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やっと踊り終わった。それでも、それでも、最初から最後まで、真っ白い光が遠くに見えているイメージだった。
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最後まで父親に引っ掻き回されることになるとは。そもそも強盗中毒症状に陥っているレオは捕まるまでその計画的行動を止めることは出来なかったと思う。弟達が仲間から外れることで、まさかあそこまで忌み嫌った父親を犯行に引き入れ、こんなにも早く失敗するとは皮肉なものだ。
警察を欺くような緻密な計画を立てられるようなら他の分野でその才能を活かして欲しいが、家庭環境から作られる血や心の繋がりによってがんじがらめになった自分の存在価値と過去からの脱却がこういった所業を起こさせ、最後は父親の呪縛から逃れられなかったのかもしれない。
ある意味暴力という連鎖をどう断ち切るのか、といった大きな問題を投げかけているように感じる。この課題は世界共通のことであり、いつの時代でも形を変えて起こっている。もしかしたら人間として避けられない宿命なのかもしれない。
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最初から暴力を基調にした物語な感じが強く、自分の中で受け付けるか心配したけど、物語に引き込まれて行った。「熊と踊れ」の意味がそういう事なんだと前編で分かり、納得。暴力と恐怖でで家族を支配する父親の存在を嫌悪したが、子供時代の、レオに反撃の力を持たせようというくだりには、正しいとは思わなかったけど共感を覚えた。
読み進めながらも、破滅に向かって行く感じが明らかなので、だんだん苦しくなって途中何度か中断しながら読んだ。レオの抱えてくる苦悩が重くて、誰か救ってあげてもらいたかった。勿論みんな苦しんでるけど長男の比ではなく。最悪の事態にならなかったのがせめてもの救い。
それにしても本当にあった事件がベースとかで圧倒された。スウェーデンかぁ。北欧ミステリー、引き続き注目です。
そして「三秒間の死角」の続編、読んでみたいものです。
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兄弟の絆の崩壊と父親との確執とによって破綻に向かっていく物語であるが、著者が服役囚に兄がいる警部と犯罪者との対比を描こうとしたふしがあるがこれがまったく意味をなしていないというか不要と感じられる。上下巻で1000ページの作品にする必要もないのでは…
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冷静沈着な兄をリーダーとして完璧な銀行強盗を繰り返す三兄弟+幼馴染。計画性に似つかわしくないレベルで用いられる「過剰な暴力」。上巻は、背景に家庭内暴力の暗い影も語られるが、主として痛快なピカレスク小説の様相。下巻になると、爆弾事件の辺りから急速に兄の統率が乱れ、マチスモと家族(氏族)の物語に変容していく。父の影響をモロに受けた長兄と、それをけして受け入れない弟たちの葛藤が見事なまでに滑り落ちる。
共著者が、モデルとなった実際の軍隊ギャングの弟と、あとがきで知って愕然となった。
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外国のミステリ小説は、ミステリを題材にしたヒューマンドラマと言ってよいものがある。
「解錠師」「ありふれた祈り」みたいな…
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最初上巻を読もうとした時、全く読めなくて、ノってきたら、ノれる日がきたら読もうと思っていた。読み始めたら別に面白いとは思えないのに、手が進む進む。下巻最後の一行まで、続きが気になって気になって割と一気に読んでしまった。こいつらは、この三兄弟は何なんだ、この家族は何なんだっていう、作中のヨン・ブロンクスとある意味同じような探究心があったのかも。こいつらの正体は何だ?みたいな。言葉にする事が難しい。この家族を理解しようとしていたのかも。この絆は何なのか。ミステリと言うよりドキュメントに近い、個人的には。
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10月-12。4.0点。
強盗を続ける兄弟たち。警察との頭脳戦に。
父親との和解はあるのか。
相変わらずのリアリティ。凄く引き込まれる。
面白かった。さすがのこのミス1位。
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スウェーデンで実際に起きた銀行強盗事件を元に描かれたサスペンス。下巻。
上巻から悪い予感しかしなかったのだけれど、そんな私の悪い予感などちっぽけなものであり、さらに事態は悪化していく。どんどんどんどんひどいことになり、転げ落ち、めぐりめぐる事件。
そうして解説まで読むとさらにびっくりできる。
なかなかに読み応えがあり、読み進むのがつらいけれど読み終えて良かった。
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まずは、実話を基にしているということに驚き。けっして離れられない家族の絆が哀しい。計画的と言いながら、こんなに簡単に銀行強盗って出来るの。
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緻密かつ大胆な犯行で警察を翻弄し、次々と銀行を襲撃していくレオたち。その暴力の扱い方は少年時代に父から学んだものだった。かつて彼らに何がおこったのか。そして今、父に何を思うのか―過去と現在から語られる“家族”の物語は、轟く銃声と悲しみの叫びを伴って一気に結末へと突き進む。スウェーデン最高の人気を誇り、北欧ミステリの頂点「ガラスの鍵」賞を受賞した鬼才が、圧倒的なリアリティで描く渾身の大作。
各種ベストテンで高評価だったと記憶しているが、そこまでの作品だったのだろうか。グレーンス警部シリーズの方が、私としては上位に来る。これで一通りアンデシュ・ルースルンドの作品は読了した。
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イヴァン最悪。最低。冒頭から人間のクズだが、最後の最後で最低な本性を現す。これほど愚劣なキャラクターに会ったことがない。ゲスの極み。物語は全編にわたりスピード感とスリルがあって引き込まれた。
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評価を聞いて期待して読みましたが、割とあっけない印象。実話ベースのため色付けをしなくてはならないから、必要以上に掘り下げているのではないか、と思ってしまいました。もう少しコンパクトになったのでは。そして、レオが何だか気の毒に思えてしまいました。
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なぜレオが銀行強盗をする気持ちになったのか?
時間を場を、自分の力量で支配するため? ほんの数分でも世界を手に入れた気持ちになるから?
自分は子供時代に父に支配されていて、される方の気持ちが分かるからなのか。
どうもそこの所が、共感出来ないので、モヤモヤする。
とっても頭が良いみたいなのに、もったいないと思ってしまう。現実にあった話なら、ノンフィクションで読みたかったかも。
刑事のエピソードって、必要?
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上巻一気に読み進めたが、下巻に入り少しダレ気味になった。実話をもとに、関係している者との共著と考えると改めて凄い話。