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下巻でおわってしまった、、、。日比野や漫画の未来をもう少し描いてほしかったような、この結末で潔いような、複雑な気持ちです。でもヤマ場があっただけに、もうちょっと読みたかったかなあ、「イノセンス」みたいに、、。
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夏に続きが出るはずだったのだが、掲載誌が休刊したことと「制作体制の不備」で原稿そのものが描けなかったようだ。連載終了は10月9日号。ということは安保法制の帰趨がハッキリした頃に校了したことになる。
そのせいか、現代の「華氏451度」とも言える本作のラストは、全ての逆転チャンスが潰されてかなり悲観的だ。主人公は特別な強制プログラム(まるで薬漬けで洗脳されるような画がある)に入るようになってしまう。
それでも主人公は「少英社」の資料倉庫に一つの「種」を置く。以下がラスト10ページに渡るネームである(もちろん漫画だから、画によって伝わることはこの数十倍である)。
今から70年後世界はどんなふうに変わっているだろうか。きっと僕はもうこの世にはいないだろう。もしかしたら、日本の漫画産業はすっかり廃れてしまって、別の何かに置き変わっているのかもしれない。それでも人々が物語を創り出し、その感動を共有するという営みが簡単に途絶えることはないはずだ。
僕らは政治の戦いに敗れた。正直に言えば、勝負にすらならなかった。
しかし、僕はこれから、漫画家にしかできない戦いを始めようと思う。
世界がどんな絶望的な状況にあったとしても、何も恐れることはない。決して恐れてはならない。希望の光は、いつも僕たち自身の腕の中にある。
今日ここに記したプロットは、未来のクリエーターに残したものだ。僕はこの作品が70年後に翻案され、再構成されることを望む。時代を越え、国や文化の違いも越えて、このメッセージを未来に伝えることができたら、僕たちの戦いもきっと無駄ではなかったと胸を張れる。話の内容は原案に忠実でなくてもいい。キャラクターの名前や舞台設定も、その時代や文化に合わせて変えてもらってもかまわない。むしろその方が、伝わりやすいものになるだろう。ただ、タイトルだけはもう決めてあるんだ‥‥
「有害都市」(194-203p)
2015年、作者は作者なりに時代に向き合って創作活動をしていたことが、ヒシヒシと伝わってくる。読者は、特に若者たちは、果たしてどう受け止めるだろうか。
2016年1月21日読了
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希望の光を未来に丸投げして終わる、割と救いのないストーリー。
正直者が馬鹿を見る傾向は年々強まっているように思われるので、こういう世界もすぐそこまで迫っているのかも。
世論なんて声の大きい誰かのさじ加減ひとつで180度変わっちゃうから恐ろしい。
マスコミがマスゴミ化して、「若奥様のナマ下着」事件のようなことも今では日常的だしなあ。
真実を見極める眼力を養わなければ、と思った。
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東京オリンピックに向けて最悪の場合、有り得る表現規制シナリオ。
権力あるノイジーマイノリティを見極めよ。彼の者が真の敵である。
サイレンとマジョリティは声を上げよ。牧場の羊になってはいけない。
扇動に乗るな。それは楽だが屠殺場への道である。