投稿元:
レビューを見る
気持ちが悪かった。
夫の転勤のため義実家の隣りに引っ越した主人公。甘いお香の匂いがする世羅さん、天気に関係なく庭に水を撒く義祖父、義兄を名乗る男性。
いくつものフラグが立つのに回収されず物語は締めくくられた。一体なにが言いたかったんだろう。チグハグな作品だった。
ただ分かるのは主婦ってのは外で働いても、家事に専念しても常に責められ続けるってこと。やれ、家事が手抜きだ。やれぐうたらだ。じゃあどうしろと?
投稿元:
レビューを見る
読後が不思議な感じ。一緒に収録されてる、いたちなくと、ゆきの宿がこれまた良かった。この方の他の作品も読んでみたい。
投稿元:
レビューを見る
すごい才能の塊、って感じです。一気に読みました。ストーリーは曖昧なのに、主題がじわりじわりと来る。芥川賞、ってかんじ!(((o(*゚▽゚*)o)))
投稿元:
レビューを見る
芥川賞。
だけど、こういう作品を楽しめるほどの、気分でも、趣向でもないのか楽しみきれなかった。
テーマが好みではなかったからなのかもしれない。
投稿元:
レビューを見る
どうしよう、全然分からなかった。
結局義兄は、動物は。
芥川とかドグラ・マグラぽい気がした。
ホラーなのか、、速読してしまったのでもう一度読み直す。
投稿元:
レビューを見る
たまたま、九州久留米にいた。
筑後川河畔を歩きながら、穴を探した。
なかなか不思議な面白さがある。
投稿元:
レビューを見る
ごく普通の日常から、スーッと得体の知れぬ世界に移行する。
なにか不思議な話でした。
ただ、何が描きたかったのか、いまいちよく分からない。
まあ、そのまま楽しむほか無いのでしょうが。
投稿元:
レビューを見る
読後、いったい何が言いたかったんだか分からなかったけれど、不思議な世界に引き込まれて、じっとりとまとわりつくような不気味な余韻がいつまでも残った。
出てくる登場人物、動物や虫たち、どれもかれも気味が悪くシュールだ。いったい彼らが何だったのか分からず腑に落ちないまま話は終わるが、主人公も分からないままその不思議ものたちが見えなくなって終わる。
仕事を辞め田舎に引っ越し、主婦となって毎日やることもなくボーッと過ごしていると、今まで見えなかったもの、見過ごしていたものが見えてくるということか。心にぽっかり空いた穴に得体の知れないものが侵入してきて、それに抗わず馴染んでしまったということか…。
あの掘っ立て小屋に住んでいた夫の兄(自称)は何者?
投稿元:
レビューを見る
私は夫と都会に住んでいたが、夫の転勤で同じ県内だがかなり田舎の町に住むことになった。偶然夫の実家のある町で、義理の母の勧めで夫実家の隣にある借家に住むことになった。
実家には夫の両親と祖父が住んでいた。
数ヶ月後のある夏の日、仕事に出た義母に頼まれて離れたコンビニエンスストアに振り込みに行く。
しかし途中の川沿いの道で見慣れない黒い獣を見かけて追いかけ、河原近くにあいていた穴に落ちてしまうが、通りかかった近所の奥さんに助けられる。
コンビニエンスストアに着くと漫画を読んでいた何人もの小学生に絡まれてしまい、今度は「先生」と子供達に呼ばれる男性に助けられる。しかもその男性は、一人っ子のはずの夫の兄だった……。
著者の芥川賞受賞作。
どこまでが本当で、どこからが幻なのか。
とても文章が読みやすくてさらっと進むのだけれど、なんともいえない不穏な感じがぱらりぱらりと散見されて、妙に落ち着かない気分になっていきます。
この妙な感覚がずっと続いて落ちというか、最後の一文がある意味、ホラー。
はまり込んだ穴は、このことなのかな……人によってはホラーといは違うと感じられるかもしれないけれど。
背筋に張り付くような、この感じ、かなり好きです(^◇^;)
女性の方がこの感覚、分かりやすいかも。特に既婚者の。
やはり「工場」も読まないと、絶対に買いだわ。
投稿元:
レビューを見る
ズボン、ヒューン、ならばアリスの穴だが、この作品ではドスッ、シーン、肩から下が埋まってしまう。
リンチを思い出す草地や土の描写を経て、現実が変異するが、それはもとからそうだっただけのこと。
「工場」の着地は変身だが、「穴」の着地は変態(もしくは成長)。
まずは義兄の存在感だが、
この作者はどこかしら子供を作るということにしこりを感じているらしい(実際はいるけど)。
そこに共感。
だからこそ、(「ディスカス忌」に続く)「いたちなく」「ゆきの宿」の夫婦にも肩入れしてしまう。
投稿元:
レビューを見る
芥川賞作品。
ストーリーをそのまま楽しむ本ではなかった。
回収させない伏線が複数あり、読者の想像にお任せする部分がとても多い。
・物語を通して散りばめられている「穴」
・義兄の正体
・黒い動物の正体
・黒い動物が掘った穴
・姑は何故振込金額を間違えたのか
投稿元:
レビューを見る
芥川賞受賞の表題作含む短編3作。
表題作は普通の女性がごくごく一般的な理由の転機を迎え、そこから物語が始まる。
主人公が周りや出来事に対して、取り立てて好感も悪感も表す風もなく、淡々と人生の一幕が展開する。
短文が連なりテンポよく進み、どこにでもありそうな出来事だけが起こっていくのに何かしら不穏な空気が漂う印象。
その中にあれば、何だかよくわからない生き物も、突然登場する義兄も、夏のこれでもかというくらい暑い描写に混じって自然に見える。
そしてまたありがちな出来事から急にそれらが虚像になる。
それすら受け流す主人公が、際立つわけでもないのに余韻が残った。
投稿元:
レビューを見る
郊外に格安で戸建を借りることができ、
自分が仕事をやめてもそれほど不自由のない生活が約束されている。
夫婦関係も良好で、夫の両親も気のいい人たち。という、
基本的に幸福であろうはずの環境のなかで、
言い知れぬ不穏な空気が終始漂い続ける不思議なお話。
不穏な空気は主人公の不安そのものと言ってもいいのかもしれないけど、
それがあるとき夢とも現実ともつかない不思議な形となって目の前に現れる。
それは穴であり、家族に存在を認められない浮世離れした義理の兄であり、
突然現れる謎の生き物であるのだけど。
それらは何かを示唆しているようでいて、特に何の役割も果たさない空虚な存在で。
わけのわからないまま翻弄される事になる。
生活環境が変わることで主人公の前に突然現れた無限とも思われる時間。
その自由そのものが不安の元凶で、主人公を苛んでいる物の本質であるように思う。
そこから逃れるすべは、時間を消費することしかなくて。
必然的に主人公の最後の決断を導いていく。
それが良いとか悪いとかではないんだけど、
きっともう大丈夫。と思える結末。
自由は恐ろしい穴のようなものなんだ。
それを持て余すくらいなら、
何かで埋めてなかったことにしよう。
ってことだと解釈しましたよ。
女性の方が感情移入しやすそうだけど
色々思うところあり、楽しめました。
投稿元:
レビューを見る
はっきり言って何が何だかさっぱりわからない小説だった。タイトルを含む3編の短編集だけど、まず最初の「穴」自体がよくわからない。これが芥川賞の小説かと思うと・・・。
だいたい、芥川賞自体が新人作家の登竜門になっているみたいだし、初めて小説を書いた新人がもらう賞なのだからかもしれないが、あまり私には合わないかも。まあ、すべての芥川賞作品を読んだわけではないので、何とも言えないけど、私は直木賞の方が好きな気がする。
この作品もあまり私には合わなかった。ページ数が多くないのですらすら読めるし、そんなに理解しがたい言葉もないので読みやすいのではあるが、いかんせん何が言いたいのかがよくわからない。むしろ他の2編の法が分かりやすかったのではないかと思う。
投稿元:
レビューを見る
蛇とピアス以来、受賞作が嫌いだ。
でも、「コンビニ人間」は面白かったので、芥川賞過去作品にトライ中。
でも、これ、中身がないし、おもしろくない。
一見、田舎(しかも義理の両親の隣の家)に越してきて、仕事も辞め、することがなくなった派遣社員妻。行き場のない閉塞感が「穴」に託されているんだろうと思うけど、あまり内容はない。
最後には、穴には出口が一つあるからか、新しくバイトを始める妻。
今時、働かなくてもよい立場になることができ、そして元々も派遣と安定しない立場だった妻。その幸運に感謝することもなく、何が閉塞感かと言いたくなり、同情も共感もできない。
スタートは、殺戮シーン以外は好きな「キューブ」と似ている不思議観がしないでもないが、内容やメッセージが浅く、そして、何より不必要で不自然極まりない不思議さ。
途中で、私が大嫌いな村上春樹を思い出しました。
村上春樹が好きな方は、いいかもしれませんね。