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だめだ…泣いてしまう。
なんで、泣いてしまうんだろう。
なんでナオコーラはこの本を書こうと思ったのだろう。
自分が大切な人を亡くすことになったら…と思わず考えてしまう。
細かな思いの記述に、読んでいるこちらも揺れる。
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28.10.20読了。
余命宣告された妻と、働きながらその過程を見守る夫と、妻の両親。
「いらいらするのは自分の感受性のせい」すごく共感できる。人によっては笑って受け入れられるような他人の言動なのに。『死』ほど当事者にとって敏感な事柄ってきっと他にない。
山崎ナオコーラさんの目標『誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい』乙だなぁ。小難しい語句をこれでもかと見せつけてくる文章も勉強になるから嫌いではないけど。
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初読みの作家さん。これまでお名前でなんとなく敬遠してました。
あえて主語を省いた文章に、最初は慣れなかったけれど、読んでいたら違和感なく。
最後は涙が・・・。その後も自分に置き換えていろいろ考えてしまいました。
読んでよかったです。
作者のその他の作品もこれから読んでみるつもり。
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デビュー作とその後の1冊か2冊で拙さを感じ、追ってはいなかった作家だったけれど、10年ぶりくらいに(?)何気なく手にとった本作で、上手になってるんだな、進化してるんだなと感じた。読みながら、闘病中の妻と夫、そのさなかの二人の距離が"美しい"ということではないんだと気付かされていく過程が心地よかった。
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2016.11.1末期癌の妻を見守る夫の話。こんなになんでも小難しく考える夫に看病されていたら気が休まらないのではないかと思った。以前、実際に癌で手術した友人が言っていたが、旦那さんが自分が悲劇の主人公であるかのように振舞って本当に嫌だったという話を思い出した。
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野菜がおいしかったから長野へ行く、と突然言い出し、一週間も家を空けられた。すわ、出奔か、とどきどきしていたのだが、「契約が取れた」と嬉しげに帰ってきたのを迎え、お土産のそばがとてもおいしかったこともあり、ああ、この先はこの人を心配しないことにしよう、と決めた。
の文章に心が揺れた。なんて素晴らしい表現!
パナソニックの「ふだんプレミアム」というコンセプトコピーが日々なんか鬱陶しいなあ、と思っていた中でこれは!と思える素晴らしい文章に出会えた。幸福です。
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さくさく読み進む。
目が文字を追うの、速い。
読みやすいけど、わかりにくい。
気持ちがあまり入らないんだろう。
家族が、妻が亡くなるって。
こんな感じなんかな。
経験ないから、わからず。
誰しも多くは経験しない、配偶者の死。
たんたんと。
終始、小さな怒りを感じる。
この人も吐き出し口がないんだ。
なんか、そんな共感。
送られるのも、送るのも‥
私はどっちになるんだろう。
必ずどっちかは来るんだな。
ああ、気が重い。
2016.12
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とても心に沁み込んだ。
病気の妻を看病する夫の目線で書かれるお話。
「その瞬間を目指して看病しているわけではない」
という一文。
案外、近くない人たちが特に悪気なく
忘れがちなことなのかもしれない。
昨年同僚が夫を亡くしたとき、
私は会ったこともない彼女の夫の気持ちと想い考え、
彼女の気持ちと想いを考え、
何と声をかけていいのかわからなかった。
おそらくそんなこと考えることさえ
余計なお世話だったのだろう。
美しい距離は、
当事者にしか存在しないもの。
「人のセックスを笑うな」が今ひとつあわなかったので、
もう読まないかもと思っていたけれど、
読んでよかった。
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淡々と進んでいく死の物語。お涙ちょうだい的な話は苦手なので、私はこういう現実的な話のが好きだ。最初から最後まで旦那さんのイライラに少し疑問を抱いた。
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今まで読んだナオコーラさんの本の中で一番よかった。
ナオコーラさんの小説は自意識や葛藤を書いたものが多いがこれは違う。ここまでナオコーラさんが自分から離れて書いた小説はない気がする。
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さすが芥川賞候補作、俺には良く理解できない作品でした。まだ若い妻を今まさに失おうとしている夫の描かれ方もなんだか理想的すぎて血肉が感じられません。
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ガン闘病中の妻を看病する夫の半年あまりの日々の話。
お名前は知っていましたが、初読みの作家さん。
出逢えて良かった。
夫の目線で見た病気の妻との日々のことなので、今ひとつ共感は出来ませんでしたが、心から想っているのだということは、痛いほど伝わってきます。
淡々とした文章なのに、あれこれとこねくり回した思考に、面倒臭いタイプの人かもと少し苦手意識も持ちましたが、最後、亡くなった妻に初めてお線香をあげるシーンには泣かされました。
夫の気持ち、二人の関係が、一番表れていたのではないかなと思います。
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いずれ訪れる死に向かってどう生きるか、またどう寄り添うべきか。お互いのためになる距離感を実際に保つには、自分の、周囲の感情もあるので難しい。この夫婦のように、終末まで今という希望を持ち続けることができたら幸せだと思った。
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末期の癌の妻を看病する話なのだが、なんかよくわからなかった。最後の著者紹介に「目標は、誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい。」とあったが、みじかな人を看病した事がないからなのか、私にはわかりにくい小説だった。
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とてもよかった。初読みの作家だけど、親しい人を亡くした経験があるので、とても理解できる。お悔やみを言ってもらって、モヤモヤした時、余命を聞かれたとき、人間ドック受けないから…と言われたとき、などなど、相手の言葉がうまく自分で消化できなかった。違和感の具体的な言葉化が、わかりやすく描かれていて、当時を思い出し辛くなるほどだった。でも、このような状況になったとき、また読み返したい本になった。