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投稿者:たま - この投稿者のレビュー一覧を見る
まよいが、は、迷い家と書く。迷い家にあったら、なんでもいいから、なにかもって帰るといいらしい。怖い妖怪ではなく、その持ち帰った物を通して、幸せをくれるらしい。こでは持ち帰るようなことはしないんですけど。のちに、向こうから送られてきた感じです。
紙の本
家に人格を持たせる怖さ
2016/08/28 10:53
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
柳田国男の『遠野物語』の絵本シリーズの一冊。
文は京極夏彦さん、絵は近藤薫美子さん。
作品によって絵の担当が変わるのだが、それぞれ画家の個性が作品の雰囲気を変え、それはそれで面白い。
この本にしても、白を基調にしたデッサンで怪しい雰囲気を醸し出している表紙をみても、「遠野あたりの山では、不思議なことがよく起きる」のも納得がいく。
さて、タイトルの「まよいが」であるが、私は最初「迷い蛾」みたいなものを思っていた。白い表紙が蛾の銀粉のようにも感じたせいでもある。
ところが、これは「迷い家」という漢字をあてるらしい。
昔、一人の女房が山に迷い込んで、不思議な館に入り込む。
「どこにあるのか、どうやって行き着けるのか」誰も判らないが、「迷い家は、訪れた人に幸運を授けて」くれるらしい。
この本ではその「迷い家」に入り込みながら何もとらずに村に帰った女房が、川の上流から流れてきた朱塗りの椀を拾い上げると、これがまた不思議なことにいくらでも米を生み出したという。
こういう欲のない人が、欲がないゆえにお金持ちになるという話はたくさんある。
この話もそういう話の一つだが、それが「家」という建物が生み出すというところにこの話の不思議さと怖さがあるあるような気がする。
そういえば、昔家が人間を飲み込んでしまうといったホラー映画があったと思うが、これもそういう類の怖さがある。
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帯裏
岩手県遠野の人・佐々木喜善が故郷で見聞きした怪異の物語を、柳田國男が書きのこした名著『遠野物語』。
京極夏彦による新たな語りと、未分化の闇をはらんだ絵が一体となり、初の本格絵本シリーズとして現代によみがえる!
豊かな伝承にいろどられた山や川や里の、そこかしこにひそむ不思議な世界は、ときに妖しく、ときには謎と驚きに満ちて、百年の時をこえて、私たちの心をふるわせる。
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絵の中に小さなお化けのようなものや顔がどのページにもたくさん書いてありました。話の内容は不思議な感じがしました。そして、この本は他の本と違うところがありました。何だか、昔の山は怖かったんだよと言っているみたいでした。
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柳田国男の遠野物語を、京極夏彦が絵本にしたもの。
絵がとてもきれい。
幻想的で、おとぎの世界に迷い込んだような、そこはかとなく怖いような。
やっぱり大人の本かな。
平成29年1月17日
6年1組
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朝から『まよいが』を読んでほっこりしました。柳田国男さんの遠野物語を京極夏彦さんが絵本文にしてくれてるのがまた優しくて分かりやすい。そして近藤薫美子さんの絵が、これまた雰囲気にとても合っていて、よく見ると、色んなところに精霊たちが描かれていたりと和みます。岩手の遠野はもちろん、各地方に伝わる『まよいが』には以前から、なぜか心惹かれるものがあり、いつか私もどこかで迷いこんでみたいものだ。
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京極夏彦さんが文、近藤薫美子さんが絵の遠野物語えほんシリーズ。
タイトルを勝手に「迷い蛾」と脳内変換し、妖怪のお話かと思ったら違いました。
おそらく異次元モノの「迷い家」でした。
何か1つもらってくるとお金持ちになれるのか~。
蛾じゃダメなんだね。
このお話は、チャンスを逃しても当人が無欲だったことから、チャンスのほうがまたやってきたお話でした。
ガツガツしすぎてもダメか。
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不思議で落ち着いた画面。
できればそばでじっくり眺めて欲しいけど、読みきかえにもちょうどいい長さ。
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遠野の白望山は不思議な山だ。
山の大きさを図ることができず、時には歌声や大木の切り倒される音が聞こえ、夜なのに明るくなることがある。
人を迷わせることもある。
ある貧しい家の女房が、あるひ、まよいがに入り込む。
絵のそこかしこに、あやかしたちが機嫌良くひそんでいる。(なるほど、近藤薫美子さんでしたか)
妖怪というより、妖精のよう。
まよいがの住人は、気まぐれで気のいいものなんだろう。
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迷い家の精?ちっちゃくて、一杯いてかわいい。こだまとか、まっくろくろすけ的かな。
欲がない三浦家、幸運になって良かった。
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遠野物語の中で好きな話。欲なく幸せになれるところにホッとする。
因果応報でないところに、怖さがある。
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民間伝承・民俗学として遠野物語にちょっと興味が湧いたことと、文が京極先生なので。「まよいが=迷い家」なのね。欲がないから向こうからやってくる、というのはなんか滑稽な話。
原作:柳田国男、文:京極夏彦、絵:近藤薫美子
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「女房はそれを拾った。とてもきれいだったからだ。京極夏彦のえほん遠野物語。百年をこえて語りつがれる「怪談の原点」が絵本でよみがえる。」
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原作:柳田国男、文:京極夏彦、絵:近藤薫美子と言う結構豪華な絵本です。読友さんのレビューを見て図書館で借りてきました。原作のどの部分にあたるのだろうと新潮文庫版の「遠野物語」も一緒に借りてきて調べてみると、物語の33、63がこの絵本にあたる部分で33は前半の金のひしゃくと金のといで、63がまよいがでした。(原作のほうは64にこの続きが若干書かれているのですが。)新潮文庫版のほうはまだ私には難しく感じたのでまたの機会に読んでみたいです。不思議な物語の伝わる岩手県の遠野市、一度は行ってみたい場所です。
近藤薫美子さんの絵も花や木々やいろんな所に妖精(妖怪)?らしきものが多々混じっていたりして怖くはないのどけれどそれなりの雰囲気が出ていてすごく文とあっていると思いました。
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遠野物語 柳田國男 京極夏彦
山中の幻の家,迷い家。貧しい女が立派な屋敷に辿り着く。逃げ帰った女の所に屋敷の椀が流れてきて裕福になる。無欲な人に幸運が舞込む不思議な話。