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死の同心円 みんなのレビュー

  • ジャック・ロンドン, 井上 謙治
  • 税込価格:1,98018pt
  • 出版社:国書刊行会
  • 発売日不明
  • 発送可能日:購入できません

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みんなのレビュー3件

みんなの評価5.0

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (0件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本

死が作り出すドラマ

2024/01/08 14:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る

ジャック・ロンドンの本は『白い牙』が印象に残っています。
狼犬と飼い主の心の絆を描いた作品だったが、アラスカの大自然の描写も心に残る。
ボルヘスが序文でジャック・ロンドンの人生を語っていますが、これもまたドラマのような人生だ。
サンフランシスコで星占い師の私生児として生まれ、アラスカで黄金の探究者となり、真珠採りやアザラシ狩り、ジャーナリストに作家と多様な仕事をしている。
ジャック・ロンドンの作品にはキプリングとニーチェの影響が大きいそうです。
そしてヘミングウェイとの類似性が語られていた。

まず最初の短編は「マプヒの家」という珊瑚礁の島を舞台にした話だ。
船で島にやってきた白人とポリネシア人の混血であるラウルは、マプヒという男が巨大な真珠を見つけたという話を聞きつけた。
実際にマプヒにその真珠を見せてもらうと、鳩の卵ほどの大きさで色も形も素晴らしく傷もない王冠についていてもいいような真珠だった。
マプヒと値段の交渉をするも家が欲しいと譲らないマプヒを説得しきれず、そのうちに物凄い嵐に島が襲われる。
島民たちと同じように椰子の木に身体を縛り付けていたラウルは、折れた椰子の木ごと嵐に攫われていく人々を目にしてもどうすることもできない。
真珠と嵐という自然の驚異が際立つ話だった。

「生命の掟」はユーコン河のほとりで移動生活をする部族の老人が雪の中に置き去りにされたシーンを切り取った話だ。
働けなくなった老人は少しの薪を与えられて取り残されるほど、部族の生活は厳しいものだった。
老人の息子が別れを告げて去っていくと、老人は思い出に浸りながらわずかな薪を火にくべていく。
それが燃え尽きた時に彼の命も終わるのだが、それも運命と悟り切った様子が静かに語られていきます。

「恥っかき」もアラスカの話だが、インディアンたちにつかまり拷問死が待ち受ける男の計略を描いていた。
毛皮のためにインディアンを虐殺した見返りに拷問されるという凄惨な話だが、男の知略が印象に残る話でもある。

表題作となっている「死の同心円」はヨーロッパを舞台にしているが、迫りくる死の恐怖を描いているという点では共通している。
最後の「影と光」はライバルである二人の科学者が透明人間になる方法を研究するというSFのような話だった。
姿が見えなくなると人間性まで消えるのかもしれない。
いや、むしろそこに露出するものこそが人間性というのかもしれないが、作者の目に人間や社会はどういう物として映っていたのかが気になる作品だった。

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2012/11/17 23:25

投稿元:ブクログ

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2023/07/28 13:13

投稿元:ブクログ

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