け引きを繰り広げた外交官時代の話は引き込まれるけど、ヘーゲルとか、正直、その程度のことを言うために引っ張り出さなくても、と思ってしまった。
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小説や話題になった(なっている)人物を例に取り、そこから学ぶ修羅場の対応法。
「吾輩は猫である」をそんなふうにとらえて読むのだなと、視点の置き方に感銘。
巻末の、中瀬ゆかりさんとの対談が面白かったです。
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元外交官の佐藤優が、自身の経験を踏まえて説く処世訓。
エッセイ集なので、ケンカだけではなく色んな事を書いている。
数々の修羅場をくぐってきただけあって、凄みと説得力を感じた。
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いま職場との関係がギスギスしている。仕事の割振りで納得できないことがあり、それを主張したがために疎まれている感じ。そんな中で本書を読み始めたのだが、あまり参考にはならなかった。参考事例の引用も多過ぎる。ロシアやイスラム国に絡む国際情勢の難しさが際立つ感じ。本書の内容に対してタイトルがしっくりこない。
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もっと具体的に危機の対処法が書かれてると思いきやそうでもなかったというのが正直な印象。
とにかく内容がインテリすぎて自分のような庶民にはちょっと落とし込めないかも。
俗にエリートと呼ばれる人達には割りと参考になったのでは?
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「・・・人間は基本的に大きな失敗をするまで、自らの行動を改めることはしない。・・・」(18ページ)第一章で著者の経験した修羅場が述べられているが、読んでいてとても共感することが多かった。人の経験(小説の主人公なども含む)から人は学ぶことができるを実感できる一冊でした。
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ケンカの流儀 修羅場の達人に学べ (中公新書ラクレ) 2015/6/10
2019年3月19日記述
佐藤優氏による著作。
初出は月刊中央公論の連載「修羅場の作法」を再構成したものです。
2014年4月号~2015年5月号
修羅場を抜け出すためには、ときにはあえてケンカをしなくてはならない場合もある。
その時、負けるケンカは、絶対にしてはならない。
印象に残った部分を列挙してみると
人間は基本的に大きな失敗をするまで、自らの行動を
改めることはしない。
外交官時代に学んだ教訓は「人間はできることと好きなことが異なる場合がある」という単純な真理だ。
知らない情報については漏らすことができない
というのは情報を保全する上での大原則だ。
秘密情報を持っている人から「知りたいですか」と
尋ねられても、自分の仕事と関係ないことならば
「その件には関心がありません。知りたくありません」と答えられるようになれば、インテリジェンスの世界にかなり慣れてきた証拠だ。
酒を飲んだ時に自分が相手に話したことを正確に覚える習慣をつけておくと、意見交換を終えた後に、こちらが相手に提供した情報と相手から自分が得た情報を比較することができる。
それで「今日はだいぶこちらの持ち出しになった」
「今回はだいぶ情報を搾り取ることができた」という評価ができるようになる。
今後、特捜事件に巻き込まれる読者が出てくるかもしれない。
そういうときには、一人で悩みを抱えずに、弁護士と相談することを勧める。
その際、自分の意見を押し付けるのではなく、
依頼者の話をよく聞いて、少し厳しめの助言をする弁護士を選んだ方がいい。
法律はもともとある。その適用基準が変わってくるんだ
(西村尚芳特捜検事)
→法律は、安定的なシステムを維持するために存在する。
今までの運用では、国家と社会の秩序が維持できないようになると法律適用のハードルが下がってくる。
日本社会の空気を察知して、検察が法の適用基準を変えるのだ。
サラリーパーソンの世界にも犬型と猫型がいる。
派閥抗争に敗れて、尊敬する上司が異動になることがある。
このときに犬型の部下は、涙を流し、苦しみを噛みしめながら現在の会社で嫌々仕事を続けるか、あるいは会社を辞める。
猫型は、そのようなことはしない。
不愉快な出来事があった場合は、気分を落ち着ける。
(猫ならば、まず全身を丁寧に舐める)
その上で、ケロッとして、新しい上司に仕える。
猫にとってもっとも重要なのは、上司ではなく、自分に餌を与えてくれる会社だ。
民間企業でも役所でも、派閥は必ずある。
できる社員(官僚)は、いずれかの派閥に加わっている。
社会人を10年経験して、どの派閥にも加わっていないという人は能力が低くて相手にされないか、性格に極端な偏りがあるのですべての派閥から敬遠されているという場合がほとんどだ。
派閥に加われば、一定の確率で負けることが必ずある���
そういうときは、猫型に徹して、とりあえず会社(役所)に居座って、虎視眈々と逆転の機会を狙うというのが正しいプローチと思う。
猫でも人間でも、他者を自分の思い通りに動かすことは至難の業である。
相手が従っていても、腹の中で恨みを蓄積していて、機会を見て反撃してくるかもしれない。
部下の心情がデリケートであることを理解し強圧的姿勢を取らない人が最終的に出世し、世間からも尊敬される。
普段は温和しくしていても「ここぞ」というときには、牙と爪をむき出して、上司や組織と闘わないと<死んで太平を得る>というシナリオに引き寄せられてしまう危険がある。
きみはみずからをきたえ、そしてカモメの本来の姿、
つまりそれぞれの中にある良いものを発見するようにつとめなくちゃならん。
彼らが自分自身を見出す手助けをするのだ。
わたしのいう愛とはそういうことなんだ。
(かもめのジョナサン)
能力のあるものは、その力を他者のために使うべきだ。
具体的には、他者の中にある肯定的要素を引き出す手助けをしてやるべきだ。
そうすれば、組織が強くなる。
こういう役割を周囲から理解されるようになれば、
誤解ややっかみをはね除け、能力を十分に発揮できる環境をつくることができる。
国家は暴走することがある。
それを防ぐことができるのは法律や制度や個人ではない。
自発的意思によって結合した
中間団体だけが、国家に対抗する力を持つことができる。
時代を画する大きな仕事に取り組む人は、叩かれ、潰される。
しかし、その人の仕事は少し形を変えて別の人に引き継がれるので失脚したからといって、絶望するには及ぼない。
結婚は「信頼の原理」で動くから話はトントン拍子で進むけれど、離婚は「不信の原理」だからそうはいきません。
しかも相手は、こちらの手の内を十分すぎるほど知り尽くしている。