紙の本
眩しい少年時代の記憶
2015/08/16 20:28
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投稿者:でこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ぐっと泣き、くすっと笑い、温かな気持ち溢れる一作
少年達の繊細な心理描写は、まるで自身の思い出をたどっているよう
最後に解き明かされる謎に、感激すること必至
紙の本
懐かしいが詰まってる
2021/03/15 22:42
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投稿者:はなこさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
道尾秀介さんの、少年時代の眩しさを描いた作品は大好き。
大人になると忘れてしまう、今思えば小さな馬鹿馬鹿しいことでも、当時は譲れない大切な感情で、こんな気持ちあったあった!がたくさん詰め込まれている。
二度と戻れない、過ぎ去った時代を思い、切なくなる。
紙の本
眩いほどの純粋さ
2016/02/23 01:16
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
第一章の『夏の光』が一番好き。清孝への誤解、キュウリー夫人への恐れ、この祖母と孫への蔑み、哀れみが利一のひらめきによって昇華され、尊敬と友情に生まれ変わるシーンは何度よんでも胸が熱くなってしまう。清孝が優しくてそして男らしいこと。小学生ながらとても強い意志と矜持を持っている。ひとえにキュウリー夫人の接し方が良かったんだと思う。変人扱いしていたキュウリー夫人に必死こいて蛍や花火を見せるシーンもとても美しい。幼いなりにたゆまず努力し回答への道筋を見つけ出そうとする姿勢に、忘れていた「純粋さ」を思い出した。
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2012年に刊行された単行本の文庫化。
著者の作品に多く見られる、小学生を主人公にした青春ミステリ……小学生に『青春』はやや早いか?
道尾秀介の作品に登場する小学生は、何処か影のある大人びた子供が多いが、今作の主人公はオーソドックスな小学生だった。今作そのものも、最後に事件こそ発生するものの、ミステリというジャンルからは離れているというか、もうジャンルの枠には収まっていないように思う。
なんやかんや言って『背の眼』が好きなので、またああいう本格寄りのものを書いて欲しい気持ちも強いのだが、多分、現在の路線から戻ることもないのだろうなぁ……そう考えるとちょっと寂しい。
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小学四年生の男の子たちに六年生の姉が一人加わって遊ぶ、工夫する、いたずらする、冒険する。怖いこともあったけれどホントにあの頃は楽しかったと利一君は思っているんだろうな。全ての子供がそんな宝物のような時を幸せに過ごして大人になってほしい。
解説の最後の一行に釘づけになった。
「2015.7.15、――日本がまた戦争をする国になった日に。」
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この作者、あまり良い印象になかったのだけど、この本は皆さんのレビューを読むとなかなか良さそうだったので手にしてみた。
ある年の夏休みの前日から語られる、幼い頃の出来事の数々。
利一、同級生の慎司とその姉・悦子、婆ちゃんと二人暮らしの清孝、小金持ちのボンボン・宏樹、野良犬のワンダ、途中からは市会議員の息子・劉生。
多少の謎解きを含んで淡々と描かれた物語はなんということはない話だけれど、過ぎ去った日をいつくしむ様な語りで綴られる。
そこには、この何十年間年の中で私たちが失くしてきたもの-貧しくても屈託がなく、年令や男女の関係なく近所の子供らで遊び、他所の子でも気にかける大人がいて、そういう大人の言うことを聞く子どもがいて、自然の山川があり、秘密の遊び場…-があった。
金持ちの子供はその頃から感じ悪かったが、言うてもあんな程度で、今の格差社会と比べればかわいいもんだ。
夏休み中、子供が深夜早朝にうろついていても親すらも気にかけない結果のニュースを見るにつけ、ここに描かれている世界の佳さを知るというもの。
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少年たちの物語。
ドキドキハラハラする場面も多く、読み始めると止まらない瞬間も。
何気ない日常も、少年たちに係れば色鮮やかな光を放ち、たちまち冒険となる。
そのキラキラした冒険に心奪われるのは、きっともう手に入れられない時代だからなのかもしれない。
2016.11.23
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自分でも何と呼んでいいのか分からないような初めての感情の描き方や
それぞれのキャラクターの人間らしさが良かった
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小学生が主人公のちょっとしたミステリー。どことなく懐かしく、真っ直ぐな面だけでなく、少しずつ大人に向け成長していく感じが懐かしく思う。
色々と考えてつくった作品なんだなあと感じました。
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http://takotakora.at.webry.info/201509/article_2.html
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利一が小学生だった頃、仲間といれば毎日が冒険だった。真っ赤に染まった川の謎と、湖の人魚伝説。偽化石づくりの大作戦と、洞窟に潜む殺意との対決。心に芽生えた小さな恋は、誰にも言えなかった。懐かしいあの頃の記憶は、心からあふれ出し、大切な人に受け渡される―。子どもがもつ特別な時間と空間を描き出し、記憶と夢を揺さぶる、切なく眩い傑作長編小説。
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利一、慎司、清孝、宏樹、悦子のまだ青春ともいえない
小学生だった頃の、懐かしいような真摯な1年間
まっすぐなんだけど、それぞれの心の葛藤や痛みもあり
小学生だったからこその感覚が蘇る
道尾さんの小説は、どんなお話でも裏切らないです
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文庫本化で再読。最初は気が付かなかったが最初の序文の作者が、そうだったのねというのが初めてわかった。本作の主役は子供たちではなく、あくまでも犬と婆。
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作者独特の怪しげな光のお話かと思ったら読書感想文の課題図書っぽく、安心して読めた(笑)親に内緒のプチ冒険や友達にしてしまった悪意のない残酷なイタズラとか誰しもが幼い頃を思い出して懺悔したり、懐かしがったりするはず。
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所々でうるっとさせられた後、最後の最後にこの本の仕掛けが分かった時には、ま~た道尾さんにやられたわ、、、とニヤつきました。