紙の本
知っておきたい「基礎知識」
2016/06/21 08:23
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投稿者:菜摘 - この投稿者のレビュー一覧を見る
プラスが当たり前とされて来た金利がマイナスになるとはどういうことか。
主な狙いの一つは円高対応であるものの、直接的な表現とすると通貨安競争とのそしりを受ける為、オブラートに包んだ表現となる為、奥歯にものが挟まったような言い方で分かり難い。
そうした分かり難い部分をストレートに、簡便に解説したのが本書と云える。
改めて数字を確認して行くと、約800兆円の国際発行残高の内、15年末には残高の3割りを日銀が買ってしまっていること、マイナス0.1%で始まったマイナス金利も欧州ではマイナス1.25%としている国もあること、日銀当座預金の残高は、日銀による銀行からの国債買い取りもあり、13年4月の58兆円から16年2月では259兆円と巨額になっていることなど、興味深い数字が出て来る。
銀行預金、タンス預金、住宅ローン等、消費者として何を考えなければならないかも含めて、「マイナス金利」について知っておきたい「基礎知識」をやさしく解説した一冊である。
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緊急解説 マイナス金利
(日経プレミアシリーズ)2016/3/29
著:清水 功哉
著者は、日本経済新聞編集委員。金融政策、為替・金融市場・資産運用について取材を重ねている。
2016年2月16日にスタートした「マイナス金利付き量的・質的緩和政策」
日銀が銀行から受け入れる預金の金利をマイナス0.1%に下げる。マイナス金利は銀行が新たに預ける一部に適用されるだけ。政策の導入当初は、預金全体のうち約10兆円にとどまるという。
本書は、そんな日本が初めて直面するマイナス金利について以下の5章により解説されている。
①円高圧力を消せ
②経済刺激どこまで
③予想外の円高・株安
④劇薬に7つの副作用の懸念
⑤資産運用どう変える
マイナス金利政策
確実に数年後にこの政策は正解だったのか不正解だったのか
そんな特集が組まれることは確かである。
今現在ではそれがどちらに転ぶのかはわからない。
日本銀行も目先の利益だけではなく、数年後数十年後もしかしたら100年後の日本のことを考慮してこの政策を手掛けたのかもしれない。
しかし、現場サイドはまずは今日明日、数か月後の短いスパンでの影響について説明できるなければいけない。
よくわからない。数ヶ月先もどう動くのかもわからない。どう動かしたいのかも私自身よくわかっていない。
明確な答えをもってマイナス金利に対して応じていくのは難しい。
たらればや予想・予測を持ち柔軟に大局を見ながら自分の考えを肉付けしていくしか本政策関連のことを理解するのは難しい。
だれもが初めて直面することだから当たり前のことかもしれない。
それを理解し学び続けよう。
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日銀が導入したマイナス金利解説書。これまでの一連の緩和の経緯とか効果や副作用なんかも網羅的に説明してるのはいい◎最後の資産運用の話は余計。
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⚫️一般的に、投資家がリスク選好的になると円建ての負債が膨らみ円安が進行。リスク回避的になると円建ての負債を売却し円高に進む。
⚫️金融緩和策は、レベル1→ゼロ金利政策、レベル2→量的緩和(国債を買い取る)、レベル3→質的緩和(ETFなども買い取る)、レベル4→両質緩和、レベル5→マイナス金利政策の5段階となる。
⚫️マイナス金利は、日銀の当座預金に新たに預ける金利に0.1%のマイナス金利を付すもの。おおむね10〜30兆円程度で効果は限定的。
ざっくりとした概要はつかめました!