紙の本
むかつく奴ら、だけど憧れてしまう
2016/04/23 09:57
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:zapparea - この投稿者のレビュー一覧を見る
私らスーパーカー世代にとってイギリスといえばロータス・ヨーロッパであり
(初代マツダ・ロードスターはエランの復刻版でしたね)
自動車史のエポックメイキングとなったミニであり、
Deep PurpleのMade in Japanの由来とか
憎み切れないむかつく奴ら、としか言いようのないブリテン様満載です。
ところで君塚先生がデューク君塚と呼ばれていたとは・・・
確かにテレビ等で見る限り・・・ピッタリです(笑)
紙の本
「つまり、憲法とは○○に勝つためのシステムなのです。」
2016/04/05 18:30
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:黒酢 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この倉山氏の嘘だらけシリーズは全部読んできましたが、本書が一番おもしろかったです。氏は、歴史学者ですが、憲法を語らせた方が絶対に良い本を書きます。もちろん、これは、憲法とは歴史であるということと関係が深いです。
本書は、日英近現代史という題名ですが、日英近現代史のメインイベントである(と私が思う)日英同盟の締結までの物語(義和団の乱での日本軍の活躍など)や日英同盟の廃止までの物語(第一次世界大戦での日本の不義理など)については非常にあっさりした記載で、イングランドそしてイギリスの歴史がメインとなっております。それも、英国憲法の発展に沿って記載されています。
すなわち、この本を読むと、憲法とは何かということがわかります。
そして、その倉山氏の答えが、このレビューのタイトルです(本書p145)。
よく、「憲法は、国民の権利・自由を守るために、国がやってはいけないこと(またはやるべきこと)について国民が定めた決まり(最高法規)です。」(日弁連のHPの「憲法って、何だろう」より)とか言われていますが、このような国家権力を制限するというのは、憲法が有する機能の一つであって、憲法の目的ではということがわかります。
憲法の目的は、あくまで、このレビューのタイトルです。○○に勝つために、憲法が国家権力を制限することが必要なのです。国家権力が暴走しては○○に勝てません。○○に勝つという目的を達成するために、どのように国家権力を制限すべきかという手段を考えるのが立憲主義なのです。今の日本は、この本来の目的を忘れて、単なる手段の一つであった国家権力を制限するということが目的にすり替えられています。
本書は、日英近現代史という題名ですが、憲法とは何かということが、イギリスの歴史を知ることで痛い程よくわかります。
○○を知りたい人は、本書を読んでください。単に○○を単語として聞いても納得できないと思います。本書全体を読むことで、感覚としてわかることだと思います。
本書の注意事項として、ふざけた表現の文章ですので、そういうのが嫌いな人はパスして下さい。また、ある程度の歴史の知識がないと、本書の内容についていけないような気がしますので、歴史ビギナーの方はパスした方がよいかもしれません。
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相変わらず面白いんだけど、当方そもそも歴史に対する造詣がさほど深くないので、そもそもの正誤がよく判らん。
ネットで見てみると、とんでもねえって言ってる人もいるんだよね。
最初の、日米は自分の感覚でもストンと落ちるところはあったんだけど。
少なくとも、日本は歴史に卑下する必要はないし、なぜ卑下することが当然になってるのかよく見直す必要はある。
んで、そういう状況で国益を売り私欲を満たして「善良な」一般国民を省みてない奴らが存在することは間違いのだろう。
なんか辛くなるなあ。
が、幕末あたりの描き方はちょっと賛同できないところはあったがね。
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倉山氏による、嘘だらけ現代史シリーズの第四弾(2017.3現在の最新作)です。今回のテーマは英国で、本の中で片山氏曰く、一番書きたかった国だそうです。現在の覇権国は米国ですが、第二次世界大戦が始まるまでは英国と認識されていました。
この本では、英国が覇権国を事実上手放した時期について、私が知りたかった回答(米国の武器貸与・英国海軍基地の貸出)も提示してくれています。よく経済的な理由が提示されますが、そうではないと思っていた私はこの本に出会えて嬉しかったです。
また、サッカーのワールドカップで、なぜイギリスだけ、イングランドとスコットランドが別の国として参加するのかも、英国の歴史を知ることで少し理解できました。近年、スコットランドの独立を巡る国民投票もありましたが、やはりイギリスは連合国なのだと改めて認識しました。
以下は気になったポイントです。
・1202年、教皇は第四回十字軍を宣言するが、この十字軍はイスラム教徒が占領するエルサレムではなく、なんと同じキリスト教徒の東ローマ帝国に攻め込んで踏みつぶした(p26)
・西欧が東欧に勝ったのはローマ帝国の東西分裂以来、インノケンンティウス3世(1198年に教皇就任)が初めて。西欧が世界の中心になったのは18世紀半ば(p27)
・日本の関西地方では、京都>神戸>大阪>そのほか兵庫>奈良>和歌山、のヒエラルキーがあり、京都人は関西弁の発音で即座に相手の出身地(つまり階級)を見抜きランク付けする、これがイギリス貴族と同じ(p38)
・もともとイングランド王はフランスに広大な領地を持っていた、そのノルマンディー公というフランス貴族がイングランドを征服してイングランド王になった。欧州の百年戦争が、白村江の戦い、ばら戦争が、壬申の乱、にあたる(p38、41)
・1543年、ヘンリー8世王は首長令を発して、英国国教会を設立した。儀式、教義など中身はカトリックのままだが、バチカンのヒエラルキーから離脱したということで、イングランドはプロテスタントの国になる(p49)
・メアリは大国スペインと王太子フェリペと結婚して、カトリックが復活する。異端禁止法で火あぶりを連発し、国教会などプロテスタントを弾圧した。あまりの過酷さに「ブラッディー・メアリー」とあだ名される。トマトカクテルの語源。西仏戦争ではスペイン側として参戦するが大敗して、大陸に持っていた最後の領土(カレー)を失った(p53)
・アフリカ周りで世界に飛び出したポルトガル、アメリカ周りで世界に飛び出したスペイン、彼らはトルデシリヤス条約を結び、教皇が決めた子午線より東はポルトガル、西はスペインとした。これに異を唱えたのが、イングランド、独立前のネーデルランド(オランダ)(p62)
・1623年、インドネシアのアンボイナ島での英蘭衝突があった。この事件をきっかけに、イングランドは東アジアから撤退する(p63)
・1649年、チャールズ1世国王は、クロムウェルにより処刑された。ノルマン・コンクエスト以来続いてきたイングランド王家はここに断絶した(p70)
・17世紀の英蘭戦争は、1652年、1665-67年、1672-74年と三次まであるが、イングランドが勝ったわけではない。ただしオランダを疲弊させ没落させるには十分であった。クロムウェルは、1653年に統治章典(イギリス史上、唯一の統一的憲法典)を定めた。1787年のアメリカ憲法よりも古い(p71)
・名誉革命は、オランダ人(ウィリアム三世)によるイングランド王乗っ取りである。(p83)
・1702年、アン女王が即位し、イングランド・スコットランド・アイルランドの3つの国の女王を一人で兼ねることとなった。ウェールズはエドワード1世時代にイングランドに含まれている(p87)
・1703年、イングランドはポルトガルと自由貿易を旨とするメシュエン条約を結んだ。結果、ポルトガルからのワイン輸入激増、イングランドの毛織物の輸出が激増した。結果として、ポルトガル産業界が崩壊、そこにつけこんだイングランドはポルトガルの植民地を巻き上げた。形式上の主権は認めている、非公式帝国を有することになった(p89)
・1704年、スペインの南東端にある地中海の出口であるジブラルタルを占領した、第一次世界大戦で空爆という作戦が可能になって要塞の意味がなくなるまで、いかなる欧州艦隊もジブラルタルを抜けなかった、大英帝国は海上覇権をつかんだ(p89)
・1707年、アン女王は別の国だった、イングランド・スコットランド合邦条約を締結、二つの冠をかぶっていたのを一つにした、ここに連合王国が誕生、日本人のイメージするイギリスの誕生、アン女王はグレートブリテンの初代女王(p90)
・アン女王は、17回妊娠、6回流産、6回死産を経験、生まれた子供は全て夭折、彼女の崩御(1714年)でスチュアート朝は断絶、後継国王は、ドイツハノーバー公国から親戚のゲオルグ1世を連れてきて、イギリス王ジョージ一世となる。今に続くハノーバー朝の開祖(p91)
・ジョージ1世は英語をほとんど話さず、大陸に常駐していた。ブリテン島の政治は臣下の大臣たちが国王に代わって行う。国王の不在が、世界の模範となる責任内閣制のもとになる(p92)
・ヨーロッパ人は、大陸勢力に勝てないから海に出て大航海時代が始まった。ユーラシアの殆どを支配したモンゴルはもちろん、欧州が束になってもオスマントルコにはかなわなかった(p106)
・1814年、ナポレオン戦争後の国際秩序を取り決めるウィーン会議が開かれた、旧大国だったスペイン、オランダ、スウェーデンは大事な会合に招かれず、名実ともに小国に転落した。英露仏墺普が五大国となった。墺=オーストリア帝国は神聖ローマ帝国から名称変更(p141)
・ナポレオン戦争は、傭兵の存在意義を無くした。王様にカネで雇われた兵よりも、自国は自分で守るという気概に燃えた国民軍のほうが強いと分かった、各国ともに兵制改革を実施した(p143)
・蒸気機関の発明により海でも軍事革命が起きた、風や波と関係なく船が動かせる。また、海から陸地を攻撃する艦砲射撃が可能となり、英国戦力は圧倒的になる。我々がイメージする���軍は、この時代の発明品(p148)
・イギリス国王は、1688年の名誉革命で、司法権を裁判所に奪われた、次に「議会の中の国王」という原則の確立により、立法権を衆議院と貴族院に奪われた。1708年のアン女王のあとに拒否権を行使した国王はいない、19世紀初頭のジョージ3世の発狂により、行政権を内閣に奪われる、しかし君主は外交権を最後まで有していた(p159)
・1861年、対馬がロシアに占領されるという事件があり、英国に泣きついて追っ払ってもらった。当時のパーマストン首相は日本に関心がなく日本占領の訓令が下りずに救われた(p167)
・小笠原諸島は、イギリスが一度領有を宣言している、しかし領有権にこだわらなかったので放棄した(p176)
・5つの要塞(ドーバー、ジブラルタル、ケープタウン、シンガポール、スエズ)を押さえることで、人類人口の4分の1、表面積の4分の1を支配できた(p179)
・陸奥外相が英国公使に不平等条約の改正をもちかけたときの言葉「我々は文明国として戦時国際法を守る気がある。なので不平等条約を撤回してほしい、だめなら、我々は文明国ではないということになるので、文明の法である戦時国際法を守る必要はなくなるが、貴国の判断やいかに」、それで、日英通商航海条約が締結された(p192)
・大英帝国に迫る超大国のロシアと、新興の小国である日本、国力は、のちの日米戦などとは比較にならない大差(p198)
・日本が国際連盟を脱退するとき、リットン報告書を反日文書だと断じ、英国に遺恨を抱くことになるが、実際はカナダとともに、最後まで英国は日本を擁護してくれた(p254)
・19世紀まで、大英帝国に取って代わろうとする挑戦者は、1)共産主義という思想を広めようとしていたスターリン(ソ連)、2)冒険主義のヒトラー(ドイツ)、3)民主共和制の仮面を被っていたルーズベルト(アメリカ)である(p256)
・英国のチェンバレン大蔵大臣は、日英同盟を復活しようとしていた、不可侵条約を提起してきた。日本は、陸軍と外務省が強硬に反対した(p258)
・日中戦争の正式名称は支那事変、対米英開戦に合わせて宣戦布告するまで戦争ではない。なぜ我が国は中華民国に宣戦布告しなかったか。戦争では中立国が設定され、封鎖が可能になる。交戦当事国の一方に非軍事的でも支援を与えれば、その国も交戦当事国と同じ扱いを受ける。しかし事変では、双方の陣営に支援をするのが合法。アメリカは蒋介石に武器を与えながら、日本に石油を売っていた。死の商品ではあるが、国際法違反にはならない(p263)
・第二次世界大戦は、ソ連のスターリンと中国を建国した毛沢東以外は、全員が敗戦国である(p277)
・戦場となったアジアは、インドネシアとフィリピンこそはオランダとアメリカの植民地だが、それ以外(マレーシア、ブルネイ、シンガポール、ビルマ、インド)はすべて大英帝国の植民地、つまり「英国&華僑vs日本&被植民地アジア人」の対決が、大東亜戦争の本質であった(p280)
・当時の大英帝国は、他の英連邦との貿易はすべて赤字であっ��が、インドとの黒字で補っていた。インドを失えばその瞬間、大英帝国は消滅する(p282)
・ジンバブエは白人の土地を全部取り上げたので、第一次世界大戦後にしか起こらなかったハイパーインフレに見舞われた。1兆ジンバブエドルが登場したほど(p299)
・ヒトラーのユダヤ人ジェノサイドは悲惨だが未遂、イギリス人のジェノサイド(タスマニア)は完遂である(p299)
・財務省は天下り先として、アジア開発銀行(ADB)を持っている、歴代総裁は全員が財務省天下りであり、中国がAIIBの副総裁のポストを提示したのに、対抗融資の話をぶち上げて、ロシア、欧州、米国も見ていただけ(p303)
2016年3月13日作成
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アングロサクソン=イングランド=デンマーク+ザクセン
ケルト=ウェールス+スコットランド+アイルランド
イギリス=フランス+アングロサクソン+ケルト
日本人の信じている西洋史はインノケンティウス三世が捏造した 西欧が東欧にかったのはインノケンティウス三世がはじめて
1649 清教徒革命 クロムウェルがチャールズ一世を処刑
1704 ジブラルタル要塞獲得 海上派遣をつかむ
ホイッグ党(スコットランドの暴徒) 王党派 保守党の起源
トーリー党(アイルランドの盗賊) 自由党
フランス リシュルー イギリス 大ピット
田中秀臣経済思想史塾
1830からの30年 パーマストンとロシアのカールロベルトネッセルローデが動かす
パーマストン イギリスには永遠の同盟国も永遠の敵国もない あるのは永遠の国益だけだ
1831 オランダからベルギーが独立 実際は英国の傀儡
この人がいなければ明治維新がなかったといわれれば、高杉晋作と大久保利通
1861 対馬がロシアに占領 幕府は英国に頼んで追っ払ってもらう パーマストンが清が征服の対象で、日本は興味の対象でない
高杉晋作 租界の上海の現実をみて危機感
1875 バルカン半島でセルビア人とモンテネグロ人がトルコに対して蜂起 榎本武揚 ロシアは二面作戦にでれないと見て、千島樺太交換条約
ドーバ、ジブラルタル、ケープタウン、シンガポール、スエズが錠前として加わる 大英帝国海を支配
1877 露土戦争 酸ステファノ条約 トルコに屈辱的要求 英 ディズレーリ 介入 ベルリン条約 ブルガリアは形式的にトルコの主権下にのこるが、実質的には独立を果たす ブルガリア方式
大久保や伊藤の国造りおよび清との紛議は、すべて英国に対して、アジアの当事者能力のある国は日本だと認めさせる努力
タイは日本とともに独立を守ったが、実際は領土の切り売りで独立をまもった 実際は英国の属国
そのころの実情を描いた、タイの国王と英国人女性家庭教師との交流を描いたコメディ映画の「王様と私」はタイでは不敬罪で上映禁止
石井菊次郎外相 ロンドン宣言に加入
陸奥宗光の下関条約、小村寿太郎のポーツマス条約、石井菊次郎のロンドン宣言
プロパガンダ戦史 池田徳真 慶喜の孫
プロパガンダには3種類 対味方、対中立国、対敵宣伝
リットン 名は中華民国、実は日本にとした ブルガリア方式
日中戦争の正式名称あは支那事変
戦争では中立国が設定され、封鎖が可能。交戦当事国の一方に非軍事的でも支援を与えれば、その国も交戦当事国と同じ扱いをうける
事変では双方の陣営に支援しても合法
アメリカは蔣介石に武器を与えながら、日本に石油をうってぼろもうけ
大東亜戦争の本質 英国&華僑 vs 日本&被植民地アジア人
イギリスは戦後10年配給が続く イギリス人研究者は第二次大戦の勝者は西ドイツと日本だ
日英戦争 イギリスは日本に対して敗戦国 捕虜経験者���中心に対日感情は最悪。それをときほぐすのに貢献したのは大野勝己駐英大使
イギリス人研究者のコメント インドではちょっといただけませんねえ。タスマニアはやりすぎましたかね
国際法の裏付けは軍事力という力だ。憲法の裏付けは、総選挙において示された興論だ
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嘘らだけのシリーズの第5弾。
倉山氏が最も書きたかった英国について綴った一冊。
対日本という立場ももちろんあるが、基本的には英国の頂点を極めた17-19世紀、そして2つの大戦で植民地支配の権益を失った20世紀について書かれている。
英国が一見、議会制民主主義を何世紀も貫いてたた様に見えつつ、実際には何度も王権との相克があり、諸外国との戦争もあり、それでも世界に覇権を築いた理由がよくわかった。
また、倉山氏が繰り返し指摘してる通り、第二次大戦の方策を誤ったことにより、勝者は米英ではなく、ソ連と中共となってしまったということも再確認した。
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内容紹介文ですが、
アメリカよりも、モンゴルよりも、ローマよりも、大きく強くずる賢い国があった。
トルコ、ペルシャ、インド、中国――アジアの大帝国は、すべて屈服した。
ポルトガル、スペイン、オランダ、そして神聖ローマ帝国――強い国を叩きのめした。
フランス、ロシア、ドイツ――挑戦者たちは常に敗れ去った。
史上最強最大の帝国だった大英帝国。
その国に敢然と立ち向かい、渡り合い、そして刺し違えた国があった。
その名は、大日本帝国。
友情・敵対・破滅……、
近代日本の真実を描く、シリーズ最高傑作!
次に内容ですが、
第1章 辺境の未開地
第2章 小国イングランドの憂鬱
第3章 大英帝国の誕生
第4章 英国憲法の神髄
第5章 日本の憧憬
第6章 日英の亀裂
第7章 日英の戦争と破滅
第8章 落日の帝国
です。
所謂、学校で習った表面ずらを捉えた英国史なんかには比べ物にならないほど裏の歴史的事実が掘り起こされています。
外交における虚々実々の駆け引き、首の皮一枚で生き残る、名を捨てて実を取る等々、外交に携わるものの矜持、魂、過去・現在・未来を見据えた判断、近代日本の政治家、政党、軍部、色んな角度からテンポよく話しかけられ、楽しく読めました。
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今まで読んだ国は日本を滅ぼしたり迷惑をかける国が多かったけど、イギリスは日本と一緒に衰退していったので切なさもひとしお。そしてスコットランド、アイルランド、ウェールズなどイギリスのこと全然理解してなかった。前回の読書なんやったんや…。
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本のタイトルは、編集者が後で付けたりするのがあるようだが、これは著者が喜んで付けているように思われる。
本文中でも喜々として書いているからね。
嘘というのであれば、嘘である根拠を書かなければ無いが、そんなものは無い。
嘘ではなく事実に対しての認識が自分と違うから嘘と言っている。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/472425954.html
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英国の歴史をなぞりながら、通説を批判する形で歴史を批判的に見る視点に気付かせてくれる。
また、歴史上の人物を神か悪魔のようにではなく、等身大で描いているのも面白い。利権政治家でダメ人間のウォルポール、偉大だが親と常に比較された小ピット、大英帝国の絶頂期を体現するパーマストンの全方位砲艦外交など。
また、チャーチルとチェンバレンの評価が通説と180度異なっているのも面白いし、大ピットと7年戦争の重要性にも気付かせてくれる。
末尾のWWIIは結局誰得だったのかという議論も駆け足だが面白かった。
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ちょっと癖があるけど、面白い。やはり歴史は嘘で固められているから違った角度で見ることは重要だと思います。