紙の本
本を読む視点が増えた
2015/08/22 22:19
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:邪馬台国 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある程度本を読まれていて、もっと早く本が読めたらなぁと世に蔓延る読書術に振り回されそうな方、まず本書を読むと良いと思います。そもそも本を読むとは何かを、視覚的に徹底的に考えさせられます。答えがのっているわけではありません。そのかわり今までよりちょっとだけ肩の力が抜けて本が読めるようになれるかもしれません。
紙の本
この本はなにを起こすの?
2016/09/06 01:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆう - この投稿者のレビュー一覧を見る
私が大好きな本です。
読書には、ワクワクドキドキする一面がありますが、
この本はそれを文章だけではなく、デザインで表します。
また読書という行為の分析をした内容ですが、今までの読書の仕方とは違うインスピレーションが起こる本です。
今までよりいっそう、本を握りしめたくなる
熱のある本だと感じました。
投稿元:
レビューを見る
「本を読むときに何が起きているのか」 http://filmart.co.jp/books/composite_art/honwoyomutoki/ … 読んだ、おもしろかった。認知でも認識でもなく、文章からイメージするという意識上の現象にフォーカスした本。現象学というのを初めて知った。読書中のイメージが記憶になるが像や情景の細部は曖昧(つづく
読書に没頭すると検分から離れるから読後は読んだ記憶しか残らなくて、かつ内容記憶は不完全。確かに!著者が装幀を手がけるアートディレクターだからか図版が多用され全編で文字が強烈にデザインされているけど内容理解の助けにはあまりならないのが残念。普通のレイアウトで読みたかった(おわり
投稿元:
レビューを見る
読書の経験を様々な角度から考える。
グラフィックも丁寧に日本語化されている。
一読しても読み終えた気にはならないもののようで。
投稿元:
レビューを見る
著者は装丁家。
タイトルから学術書かなあ・・・と思ったら、確かに学術的な示唆も多く含んでいるんだけれど、本自体はなんだろう、コンセプトブックというのもおかしいけれども、凄い豊富なビジュアルイメージを含んだ、文章も1ページ1ページレイアウトが全然違うし、図像も色々入ってきて、それが著者の言いたいことを象徴している、というデザイン本みたいな本。
雰囲気としてはA・マングウェルとクラフト・エヴィング商會を混ぜてこねた感じ。
主として文学作品を読むときに、人はどう読んでいるのかということについて、当たり前のように思っていることが実はそうではない、ということを色々示していく。
例えば人は登場人物のビジュアルをどう処理しているのか。考えて想像している、ようでいて、具体的には描いていないことが多いことを指摘していく。だから挿画や映画化などビジュアルを出してしまうことは大きな影響を持つし、カフカは『虫』について、装丁に虫を出すことを絶対にするなと禁じたりしている。
一見分厚いけれど、かなりグラフィカルなので、内容はそんなに長くない。ただし、豊富でないという意味ではない(1枚でずっと考えこんだりも出来うる)。
今やっている研究に直接関わるわけではないので今回はパワー・ブラウジングで済ませたけど、また時間を作ってゆっくり読んだりしたい系の本だ。
投稿元:
レビューを見る
本を読むときに心の中で何が起きているかをイラスト等を使ってビジュアルに解説する。
見た目は厚い本だが、文章が少ないので意外なほどアッサリと読めた。本(特に小説)を読むときの視点、心の動き等をイメージで表現していて面白い試みだが、文章(というより翻訳文)がいまひとつスッキリせず、文章も細切れで、読んだ後に何が書かれていたのか思い出せなかった。アイデアは面白いけれど、本を読んだという実感が湧かない本でした。
投稿元:
レビューを見る
「読書」において、ダイレクトな映像を与えられず、人間はどのように脳内で情報を処理・解釈しているのか。本書の説明は脳科学的ではないが、読書家であればレトリックとして大きく頷ける。伊集院光が良く言う「実物を見た瞬間、それまで想像していたことが全て失われる」を極めて詳細に説明した一冊。
400P超だが、イラストや大胆な改頁が多いのでサクサク読める。
投稿元:
レビューを見る
「本を読む」という行為をこんな風に考えた事はなかった。
こうして分析されてみると、納得できる部分も少なくない。
決してカタくなり過ぎず、グラフィカルに導いてくれる。ちょっと高いけど、面白い本だと思う。
投稿元:
レビューを見る
「本を読むときに何が起きているのか」 http://filmart.co.jp/books/composite_art/honwoyomutoki/ … 読んだ、おもしろかった。認知でも認識でもなく、文章からイメージするという意識上の現象にフォーカスした本。現象学というのを初めて知った。読書中のイメージが記憶になるが像や情景の細部は曖昧(つづく
読書に没頭すると検分から離れるから読後は読んだ記憶しか残らなくて、かつ内容記憶は不完全。確かに!著者が装幀を手がけるアートディレクターだからか図版が多用され全編で文字が強烈にデザインされているけど内容理解の助けにはあまりならないのが残念。普通のレイアウトで読みたかった(おわり
投稿元:
レビューを見る
図書館で予約しておいた本書を受け取りに行った時、427頁という分厚さに驚き、覚悟をしてページを捲り更にびっくり。
本を読むときに私たちは何を見ているか?
ページに印刷された文字のほかに、読む時に何を頭に思い描いているか?
たくさんの仕掛けを楽しみながらあっという間に読了。
今まで読書をする時に、これほどにまで多様な方面から分析し、疑問を持ったことがあっただろうか。
投稿元:
レビューを見る
読書をするということを、改めて考える機会となりました。
著者が米人なのであたりまえですが、引用も訳書になりますが、日本的な考え方ではどうなのかしら・・と‥
本を読む時に私たちは何をみているのか?
読書を楽しみとしている私は、頭の中で思い描くことが愉しいのかな・・どういう読書を続けていく事になるのでしょう!
投稿元:
レビューを見る
作家はスケッチする人もいる。
作家自身の発見的学習に役立つこともある。
漠然とした思考をスケッチにし、
そのスケッチを解説する。という手法。
言葉の解決は、
文字だけでない。言葉の解決のために
スケッチを描くとか写真を見せるとか、
他のツールを使うということ。
話せばわかる、ということに当てはまらない時は、話す以外の手段を講じるということ。
でも前提は、それでも解釈は人それぞれということ。
言葉が効果的なのは、
それ自体に影響があるのではなく、
読者の経験の蓄積の中から何かを引き出す、
拡げる可能性を含んでいる、ということだ。
投稿元:
レビューを見る
読書しながら漠然としていた「読書しているときどうなっているのか?」というのを言語化したというところか。
確かにそうそうと思えるところがある。
小説の中から情報の断片を仕入れ、自分の中にある情報を引き出し、イメージを膨らまして、軌道修正しながら読み進めている。ただし、はっきりしていない、ぼやけた部分がある。それでも小説は読める。
私の場合、例えば登場人物が美人である場合、そのいくつかのパーツの描写があり、イメージすると私の中で美しくなかったら勝手に自分好みの美人のイメージに変えて読み進めている。
時代もあるし、現代に置き換えてより入り込みやすくする工夫はしてしまう。
それも、初めて構築する美人ではなく、大抵は見たことのある女優に似ていたりする。
この本、イラストが多く、レイアウトもバラバラ。横書き。文字は全体の三分の一程度。
投稿元:
レビューを見る
活字を読んでいる時読者の頭はどんな風になっているのかを、
アートなビジュアルで表現した本。(科学的ではなくて感覚的に表現)
『読書が進み、その体験の中に沈んでいくと演奏のようなものが始まる。読者が本を演奏して、本の解釈を演奏する。
読者が演奏者であり、オーケストラであり、観客である。』
ということは本というのは譜面だということですね。
指揮者や演奏者の解釈によって同じ曲でもかなり違って聴こえますもんね。
ということで本の感想も千差万別ということなんですね。
投稿元:
レビューを見る
「読書」について現象学的に捉えようとした本。だが、
理論を振りかざそうというのではなく、読書するときに
起きていることを追体験するように詳述しようとした本
と言えるだろうか。本を読むときに何が起きているのか
を本に書くという難事にタイポグラフィーを駆使して
挑み、ある程度成功していると思う。
ただ、ここで主に採りあげられる「本」が小説のみで
あることはやや物足りない気がするし、書かれている
形式も手伝い、全体を通して「理解する」本ではなく
「感じる」本となっているのは惜しいところ。
小説読みを自認する人は、一度読んでみると面白い体験
が出来るだろう。