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地方出身の人って、島出身の人ってこんな思いがあるのか。都会への憧れだったり地元のしがらみだったり。この閉ざされた空間独特の人間関係や空気を描くのが上手いなあ。
島の良さもあるはずなのに。島に嫌な思い出を置いて出ていった人はそれに気づくのが遅い。
私には故郷と呼べるようなところがないので、羨ましい限りなのに。
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島を舞台にした短編集。
そこまでイヤな感じはしないけど、恐らく島というか、狭い世界特有の人間関係に読み手も引き込まれる。
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著者=湊かなえさんの出身地、因島を舞台にした短編集。本土と島、立派な橋の開通によって陸続きとなった島とはいえ、本土に住む人と島に住む人とでは、その思いや感覚に大きな乖離があるといったことが背後にあるのかも。
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ある島を中心としてさまざまな環境を生きる人々を描いた作品。土地を愛するもの 憎むもの
それぞれの生き方がある
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最近の湊かなえは割と『良い話』路線の作品が増えてきたような印象があるが、本書もそれを踏襲している。
瀬戸内の島を舞台にした故郷に対する愛憎半ばする、屈折した感情を生々しく描き出している。『告白』などに代表されるイヤミス系の片鱗が見えるのは『みかんの花』ぐらいだろうか。
私の実家も田舎だが、正直言ってこういう体験はない。元からその場所に住んでいるなら兎も角、ド田舎とはいえ山をひとつ造成して作ったニュータウンにはそこまで濃い人間関係は無かったような気がする(まぁ鈍感なだけかもしれないがw)。
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瀬戸内海の島。そこに住んでいた人も、ずっと住んでいる人も、それぞれに生活の歴史があって故郷を想う気持ちにも複雑な物がある。海に囲まれ自然が一杯でも誰もが屈託なく大らかに過ごしている訳ではない。それでも島の生活を愛おしく思う人々は大勢いるような気がする。
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【日本推理作家協会賞受賞! 心に刺さる連作短編集】島に生まれ育った私たちが抱える故郷への愛と憎しみ…屈折した心が生む六つの事件。推協賞短編部門受賞作「海の星」ほか傑作全六編。
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父が失踪し、母と二人で暮らしていた幼い私の前に現れた「おっさん」。
彼は、母と自分の世話を焼くようになり、ある日何かを告白するために我が家にやって来た。
あのとき、「おっさん」が語ろうとした、彼の真実とは......?
瀬戸内海の島を舞台にした連作短編集。
2015年1月14日読了。
島という、ある意味閉ざされた空間を舞台に描かれる様々な人間模様。
イヤミスの名手とまで呼ばれた湊さんですが、今回はまったくイヤミスではありません。
ちょっと閉塞的な田舎も当てはまるような出来事だったり、人間関係だったり。
どの物語も、ちょっぴりほろ苦く、島への思いが綴られています。
その中にも、伏線がしっかり張り巡らされていて、何度も「!」と唸らされました。
イヤミスが苦手、という方に。
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白綱島を舞台にした短編集。
島で生まれ育った人、島を離れた人、島に戻る人、島で生き続ける人、同じ島にそれぞれの想いを持つ人たちの物語。
期待していた、湊かなえさんらしい人間の怖さや暗さの表現、巧みな伏線とその回収はなかったかな。短編集ならわたしはサファイアの方が好き。
いつもの湊かなえさんは怖いから読めないという、私の母のような人にはいいかも。
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最初の「みかん花」で、著者得意のプチミステリー?と思ったが、見事にいい意味で裏切ってくれた。白綱島を舞台にいろんな人間感情、人間模様が交錯する様が、自分自身の望郷の念とシンクロする。島じゃなくとも日本の場合は例えば部落をモチーフにしてもいいだろう。愛憎、悲しみ、切なさ、ハートウォームさ。そういったものが入り混じるからこそ集団社会にはドラマが生まれる。新たなステージにステップアップした著者の、ポテンシャルの高さを堪能できる作品といえる。
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201601/地方出身者・地方在住者には、このまとわりつく空気感がいっそう重く感じられるのでは。最近では「湊かなえ”なのに”」という枕詞がつきがちな結末も多いけど、どの作品も秀逸。市井の人々の描写や、機能してない家族の描写はさすがだ。
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6編からなる短編集。「海の星」が秀逸。「みかんの花」も好き。
あらすじ(背表紙より)
暗い海に青く輝いた星のような光。母と二人で暮らす幼い私の前に現れて世話を焼いてくれた“おっさん”が海に出現させた不思議な光。そして今、私は彼の心の中にあった秘密を知る…日本推理作家協会賞受賞作「海の星」他、島に生まれた人たちの島への愛と憎しみが生む謎を、名手が万感の思いを込めて描く。
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日本推理作家協会賞受賞作を含む湊なかえの短編集。
瀬戸内海に浮かぶ島を舞台に、様々な関わりを持ちながら生きて行く人々の葛藤を描いています。
同じ島が舞台なので連作かと思って読み進めましたが・・・六編の物語に相互関係はありませんでした。
最期に全てが繋がる?かと思って読んでたので、ちょっと拍子抜け(^_^;)
一遍一遍は良く出来てるので、短編集としてはなかなかの読み応えです。
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瀬戸内に浮かぶ島を舞台にした6編からなる短編集。燦々と照らす太陽、青い空、穏やかな海、甘酸っぱい柑橘系の香り。これらが頭の中でビジョン化される。と同時に島独特の閉塞感や秘密など持てぬ狭い人間社会に煩わしさを感じモヤっとするのも確かだ。島を去る人、そして戻る人。島で生きた人しか分からない特別な想いを、切なく時には悲しく見事に描かれている。ダークな話ではあるのだが後味は全然悪くない。僕は釣りが好きで色々な所に行くから島々の良さも知っている。そして夜光虫の切なく悲しい美しさも。。。
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瀬戸内海の白綱島で育った主人公たちの故郷に対する愛憎を描いた短編集。
著者の故郷である因島がモデル。
ミステリー要素の強い「みかんの花」が面白かった。
(図書館)