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将来の日本の医療の姿かもしれないと思うと,ぞっとするけれど,それをシニカルに描いているのでおもしろく読めた。「おまけのあとがき」にも共感。日本のワクチンとして書き続けてほしい作家さん。
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コミカルな短編集。「健康増進モデル事業」がバカバカしいのだがとても面白かった。電車の中で笑いをこらえるのが大変だった。「被災地の空へ」も速水医師のスピンオフ作品みたいで、いい。海堂尊は長編ものがいい作品を書くが、こういうコミカル系のも気さくに読めて面白い。
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5本の短編集
健康増進モデル事業
健康とは何か。
根本から覆される考え方。見方。
日本国内から3人のうちの一人に選ばれた木佐誠一。
いろんな意味で考えさせられれます。
緑剥樹の下で
ノルガ王国にて一人の日本人医師トカイ。
王国の皇子が拡張型心筋症と診断。
医師は国境まで皇子を連れて行き、再度戻っていく。
ガンコロリン
ガンの特効薬で予防薬。
この薬があっという間に承認され、世に広まる。
外科医が絶滅危惧種となる。
時を経て20年後。
新たなガンが見つかる。
勿論、ガンコロリンが効くわけもなく…。
被災地の空へ
東北の地で地震。
極北救命救急センターの速水達の奮戦記。
ただ、死体検案書を書くだけの被災地での作業。
救いたいが救えなかった命の書類。
ドクターヘリ、ジェット、空飛ぶICU。
速水の考え方がちょいと変わります。
チラチラ見える、以前の作品の登場人物にニヤリ。
ランクA病院の愉悦
TPPにより医療が自由化。
医療格差が出てきて、A、B、Cとランク分けされる。
その実、AとCの実情は大差がない。
『人的』か『機械的』かの差だったりする。
今まで発表した短編。
相変わらずの海堂節にニヤリとしたり、焦ったり。
巻末に新たなるお知らせあり。
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健康増進モデル事業8/16
緑剥樹の下で8/17
ガンコロリン8/18
被災地の空へ8/19
ランクA病院の愉悦8/21
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あとがきに、フィクションだが絵空事ではない、そうこころして読んでほしい、とある。
そう考えながら読んでみるといいかも。考えさせられる作品。
他の作品に出てきた人がちょくちょく出てくるので懐かしい。あぁ、あの話の後かぁ、と。
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あまり面白さがわからなかった。
あらすじ(背表紙より)
とんでもない医療格差が出現した近未来の日本。売れない作家の終田千粒は「ランクC病院」で銀行のATMに似たロボットの診察しか受けられない。そんな彼に「ランクA病院」潜入取材の注文が舞い込む表題作。“日本一の健康優良児”を目指す国家プロジェクトに選ばれた男の悲喜劇「健康増進モデル事業」など、奇抜な着想で医療の未来を映し出す傑作短篇集。
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霞ヶ関はこの国の医療体制をどうしたいのか.手段を目的にして,自分達だけ得をする.なんとも恥ずかしい話だ.それはそれとして,医療とは患者と医師との末端個人レベルでの相互関係に他ならないのだと身に染みる.
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単行本「ガンコロリン」の改題で文庫化された短篇集。
作者の他の作品とリンクしてる部分が多く、おおお!!!と思わず興奮しながら一気に読んでしまいました。
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医療ユーモア短編小説集+α
速水先生のまじめなお話と渡海のまじめなお話しが入ってる
その他は「まったく起こりえない事態ではないかもしれない」お話
人一人が健康に生きるためのコスト、癌の予防&特効薬ができたら、病院にランク付けがあったら等々
ガンコロリンの話のオチは生態学的に考えると面白い
ガイア理論的な考えはある意味で宗教のようなものですからねぇ
表題作に関しては、まったく荒唐無稽なものでもなくなってきている
クイズ番組で高得点をたたき出したIBMのWatsonが今度は医療分野にも展開するというらしいし
そもそも医療はトライアンドエラーの統計学みたいなものだから
過去のデータが膨大にある疾患はビッグデータで診断が可能だろうね
ただ、その信頼度はどの程度かというと疑問ではあるけれども、それは人間の診断でも同じだしなぁ
短編集としてはバランスが悪いけど、海堂尊が好きな人ならいいんじゃないかな
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作者の作品は初めて読みました。
『健康増進モデル事業』はおもしろかったけどちょっと消化不良?
『ガンコロリン』は現実になれば怖い。一歩間違えれば現実になりそうだし。
表題作が一番面白くなかった。
あとちょこちょこギャグ的な言い回しがあるが、どれも笑えなくてちょっと鼻につく…のはキャラクターの魅力不足かな。
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確か、11月に新潟から帰る際の羽田で購入。
医療短編集。
未来の日本の医療を予言するかのようなおはなしでした。
面白さとしてはまあまあかなあ。。
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最初の国家プロジェクトが面白かった。
ガンコロリンはなるほどーという結末。
ーーー
とんでもない医療格差が出現した近未来の日本。売れない作家の終田千粒(ついたせんりゅう)は「ランクC病院」で銀行のATMに似たロボットの診察しか受けられない。そんな彼に「ランクA病院」潜入取材の注文が舞い込む表題作。”日本一の健康優良児”を目指す国家プロジェクトに選ばれた男の悲喜劇「健康増進モデル事業」など、奇抜な着想で医療の未来を映し出す傑作短篇集。『ガンコロリン』改題。
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海堂さんらしい短編5作品。
一番はやっぱり、速水先生が主人公の「被災地の空へ」
命を救うために駆け付けた被災地で、軽症患者か遺体の検案かという過酷な状況に置かれた救命医の無力感や憤りはいかばかりであったのか、想像を絶します。
でもきっと、岸村先生が仰るように、そんな状況だからこそ、生きている人間が学ぶことも多いのだろう…とでも考えないと、やりきれないよな。
表題作は何ともシニカル。
中身は同じでも、桐の箱に入っているだけで何倍もの値段がする果物を思い浮かべる…世の中は、そんなものだらけなのかもしれないな。
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数ページ読んでから、なんか読んだことあるかも、と思って
巻末をみたら『ガンコロリン』の改題とのこと。
ブクログ自分の本棚内検索したら3年前に読んでました(^-^;
そして当時の自分の評価は★2つ。
読むのやめて、一応あとがきだけは新しいみたいなのでそこをみて、読了したことにしました。(また忘れて読もうとしてしまうかもしれなから)
こういうときにもブクログは役立つんですね(^-^;
海堂氏の小説は、登場人物がリンクしているので
欠かさず読んでおこうと思って、いままで読んでいたのですが…
作者が、それに「飽きてきた」と。
こちらからも、さようなら~
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別タイトルで読んだことがあった短編集。
読み進めてから気がついた。
ガンコロリンが何を文字っているか分かるくらいには業界が近い。
速水先生が出てくると勝手に親近感が沸く。