難しい幾何光学の基本を高校数学・物理の知識を基礎にして教えてくれる画期的な一冊です!
2020/02/12 13:34
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、私たちが使っているカメラやメガネ、さらに望遠鏡や顕微鏡などに使われているレンズに関する様々な知識を分かりやすく教えてくれる一冊です。実は、この分野は幾何光学という学問分野で、理系の大学で本格的に学ぶことができますが、カメラ好きの方々などは、もっと早くから幾何光学を学んでみたいという方も多いと言われています。そこで、同書では、高校の物理・数学の知識があれば、簡単に分かる内容を厳選して、幾何光学の基本を紹介してくれます。ぜひ、この一冊を読んで、レンズや光の知識について学んでみられては如何でしょうか。
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内容紹介
私たちの周りには「光」が満ち溢れています。
その光によって、私たちは周りの世界を見ることができます。
そして、レンズを使ったさまざまな光学機器の発明により、私たちが見ることのできる世界は、はてしなく広がりました。
本書では主に、光を光線として扱う幾何光学と呼ばれる分野を解説し、特にレンズの働きを明らかにします。光学機器としては、カメラやメガネ、そして望遠鏡、顕微鏡が大活躍しています。この光学機器のレンズに関する物理を基礎から解説していきます。
本書は、大学の学部レベルの光学の基礎的な知識と体系を、高校数学の知識を身に着けていれば理解できるように工夫してあります。大学で光学を学び始めたばかりの学生のみなさんや、大学の光学をはやくのぞいてみたい高校生のみなさん、そして少し本格的に光学を勉強してみたいと思っている社会人のみなさんのお役に立てるものになっています。
「カメラのF値ってなに?」「写真を撮るとき、背景をぼかすしくみは?」「望遠鏡は上下が逆に見えるけど、双眼鏡はさかさまにならない」「顕微鏡の対物レンズ、接眼レンズって?」など、科学ファンのみならず、シャッターチャンスを狙うカメラファン、夜空を楽しむ天体ファン、顕微鏡をのぞく生物ファンの好奇心にも応えます。
定評のある「高校数学でわかる」シリーズの記念すべき10作目!!
著者について
竹内 淳
1960年生まれ。1985年、大阪大学基礎工学研究科博士前期課程修了。理学博士。
富士通研究所研究員、マックスプランク個体研究所客員研究員などを経て、1997年早稲田大学理工学部助教授。2002年より同大学教授。
ブルーバックスシリーズには、『高校数学でわかるマックスウェル方程式』『高校数学でわかるシュレディンガー方程式』などがあり、好評を博している。
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光とレンズの性質を一通り眺めることができる。説明そのものは一切の妥協なく非常に専門的で分かりづらいところもあるが、使っている道具は高校数学の範疇に収まっているところにこだわりを感じる。また、高校数学の範囲でこれだけのことが説明出来てしまうことが驚きである。
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http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000194931
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幾何光学と波動光学を手際よくまとめた良書。
決して難しい数学は使われていない。
カメラなどのレンズの設計の仕組みについて学べた。
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仕事でレーザーに関する基礎知識が求められたので必要となり本書を紐解いた。
光学に帰依した歴史上の偉人達の足跡解説に加え、数式を用いて、カメラ、眼、望遠鏡、顕微鏡などの光学機器の仕組みについて解説されている。
「高校数学でわかる」とはいうものの、数ⅡBを分野横断的にこれでもかと使うためかなり難しかった。数学をきちんと通ってきていた人なら最後まで数式について行けるのだろうか。
私は数学が好きだったものの全く得意ではなかったので、『生き抜くための高校数学』を片手に読み進めていった。それでもやはり2行2列のベクトル配列計算や偏微分、積分を複合的に使った光線追跡や分解能の箇所は非常に難解だった。
基礎の積み上げと応用への慣れの重要性を痛感させられた。