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キャリアながら「警視庁付属犯罪資料館」の館長に甘んじる謎多き美女と、汚名を返上して捜査一課に戻りたい巡査部長。図らずも共闘することになった2人が難事件に挑む。『つんどく!』掲載ほかを単行本化。
赤い博物館
製パン会社企業恐喝事件
社長が身代金を届けに行くが失踪
誘拐されて殺された
品人不明
館長キャリア8年目 緋色冴子が捜査資料から真犯人を見つける
身代金を届けで付き添った刑事はひき逃げを企業恐喝事件の捜査中に起こす 社長と社員に見られるが隠蔽を頼む 企業イメージ悪化を防ぐために協力 社員が自首すると言い出す 身代金引渡し中に失踪をアリバイにして社長が社員を殺しにいくが返り討ちにあう 社員はノイローゼになり交通事故で死亡
時効だが緋色冴子が電話して刑事は辞職 元上司の同期 お前は捜査一課に戻れるなくするぞ
緋色冴子の手足となり未解決事件の捜査を依頼だれる
復讐日記
女子大生が交際相手の教授に殺される 妊娠したが中絶を拒否
元恋人が教授を殺す 日記が盗まれて犯行を警察がしる 逃げる途中にトラックにひかれ死亡
緋色冴子が再捜査 教授を女子大生が殺して自殺が真相 元恋人が教授宅を訪ねた犯行を知る 隠蔽工作
クーラーの温度を下げて犯行時刻をずらしてていた
死が共犯者を別つまで
代理殺人を告白して交通事故で男が死ぬ 資金繰りに困った社長の妻が叔父殺しを依頼
実行犯は妻の殺害を依頼
妻が叔父を殺した事を夫にばれる
妻が夫を殺す 代理殺人の相手に協力を依頼 奄美に引越して入れ替わる 遺体を埋めた場所が再開発でほりおこされる 移動させる為に現場に向かう途中に交通事故で死ぬ
炎
5才の時に両親と叔母が青酸カリで死ぬ 家は焼損
叔母の元恋人が復縁を求めていた
元恋人にアリバイがあった
母は不妊症 自分は叔母と父が不倫してできた 又、不倫して妊娠
母が子供が泊まり保育の日に二人を殺し放火
死に至る思い
26年前と同じ場所で同じ年齢で男が殺された
模倣犯?犯人は同じ
証拠についた血液をDNA鑑定してほしかった女性記者の犯行
父から虐待 父の飲み仲間から強姦されそうになるが殺してしまう
死体を川に遺棄
母親になる 息子を虐待している
自分の父と息子の血縁関係?
血縁関係はなかった
母の浮気相手とできた自分
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美人館長の安楽椅子探偵もの
とても綺麗に推理が決まるのが痛快である。さくっと読めていい作品だね。主人公の男性助手や博物館の門番、掃除のおばちゃんにもう少し血を与えてくれたらなぁ。そしたらもっと感情移入できるかも。シリーズが楽しみかな。
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理詰めでガンガンいくところと、犯人の心理を読み解くところのバランスがちょうどよく面白い。続きそうな感じなので、続編に期待。
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犯罪事件の証拠や資料を保管する「犯罪資料館」の館長と、そこに左遷された元捜査一課の刑事が、資料を整理する中で未解決事件の真相を暴くという連作短編集。
捜査資料を読み込み、関係者に二、三質問するだけで真相に到達するので、主人公は警察官だが安楽椅子探偵。こじつけや決めつけすぎ?と思うところもあったが、真相がわかると事件の様相がガラッと変わって見えるのはカタルシス。
なお、「死に至る問い」は2時間ドラマ化されて視聴したが、個人的にはドラマでも原作でも動機がいまいち納得できなかった。
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(図書館本)お勧め度:☆6個(満点10個)。けっこう面白かった。連続短編の5編がそれぞれ独特の推理で展開されるのが面白い。思いもよらぬ展開にちょっと不自然さも感じるけど、そこはフィクションということで目をつむるけど・・・。
中でも、私が気に入ったのは「復讐日記」、犯人と思った人物が犯人ではなく、逆に被害者だったというのだ。復讐を計画した男は犯人を庇うために被害者の犯行時刻を遅らせるという暴挙に及んだ・・・。という筋書き。まあ、無くはないけどちょっとばかり現実性に欠けると思う。
それと、もう1点、あまりにも「赤い博物館」の館長はできすぎている。捜査資料を読んだだけで、犯人がわかるなんて・・・。
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最初の出会いは、TVドラマ化されたものだった。
続編も見て、原作を読んでみたくなった。
ネットや古本屋を探して、ある店舗で見つけたときは、
「やった」と思った。
いわゆる安楽椅子探偵ものだ。
警視庁付属の「犯罪資料館」、通称「赤い博物館」の館長である緋色冴子が、過去に起きた事件の資料を読み感じた疑問を、警視庁捜一から異動させられた寺田聡が手足となり解明していく。
このコンビプレーで、埋もれていた事件の真相を掘り起こす。
館長自体、謎の多い人物。
最大の謎は、警視というエリート階級でありながら、8年も館長をつとめているということ。
これから先、その謎が明らかにされるのか。
続編に期待だ。
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この作者さんは大好きなのにとても寡作なので、新刊が出たことによってこの作品を読み逃していることに気づいた次第。
大変面白く、安楽椅子探偵ものとしてシリーズ化を願いたいのですが、その後出ていないようですね。
短編が5作、どれも中身が濃く、切れ味がすごいです。
動機があっと言わせるものが多く、秀逸。うーん、もっと読みたい。
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一般受けはしにくそうだが,個人的にどストライク。キャリアであるにもかかわらず,犯罪資料の保管庫である「赤い博物館」館長に甘んじている美女・緋色冴子。冴子は,迷宮入りした10年・20年以上前の事件の資料を整理するうちに,今まで気づかれていなかった微かなしるしを見抜き,事件の真相を見破る。捜査資料を紛失する失態を犯したが故にここに左遷されてきた巡査部長・寺田聡がワトソン役を務める。ミステリ小説としては,調書や往時の発言の中に読み落としがちな伏線をちりばめることで成立している。連作短篇だが,前にある短篇の手法を後ろに続く作品で乗り越える(裏切る)ことで,読者をさらに欺くことに成功している。どうやら続篇が書かれそうでもあり,楽しみ。
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そこまで推理できるもの?という疑問は少なからずありましたが、話が進むにつれ冴子と寺田のコンビも悪くなかったです。
続編読んでみたい。
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「警視庁付属犯罪資料館」へ左遷された捜査一課の巡査部長。館長はキャリア美女で、そこで保管されている未解決事件を彼を足にして安楽椅子で解決してしまう連作短編の形になっています。視点である巡査部長がしでかしたことがあまりに稚拙で最初読む気が失せましたが、一つ一つの短編はしっかり本格で読みやすく結局すぐに夢中になって読みふけってしまいました。だからこそ余計に左遷の理由はミスより嵌められたとかの方が良かった気がします。彼女自身については何もわからないままなので続きがあるのでしょうか。気になります。
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犯罪資料館に異動する事になった寺田聡が、雪女のような館長緋色冴子の推理力により、20年以上も前の事件を再捜査し、解決していく。何も無さそうなところから、真相を解きあかす謎解きは毎回アッと思わせられる。
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初めての作家さん。今まで読んでなくて損した。
「記憶の中の誘拐」を手に取り、前作があるということでこの本を読むことになった。TVドラマがあったそうだが、そちらもみていない。
短編で、どれも「うーん」と唸らせる上出来の作品。おすすめできます。
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続編が出たのでその前に久しぶりの再読。
<警視庁付属犯罪資料館>なる、事件発生から一定期間(例えば殺人事件の場合は十五年)過ぎると持ち込まれる証拠品や捜査資料を保管する部署に左遷された寺田聡元捜査一課刑事と『落ちこぼれキャリア』と揶揄される緋色冴子館長が迷宮入り事件を解き明かす短編集。
寺田がワトソン役で緋色の手足となって聞き込みなどの動の部分を請け負い、緋色はその成果と捜査資料、証拠品などから事件の真相を見抜くホームズ役であり安楽椅子探偵。
これまでのワトソン役は無能…というか、やる気のない人間ばかりだったらしいのだが、寺田という頼れる助手を得たから彼が来てからというもの次々と迷宮入り事件を解決している。
ミステリーの類としては本格、パズル物になるのだろうか。
捜査資料や証拠品を見直していくうちにちょっとした違和感や矛盾に気付いた緋色が寺田を使って事件の関係者に確認してもらい、その結果から真相を見抜くというパターン。
事件の構図が違ったものになるという展開が続くのでややマンネリ感と強引さはあったものの、ミステリーそのものは楽しめた。
シリーズとしては、緋色冴子がなぜ『落ちこぼれ』となり閑職と言われる犯罪資料館に八年も塩漬けになっているのか、コミュニケーション能力が低いことが関連しているのか、ちらっと出てきた父親との関係の拗れのようなものは何なのかという疑問に関しては全く触れられないままなので続編で少しでも明かされるのかが気になるところ。
また寺田が犯罪資料館に左遷されることになった失態と緋色がある事件を解き明かしたことで拗れた元上司・今尾捜査一課係長との関係は気まずいままなのか、寺田は再び捜査畑に戻れるようになるのか。
守衛の大塚老人や清掃員の中川おばちゃんも良い味出しているし、監察官で緋色と同期どいう兵藤も今後どう絡んで来るのかにも注目したい。
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連作短編集。
東京三鷹にある、警視庁付属犯罪資料館。通称「赤い博物館」。館長は緋色冴子。キャリアだが、コミュニケーション力がないので、8年間ここにいる。白衣と白い肌が雪女のようだ。新しく配属されてきたのは寺田聡。警視庁捜査一課の刑事だったが、捜査資料を関係者宅に置き忘れるという失態で異動になった。二人は冴子が突然「再捜査する」事件について調べていく。
・「パンの身代金」・・・大手パン製造会社の社長殺人事件。商品に針を入れる事件が続き、脅迫状、身代金の運搬か係として社長が指名される。しかし、身代金は置いたまま、社長は別の場所で殺害された。
《感想》1話目でいきなり捜査員が事件に関わっている事件ということでびっくり。短編だが話が入り組んでいて工夫されている印象。
・「復讐日記」・・・犯人の手記から始まる。元恋人が殺された。自室から転落したらしい。彼女は妊娠していて、新しい恋人が犯人だと思う。復讐をやりとげた。・・・という内容。復讐をやり遂げた男はその後車にはねられ死亡。しかし、冴子は再捜査の結果、元恋人が新しい彼氏を殺害したこと、元彼氏はそれを隠すため、新しい彼氏の部屋の温度を調節し、死亡時間の予想をずらしたことを指摘した。彼女は自殺したのだった。
・「死が共犯者を別つまで」・・・寺田、交通事故の現場に居合わせる。男が亡くなる間際、交換殺人を行った過去を告白する。被害者は誰か、共犯者はだれだったのか。
《感想》交換殺人の上に、身分乗っ取り殺人まで重なっていて、短編なのに中身が詰まっている。事件の時系列などを丁寧に見直して事件を解決していく冴子は手際がいいな。
・「炎」・・・若い写真家の思い出。幼い頃、幼稚園のお泊まり保育に行っていた間、両親と母の妹が毒殺、家は全焼した。母は妊娠中だった。叔母の元彼がくるという話をしていたらしい。しかし真相は、父親と叔母が不倫、写真家は二人の子供で、妊娠もまた叔母だった。毒殺したのは母親で、最後に自分も殺されたように見せかけたのだった。
《感想》あっさり書かれているけど、本作で一番ドロドロ具合が強い作品だと思う。
・「死に至る問い」・・・26年前の河川敷男性殺害事件とそっくりな事件が発生。二人の被害者につながりはない。違うのは、袖に付いた、犯人のものと思われる血。あまりに似ていることから、警視庁監察のトップ、緋色の同期から捜査を依頼される。警察内部の犯行を疑って。
真相は記者会見で質問した新聞記者。26年前の事件の犯人であった。血は現場にいた父。暴力的な父との血縁関係を知りたいがための犯行であった。
《感想》犯行動機は現実的にはありえないだろうけど、段階を踏んで推理を積んでいけばたどりつく。まさに本格ミステリーという感じ。冴子の推理部分、長いセリフが小気味いい。
全体的に、推理を楽しめる作品。途中、寺田のトンチンカン推理(結果的に)部分が入った時には、「寺田に新しい才能が開花したかな」と思ったが冴子に一蹴されていた。探偵役はやはり一人だな。
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キャリアながら《警視庁付属犯罪資料館》の館長に甘んじる謎多き美女と、一刻も早く汚名を返上し捜査一課に戻りたい巡査部長。図らずも「迷宮入り、絶対阻止」に向けて共闘することになった二人が挑む難事件とは――。予測不能の神業トリックが冴え渡る、著者初の本格警察小説!
推理に出てくる人物が多すぎて訳分からなくなった。
出てくる人は何となく魅力的なんだけど・・・魅力が伝わる暇が無いって感じだった。