紙の本
思った以上に読みやすく満足感もある
2017/04/09 08:06
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投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
あとがきを見ると、ケータイ小説からスタートしたとありましたが、ケータイ小説よりもしっかりとした内容で楽しめました。
ラノベのような設定でありながら、ラノベでもなく、小説としての読み応えもバッチリです。
(ラノベやケータイ小説がダメというわけではありません、あしからず)
ほとんど教室だけで物語が進むので、昔見た『12人のやさしい日本人』の映画を思い出します。
場面転換はほとんどありませんが、飽きることなく読める…。
そして、「次はどうなる?」とハラハラ感もあったり、「これはどういうことだ?」という謎解き要素もあったりで想像以上に面白かったです。
全体的に読みやすいので、1日で読了っ。だからといって、物足りなさもない満足の内容でした。
個人的には、5人が互いを受け止めていくところが好きかな。
「嫌いなところを共有したほうが仲間意識が芽生える」というのは心理学の本でもありましたが、実際に学校でもやってみたらいいのではないかと思いました。
ハラハラ…4
うきうき…3
キュンキュン…2
うるうる…4
ほのぼの…3
ふむふむ…4
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何度も胸がぎゅっと締め付けられた。
教室に閉じ込められた五人と、3分間。
彼らの言葉はある意味とても若い。そしてその言葉だけを聞けば、そんなはずない、と否定したくなる人もいるかもしれない。
でも、作品の中で彼らがリアルに描かれていて、生きている。だからこそ彼らから発せられる言葉が胸にダイレクトに届いて何度もなんども愛しくて涙が出そうになった。
彼らのこれからに、明るく幸せな逃げ場所ができますように。
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すごい。15歳の彼等に、あの年齢の彼等に、真正面から「捨てろ」「逃げろ」の選択肢を堂々と差し出せる潔さがすごい。生半可に書かれたものじゃない。この年代への物語を書くのがいかにありふれていていかに難しいかはよく知ってる。なかには薄ぺらのものだってあるなかで、この怖いくらいのリアリティと緊迫感、すごい。
よくもまぁ世に出ずに数年も眠れたよね!早く本にしようよ!
今の世にいる『弥八子と六佳』にこの物語が届くといいなぁ。いつの時代にも二人はいると思うからこの先も届き続けるといいな。
小説って本来そういうものだから。次の世代にもその次の世代にも残せるものだから。
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このお話の何が凄いかといえば、教室という閉鎖空間ですべて完結するところ。主人公である弥八子の、死にたいから生きたいと願えるようになれるまで。この年頃特有の悩みをそれぞれが抱えながらも、特殊な現象の中で、相手を知ろうとしながら自身をも見つめ直していく。
全体的に、構成や登場人物に良い意味で真面目だなという印象を受けました。五十嵐くんのインパクトが強いせいかな。
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自分を持って生きること。
大切な言葉が心に響く。
現実ではない非日常の中でわかり始める5人に感謝。
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主人公で高校一年生の弥八子は、小学生の時に母親が病気で亡くなり、家での居場所がなくなって、自ら命を断とうと学校の屋上から飛び降ります。しかし、気がつくとクラスメイトの4人と教室にいました。なぜかドアも窓も開かず、教室から出ることができません。しかも、時計の時間は3分を繰り返し、先には進みません。繰り返す3分の密室の中で、それぞれ5人の葛藤の物語となっています。
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クラスメイトのみんなが優しい。現実の私のクラスメイトもこんな風に優しいんじゃないか、と勇気を与えてくれる。
15歳でこんなにも自分の意見をしっかりと持ち、それを人に伝えられる登場人物を見ていると焦りが湧いてくる。