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警視庁綾瀬署警務課長代理の柴崎令司警部は、かつては本庁総務部でエリートコースに乗っていた警察官だったが、とある事で左遷され、いまでは所轄署の内勤の身。
現場経験が浅く、本来は後方支援が主務であるはずの柴崎だが、同世代の女性キャリアの坂元真紀綾瀬署長にいい感じで重宝される。少年犯罪、スリ、ストーカー、幼児虐待など次から次へと発生する所轄にありがちな事件や問題を解決していく一話完結の連作短編集。派手さが無い分、登場人物の設定、市街地の移動、現場など随所の細かな描写がリアリティーを生み、グイグイ引き込まれる。本作は『撃てない警官シリーズ(柴崎令司シリーズ)』の3作目だそうだ。シリーズとは知らずに読んだが楽しめた。