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パノプティコン、フーコー シノプティコン SNS、チューリングテスト AI、US全雇用の47%がITにより代替されるリスク、ラッダイトの誤謬、ニックボストロム「スーパーインテリジェンス 道行き、危険、戦略」”いつか私達が一般知性において人間の脳を凌駕する機械の脳をつくるならば、その時はこの新しいスーバーインテリジェンスは極めて強大になるだろう。そしてゴリラの運命が今、ゴリラ自身というよりも、私達人間にいっそう依存しているように、人間の運命も機械のスーパーインテリジェンスに依存することになるだろう”
ポスト・ヒューマン、トロッコ問題 道徳ピル
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IT革命、バイオテクノロジー革命、科学と宗教・・・
帯には『「世界最高の知の巨人たち」が現代のとけない課題に答えをだす』と書かれているけど、読んでみて、やっぱり答えは出ないよな、と思いました。いろんな学者さんのいろんな主張を網羅的に読めるのはよかった。
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今哲学が熱い。自分の中で。哲学というとイコール人生論、つまり人はいかに生きるかとか、人生とは何か、人とは何かとかを考えているステレオタイプなイメージだった。思いっきり帯にそう書いてあって「あっ自分だ(笑)」と思ってしまう。内容的には今世の中で起こっている諸問題(環境問題とか資本主義の問題とか、IT/BTとか)に対して哲学者はどのようなアプローチで何を考えているのかという内容。最近多い、エビデンスに基づく議論とは異なり、裏付けがあるような内容な多様な考え方を提示している。哲学という学問領域が実に広いことに驚くとともに、自分の認識の浅はかさも自覚した。
確実に思うことは、今時代は新しいステージを模索していること。それはいつの時代もそうだったのかもしれないが、今はまさにその過渡期だとどうしても思ってします。世の中が大きく変わろうしている今、自分は何を指針に、何を考えていくべきなのだろうか。自分の軸を見直していきた。
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現代の様々な問題を、哲学の立場から分析する本。
ということで、IT革命やバイオテクノロジー、文明の衝突や環境問題といったキャッチーな言葉(?)が並んでおります。
面白そうだと思って読んだところ、特に期待していたIT革命とバイオテクノロジー部分は「こんな問題が今あるよ!」という紹介程度にとどまっていて(引用が多いのですが、哲学者の論ばかりではなく、そのテーマ自体の解説だったり)、もう少し哲学者の考えを踏み込んで知りたかったなぁと。
逆に、第1章の最近の哲学の動向はちょっと難解で、一般人向けに解説してるのだとは思うのですが、哲学用語が解説なしに出てきてしまうとちょっと追いつけないなぁ。。
とは言え、テーマ自体は直近のトピックを網羅していると思うので、考えるキッカケになる本というのは間違いないです。あと、哲学好きなら楽しく読めるはず。
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哲学の観点から見たIT革命、BT革命(バイオ・テクノロジー革命)、資本主義、宗教、地球環境。例えば、ゲノム編集やクローン人間など、激論を招きそうな論点についても多面的で、示唆に富む。
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一番面白かったのは、第3章の後半、バイオテクノロジーの章で、最後にチラッと脳科学研究の話になるところ。
絶対王政的な残虐刑から近代的な刑罰制度への転換は「人々が合理的で理性的な判断に対する一般的な能力を持っていること」が前提(フーコーが「監獄の誕生」で言及している)だが、脳科学研究が進むにつれて、器質的に困難な人が結構いることが明らかになって来て、このまま行くのムリじゃね?的な。うーん。かと言ってどうするよ?
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まさにタイトルどおりの本。現代社会の問題を哲学者がどのように議論しているかを紹介している。メディア、脳科学、IT、バイオテクノロジー、資本主義、宗教などのトピックがとりあげられていて、哲学的議論が現代社会から遠く離れたものではないことを示している。現代社会を理解するための論点をフォローするのにも便利な本。
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思ったより内容がライトだった。買って読むほどではなかったな…
監視化する社会
パノプティコンの話はおもしろい。監視する側される側の非対称性。SNSによってシノプティコン化する社会。FacebookもGoogleも世界の人とインターネットをつなげようとしている。人間とlot。
2045年には技術的特異点。
人類は地球を守らなければいけないのか?という問いで買った感はあるんだけど。それよりエイズ、tpp、マラリアの方が優先度たかいよねって。コペンハーゲンコンセンサス。
他は結論ないからよくわからんかった。
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企画としてはいいと思うんだが、どうしても取り上げている哲学が著者の専門寄りになっている。分析哲学、特に確率論は、21世紀にかけて最もホットな分野だし、それこそAIのディープラーニングから生態系、量子論にと必須の知識になっている。それにまったく触れないのはわざとだと思うが、ちょっとなぁ。言語論的転換の先に哲学は確率論的転換をしたと考える学者もいるくらいなのに。
同じテーマを分析系の学者に書かしたものも読んでみたいところだ。
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ちょっと前に話題になってた哲学入門書を読んだ。哲学本は基本的に誰々の哲学もしくはある時代の思想的潮流を扱ったものが多い。この本はポストモダン以降の哲学をある意味、総花的に扱ったことが新しい。その中心に据えられる主題はITとBTがもたらしたパラダイムシフト。自分は次なる"大きな物語"の所在を手掛かりに読み進めたが、各人が何らかのフレームを持って読むと、何かしらの発見がある一冊といえる。
ヘーゲル『法哲学』(1821年)の序文において「ミネルバのフクロウは、迫り来る黄昏とともに飛び立つ」と書いた。p22
リオタール『ポスト・モダンの条件』「大きな物語の終焉」p36
それに代わって、リオタールがポストモダンとして提唱したのが、小さな集団の異なる「言語ゲーム」でした。他とは違う「小さな物語」を着想し、多様な方向へ分裂・差異化することが、ポストモダンの流儀となりました。
メディア・技術論的転回とは何か?p45
【メディオロジー】p48
中間者こそが力を持つ、媒介作用こそがメッセージの性質を決定づけ、関係性が存在よりも優位に立つ。(中略)私は社会的機能を伝達作用の技術的構造とのかかわりにおいて扱う学問を「メディオロジー」と呼んでいる。(Cf. 『メディオロジー宣言』)
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タイトルよりはかなりライトな内容。分野によって深い、浅いがはっきりしている。バイオテクノロジーな関するハーバーマスの問題提起は面白かった。
「遺伝内容を意図的に決することが意味するのは、クローンにとって、その誕生以前に、他の人がそれに対して定めな判断を、生涯にわたって恒常化させ続けるこのめある。」
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序章はごちゃごちゃしていたが、その他の章はテーマがあるのでわかりやすい。
何が正しくて何が正しくないのか。
正解のない中でのものの考え方を学ぶ上では、哲学に関する本は読むに値する。
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タイトル通り、いま現在哲学者が何を考えているのかを浅く
広く紹介した本であり、それ以上のものではない。この本を
読んでから、気になった分野のさらに詳しい本へと進むのが
正しい読み方か。ただ、科学哲学関係の本を読みあさった
直後だけに、その方面にまったくと言っていいほど触れて
いないのは気になった。浅く、そして「やや広く」という
表現が一番当たっているのかも知れない。この本で触れ
られていないことは哲学者は考えていない、なんてことは
ありえないのだから。
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テクノロジーの進歩に人間の知性が追い付けていないことに加えて、様々な要素が絡み合った単純に善悪で切り分けることのできない複雑な問題が増えているということ。
続きはこちら
https://flying-bookjunkie.blogspot.jp/2018/02/3_16.html
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今日においてあまり役に立たないと言われている哲学を上手く社会問題と結び合わせていて、その話題について関心が湧いた。イスラム系の宗教とキリスト教とのせめぎあい、原理主義者と科学者とのせめぎあいなど、世の中でとっつきにくい問題に対して別の観点から鋭くついていてはっとさせられた。