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紙の本
破天荒な寺社奉行の活躍
2019/01/27 18:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る
風野が描く時代小説である。閻魔裁きというタイトルであるが、主人公は脇坂淡路守安董という江戸時代の旗本である。最近老中の松平定信に抜擢されて、寺社奉行の要職についたばかりである。江戸時代の小説では現在の刑事ものに通じる町奉行が主人公になることが多い。あるいは、池波正太郎のように火付盗賊改である。
寺社奉行は言うまでもなく、神社、寺院などを統括する奉行である。大抵の場合、次は主要な遠国奉行、若年寄など、老中などの幕閣一歩手前の要職である。しかも、脇坂の場合はまだ年齢が24歳というので破格に若い。
大岡越前守忠相も町奉行の次に寺社奉行に就任している。しかし、町奉行は北町、南町と2つある。ゆえに江戸町奉行は2名いるということである。一方、寺社奉行も本書では4名いる。仕事を4名で分担するのである。たしかに、分担するのだが、競争でもある。
本編では短編5編で、5つの事件を扱っている。脇坂は若いがあまりものおじをしない。同僚の寺社奉行は皆年上である。取り締まる相手は僧侶、神職である。脇坂には2名の優れた部下が付いていた。この2名の活躍があってこその脇坂である。組織での対応はどんなものでも同じであろう。すぐれたスタッフがいなければ碌な仕事はできない。
各編の内容は読んでのお楽しみである。本書はこの脇坂奉行シリーズの初編である。すでに第2作,第3作も出ているので、思い切りのよい寺社奉行の裁きを楽しもう。
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