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紙の本
う~う~(「北の国から」のテーマみたいに)
2016/06/02 22:35
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本経済新聞の人気コラム「私の履歴書」に倉本聰氏が登場したのは2015年8月のことである。ちょうどその頃日本映画専門チャンネルで氏の代表作「北の国から」を連続放映していて合わせて楽しんだ。
「北の国から」が放映されたのは昭和56年(1981年)のことだ。純役の吉岡秀隆も蛍役の中嶋朋子もまだ小さい子どもで、三十数年の歳月の流れを思わないでもない。実は「北の国から」の連続放送版を見たのはこの時が最初で(特別番組で組まれたものは見ていた)、これが根っこにあったのかと今さらながらに感じいった。
別にそのことは特別ではない。「北の国から」は回を重ねるごとにファンが増えていったのではないか。
この「履歴書」にも書かれているが、裏番組で山田太一氏の「想い出づくり。」があってそれが終了してから視聴率が伸び出したとある。
そういえば、これは最近のニュースだが「北の国から」の人気で北海道富良野にその資料館ができた。それが今年(2016年)8月閉館することが決まったという。来館者の減少もその理由の一つらしい。
つまり「北の国から」を知らない世代も増えている。あのドラマで田中邦衛が演じた黒板五郎のことなど多くに人が忘れている。本当なら東日本大震災の時に五郎のことは思い出せたはずなのに。それすらない。
倉本氏が北海道に願ったものは単に北海道という地の話ではなかったはず。それはこの「履歴書」の後半部分で多くを割いている自然との共存だが、それすら忘れられている感がなくはない。
もう「北の国から」のようなドラマは生まれないのかもしれない。
面白いのは今回書籍化されるにあたって付けられたタイトルである。
『見る前に跳んだ』。きっと「北の国から」を夢中になって見た世代であれば、大江健三郎氏の『見るまえに跳べ』という作品を思い出すであろう。倉本氏もそれを意識していたのではないか。
倉本氏は「履歴書」の中で大学時代に大江氏と鼎談をしたことを記している。そして、「ひどく感じの悪い奴」とその印象を綴っている。
それを意識して、このタイトルにしたのだろうか。
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