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船に乗れ! 3 合奏協奏曲 みんなのレビュー

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みんなのレビュー13件

みんなの評価3.7

評価内訳

13 件中 1 件~ 13 件を表示

紙の本

まるで1つの協奏曲のような本

2018/12/29 22:46

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tacque - この投稿者のレビュー一覧を見る

全3冊を読み終えて感じたことは、1冊1冊が1つの協奏曲の楽章になっているということだった。
1冊目は、オケ曲の第1楽章に良く見られるモデラートから始まり徐々にアレグロへ変わって力強さを感じさせつつ、その中の個々がそれぞれの役割を見せ、最後の方では2冊目の期待感をちらつかせてfin.する。
2冊目は、adagioのような愛らしい感じで始まるにもかかわらず、最後は読んでいる者の気持ちもつかんで離さない苛立ちと悲しみというベールに包みこんで、ザワザワした形で終了。
このままではこちらの気持ちが収まらないという読者の気持ちをもてあそぶように3冊目へ読み進めることとなる。
すると、何もかもを達観したような気持になっている主人公と出会うことになるのだが、やはり最終楽章である3冊目は、最終部へ話が進むと新たな主題と1冊目で出ていたテーマがここにきて再現され、そして静かにFin.を迎える。

このよう、3冊を一気読みして初めて全体を理解し、そして感動できる本は本当になかった。
『船に乗れ!』

改めて、本屋大賞に選ばれるように願う作品だった。

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電子書籍

何度か読み返してみました

2018/06/11 16:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:美恵子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ささっと三冊続けて読んで、出て来る音楽を聴く聴きながらもう一度。また読み返して。ハフナーとか、良いです。伊藤君が演奏したシランクス、初めて聴きました。で、また読み返し。オーケストラって凄いっていう事に改めて気づきました。

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紙の本

青春

2016/08/12 23:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mino - この投稿者のレビュー一覧を見る

青春とは必ずしも輝きに満ちているわけではない。悲しみや後悔を生み、生涯それが消えないこともある。この作品はその事実を容赦無く突きつけてくる。
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初め、彼らには未来しかなかった。
サトルは芸術と哲学を振りかざす生意気な子どもだったが、年相応の可愛げもあったと思う。音楽を語る様子は生き生きとしていたし、ともに素晴らしい演奏をする仲間とも出会えた。彼らはいわゆる「青春」の熱情の中で、キラキラと輝いているようだった。
だから、彼らの心が傷ついていく様はとても痛々しかった。
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傷つかずに大人になった人なんていない。それでも残酷だと感じてしまうのは、読み手の心の底を突つくようなリアリティがあるからだ。挫折や自信の喪失、自己嫌悪は誰しもが経験したことではないだろうか。サトルもそんな苦悩の中で、ある決断を下すことになる。当たり前のことだが、誰もが思うような未来を描けるわけではない。それはもちろん、サトル以外の生徒たちにも言えることだった。
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人生には、人間の力ではどうにもならないものがある。人はそれにゆさぶられ、打ちのめされ、迷い、戸惑う。恥もかくし、後悔だって重ねてしまう。
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これが人生。
そう思ってもまだ先がある。
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全く甘くない。それこそ途方にくれてしまう。でも誰もがそうやって生きていく。
どうにもならないものに翻弄されながら、自分の船を漕いでいる。
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私の船はどうだろう。
いつ漕ぎ出したのかもわからない、行きつくのかもわからない。船は揺れている。もう間も無く大きな波がやってくるだろう。それでもやっぱり、降りるわけにはいかない。
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苦悩に満ちた彼らの日々だが、しかしそこには確かに美しい音楽があった。心震える瞬間があった。文化祭のシーンからはもう、読みながら涙を止めることができなかった。まるで実際に音楽が聴こえ、夢中で演奏する彼等の姿が見えるようだった。
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読んでいて苦しくなる瞬間もあったが、それ以上に前に進もうとする力を感じた作品だった。
今まさに「青春」の只中にいる人たちに勧めたい。でも、響くのはきっと、かつてこどもだった大人たちだ。
ぜひたくさんの人に読んでもらいたい、力強く素晴らしい作品だった。

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紙の本

最終楽章の余韻が

2019/09/22 02:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る

『蜜蜂と遠雷』の流れで、音楽小説を。
これも何年も積みっぱなしにしていたような気が・・・でも奥付を見たら3年ほどだったので逆に驚く。とはいえこれは再文庫化されたもので、最初に本が出たのは2009年、本屋大賞ノミネートは2010年である。約十年、と言われればそんな感じもするし、「えっ、そんなに前なの?」という気もするし。 あぁ、時の流れって。

“僕”、津島サトルはチェロ専攻で芸術大学付属高校を受験するも、あえなく失敗し、祖父が創始者である新生音楽大学の付属高校に入学する。受験の失敗は筆記試験のせいで、チェロ奏者としては才能ある、自分は特別な存在だと考えている“僕”にとって三流の音楽高校に進むことは屈辱だったが、そこで様々な人と出会い・・・という話。

ピアノではなく、こっちは弦楽器とオーケストラの話。
しかも天才ばかり出て来た『蜜蜂と遠雷』と違って、まず楽譜通りに演奏することもできない人たちが大半。それ故に音楽と格闘し、じたばたする様が素人の読者にわかりやすく共感しやすい部分多し。「音楽を文章で表現する」難しさはあれど、日常生活の描写が多いのでむしお音楽が少ないぐらいじゃない?、と感じてしまう。
というか、これは音楽小説なのだろうかとすら思う。勿論、彼らの生活において音楽は重要で大半を占めてはいるが・・・あくまで音楽は素材にすぎず、本質はビターな青春小説で。

何故か、あたしはずっと村上春樹の『ノルウェイの森』を連想・・・いい年になってから若きを回想する、という形式だからかしら。語り手である“僕”がほんとにダメなやつだからかしら(また自分はちっともダメだとは思っていないところも)。
サトルくん、自分は精神的に“高貴な存在”で、芸術を愛し哲学を理解し、まわりの他の人とは全然違うと思っているのは自意識過剰系の男子としてよくあるパターンだが、同級生のヴァイオリンを弾く女子に「美人だから」という理由で一目惚れしてしまうこともまた男子としてよくあるパターンだと自覚できないのがダメなんだよ・・・そのくせ南さん(恋に落ちた相手)がコバルト文庫とか読むみたいだとがっかりしたりして・・・コバルト読む女子だってシェイクスピアも読めばコクトーも読んだりするんですよ! 自分だってニーチェが好きとか言いながら隠れてエロ本見てるじゃないの!、とガンガンつっこみながら読んでしまいました。
時代設定的にサトルくんはあたしよりも10歳ぐらい上かな、と感じたせいもあり(主人公の名字が津島なのはあまりにもベタではずかしい!)。カタカナ表記が違うのがあるのは、あの時代はそう言っていたのだろうか?、それとも校正のチェックミス?、それともサトルくんがそう誤解していた?(自分はすごいとうぬぼれているが、実は知識も大したことなかったことのあらわれ?)、どれですか! 気になる!

そんな“僕”の苦い成長となった三年間だけど、終わりはいささか駆け足だったかな。
数十年後のサトルくんの今は多く語られてはいないけど・・・彼はあまり幸福ではないみたいだ。幸福ではないと思い込んでいるのかもしれない。

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2016/06/21 20:17

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2016/07/08 20:48

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2016/07/13 20:30

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2016/08/26 16:26

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2017/02/14 15:33

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2020/10/19 02:37

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2020/12/27 21:13

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2021/01/09 21:35

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2022/10/31 18:59

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