紙の本
上田秀人の単行本では最高
2016/08/10 12:43
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投稿者:映画くん - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半は祖父能家のすさまじい最後。中断は父興家との苦難の放浪と
豪商の助けによるお家再興への険しい道行。そしてな直家による再興。
ここでの敵との戦い、宗主浦上家との丁々発止の交渉。
これだけでも大変読み応えのある内容で、上田秀人の面目躍如!
しかし、最終章の幕切れ、宇喜多秀家のみじめな生き様と宇喜多家
の没落の描写に驚愕。
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投稿者:藤 - この投稿者のレビュー一覧を見る
祖父が裏切られ、父と幼い直家が命辛々逃げるところから始まります。
放浪を続け、再び浦上家へ仕官すると一気に動き出します。
宇喜多家を再興、いや、それ以上?へ押し上げる直家。
梟雄ってこういうことか、と思いました。
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猛将だった祖父能家(よしいえ)が裏切りに斃れた砥石城。父興家(おきいえ)と苦難の放浪を余儀なくされた少年八郎は、豪商の助けで直家(なおいえ)と名乗る。だが宇喜多家再興の道のりは険しい。強大な敵に囲まれ、宗主浦上家が牛耳る備前。若き直家は生き残り、祖父と父の復讐を果たせるのか? 梟雄とされた男の苛烈な生涯。その真実とは!?
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宇喜多直家…“梟雄”と呼ばれる人物だが、その生き様は清々しい感さえする。「悪名で死ぬ訳でもない」と言い放ち、生き残りのために手段は選ばない。他方で、「食うや食わず」の状況の頃から苦楽を共にした間柄の者達を大切にする姿勢を見せている。諸勢力の争いの谷間という備前で、概ね備前一国を勢力下に治めることに時間を要し過ぎたことから、「新たな“天下人”による秩序の下での宇喜多家の生き残り」を晩年は主眼に置いていた…
“梟雄”と呼ばれ、「宇喜多秀家の父」として名前は聞く感の宇喜多直家だが、その“輪郭”は余り判らなかった。小説の故の脚色が在るにせよ、その生涯は実に劇的である…そういう物語を楽しめる本作!!お奨めだ!!
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豊臣の時代、五大老として名前は出てくるけれどあまり馴染みのない武将のイメージであった。
でもこれを読むと宇喜多氏が一番の戦国武将ではなかったか。
特に直家。
幼き日に父と領土を追われ、その生涯を宇喜多家再興に捧げた。
天下を狙う武将よりも色濃い生涯であったと思う。
是非とも映像化してほしい一作である。
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宇喜多は五大老になってからしか知らなかったが、その父直家の強かさ、時勢を読む目。躊躇ない裏切り、家臣の結束。
The戦国!!って感じですっごいおもしろかったです!
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やはり岡山の大名と言えば宇喜多が筆頭?
岡山県内の山城の大部分が網羅される戦国物語
四代とはいえ直家の一代記
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宇喜多家の創成期を描く。
・表裏卑怯の者であったが、家臣を裏切ったことは一度もなく大事にした。
・権力を一族の者に与えると子、孫の代で争いの種となる。
・共に苦しいことを経験することで家臣との団結力が高まる。
など現代の経営学にも通づる一面も。
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宇喜多四代とあるが、実質宇喜多直家一代記。
梟雄と言われた武将だが、その権謀術策を駆使した後ろ暗さを控えめに描いてるので新鮮。
でも四代と名打ってるのだから、秀家の部分をそんな駆け足にしなくてもと思いましだが。
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宇喜多直家一代記。幼き日に祖父能家が島村豊後守に討たれ父興家と共に城を追われる。父は武将としての才覚が無く親子共々商人の家に匿われる。力が大きくなり過ぎた島村豊後守への牽制の為主君である浦上宗景に呼び戻される。生涯の大半を宿敵豊後守への敵討ちと主君宗景追い落としに費やす。そして備前を統一した頃には西に毛利、東に織田と巨大勢力に挟まれる状況。一歩間違えば宇喜多家滅亡の状況の中権謀術数を駆使し巨大勢力を渡り歩く直家。