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長く予約待ちしてようやく読んだ本。
質問力という言葉を最近よく聞くようになった。本書は質問をすることがなぜ大事か解説するところからはじまって、質問の仕方やそれによってどんな効果が得られるか分かりやすく説明されてる。目新しいこともあって、かつすぐに実践できそうで、とてもタメになった。
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弁護士である著者が自身の裁判などでの経験などを踏まえて人間関係を円滑にする質問術について書いた一冊。
本書を読んで自分を鼓舞したり相手が動きたくなるなどの質問の効力を感じました。また、著者の裁判などでの経験からその力を上手く使えば自分の状況も好転するとも感じました。
質問の効力を意識して、相手に自分で考え自分で答えを出すように質問をするようにするためにはどのように言えばいいかが本書で改めて理解できました。
そして自分の目的を明確にして相手に質問することが大切であることも感じました。
ダメなケースや踏まえて相手の立場に立つことが最も有用なテクニックであるとも感じました。
また、質問の観点からリーダー論が展開されているところは非常に印象に残りました。
その中でも自尊心を尊重して相手に答えを出させる質問法は今後意識していきたいと強く感じました。
本書を読んでテレビ通販などのテクニックを例示して自身が質問する際に活かしていくというところはすごく実践的で印象に残りました。
そして、決断を迫る時には2〜3個の選択肢を与えることや希少価値の法則は使えると感じました。
あと議論における力関係に関しては裁判での経験豊富な著者ならではの説得力あるものだとも感じました。
本書で学んだことを意識して、質問ブーメランやオープン・クローズドクエスチョンやポジティブ応酬話法や二段階質問法などのテクニックを駆使して自分はもちろんのこと相手にとってもいいと思える質問をしていきたいと感じた一冊でした。
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「いい質問」が人を動かす
谷原 誠
文響社 1,480+税
影響力の武器やハーバード流交渉術、人を動かすから抜き出したものをわかりやすくまとめた本である。影響力の武器はそのままでてきたので驚いた。
原本は難しいので良い復習になった。ただ人によっては無駄と感じる方がいるかもしれないので、その辺は両方読んでからの判断でしょう。
通常はポジティブ・クエスチョンにて対応し、議論や自分のやりやすい方向に持って行きたい場合は、相手の意見を否定せずに質問により変えて行くことがよい。変える方法は目的をずらしたり、質問により言質を取ったり、感情を揺るがした後に理性で納得させるようにするなど。
下記に気になったところを載せます。意訳で数字はページ。
25:オープンクエスチョンとクローズドクエスチョウンの使い分け
相手に自由に考えて自由に答えることで情報を得たい場合はオープン、端的に答えが欲しい場合はクローズド。
26:上手に質問する情報の基本。5W1H。What何、Who誰、Whenいつ、Whereどこ、Whyなぜ、Howどのように。
ただし、Whyだけは注意が必要。なぜは論理性を求める質問なので相手に気持ち良く答えていただくためにはあまり使用せず、何・どのようにで置き換えるようにする。ただ、繰り返していくと論理的に考え、次第に問題の核心に迫っていくことができます。
37:質問する前にチェックする4つのポイント
①何を目的として質問するか
質問の力:6つ(思いのままに情報を得る、人に好かれる、人をその気にさせる、人を育てる、議論に強くなる、自分をコントロールする)のうち、何を目的にするかを明確にして目的により、質問の仕方を変える。
②相手は質問をするのに最適な人物か
③質問に適したタイミングはいつか
④質問は最適か、他にもっと良い質問はないか。
47:ダメな質問の7つのパターン
①ネガティブクエスチョン(相手を否定的な考えに追い込んでしまう質問)
②ノーアンサークエスチョン(質問の形式は取っているが答えを求めてない質問。たとえば何度注意されれば気が済むのかと叱責する場合)
③相手の答えを即座に指定する。(質問をしておきながら、答えを言うとそれは違うと即座に否定してしまう人、このような人は人に質問をする資格はありません。)
④一人質問・質問の連打(せっかく質問に答えようと考えているのにそれを遮って勝手に話し始めると不快感しか残らない。相手が答えを出すまでじっくりと待たなければなりません)
⑤誤導質問(証人尋問で禁止されている尋問方法です。ただし相手を誘導したいときには強力な武器となる)
⑥相手の脳に負担をかける質問(相手の脳に負担をかける質問をする人は、自分の事ばかり考え、相手の立場を考えていない)
⑦刑事の尋問(矢継ぎ早に質問をすること、一方が質問を続け、他方がこれに答え続けることはバランスを崩す)
58:簡単に情報を得る質問戦略シートが上記をまとめている。
6��:私たちがよき質問者になるには、まずは相手に好意を持たれることが必要です。
64:から好意を持たれるための法則としてローバート・チャルディーニは
①外見の魅力②類似性③称賛④単純接触効果⑤協同⑥連合を上げている。
83:メラビアンの法則
55%の視覚情報38%の聴覚情報7%の言語情報が一致して信用力のある会話になります。
84:質問をするときには、その質問の内容に一致した態度と声の調子で質問しなければならない。あいづち・うなずき、繰り返し、確認・言い換え、姿勢。
89:質問されてこれから話そうという時に、話を割り込まれ。話を持って行かれるととても嫌な気分になる。質問したら相手の答えを待つ、焦らずに静かに待つ。クエスチョン&サイレントを貫きましょう。
93:人に好かれる質問チェックシートが上記をまとめている。
97:人をその気にさせる2大原則
①自尊心を満足させるために動く(お金・快適な生活・名誉・友情を得られるなど)
②自尊心が傷つくのを回避するために動く(危険をさける・人からの評価がかがるのを避ける・自己評価が下がるのを避けるなど)
100:人間が動くには、まず感情が動いて欲求が発生し、その後理性でその行動を正当化する、というプロセスをたどる。テレビの通販番組が参考となる。
まず感情を動かす質問をし、その後で理性を動かす質問をすればよいのです。
103:人を動かすために質問をする際には、相手が動かざるを得なくなるような『質問のシナリオ』を作り、そのシナリオ通りに質問を続けてゆく必要があります。
112:人は他人から命令されたことに従いたくありませんが、自分で思いついたことには喜んで従います。したがって、人を説得するときは、説得していることを悟られないようにしましょう。大原則です。そして、自分から思いついて決断するように仕向けるのです。そのためには質問することです。
135:人に決断させるときは広くニーズを探って対象を絞っていき、ある程度絞り込んだら、あとは2つか3つの選択肢を提示し、『どれがよろしいですか?』と選択を迫るようにしましょう。その結果、相手は決断をしやすくなり、かつ後で後悔することも少なくなるでしょう。
148:人は決断を迫られるとき、後で後悔することを恐れて『もう少し考えたい』と決断を先延ばししようとします。しかし、希少価値の法則を使えば、『先延ばしすること自体が公開の原因になる』という恐怖が生じ、先延ばしして失う『決断』ができないがゆえに購入し、とりあえずの安心を手に入れようとするのです。
155:人は一旦ある行動を取ると、それに矛盾した行動を取りづらくなり、その行動と一貫した行動を取るようになる傾向にある、という法則で、心理学では『一貫性の法則』と言います。
163:人を動かす質問テクニック7
上記をまとめてあります。
168:部下からの信頼を失ってしまう上司のパターン10
①部下が話している途中で遮ったり、話したことを否定したりする。
②自分の自慢話ばかりする。
③部下の手柄を横取りする。
④えこひいきする。
⑤間違ったことをしても、謝らない
⑥感謝の気持ちを表さない。
⑦自分の意見を押しつける。
⑧責任回避して他人の責任にする。
⑨相手を傷つけることを言う。
⑩陰口を言う。
172:山本五十六の言葉
『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず』
人を変えようとしたら、まず自分を変えなければならない。
184:人の行動を変えてしまう3つのポイント
①相手の過去の行動を正当化する。
②過去の行動の理由とは関係ない理由によって行動の変更を迫る質問をすること。
③相手が行動を変更したら、それを称賛し、今後も継続するよう期待をかけること。
186:上司の2つの責任とは
①部下に正確かつ迅速に仕事をさせる
②部下を育てる
194:すべての質問に『できる』が入っています。これらの質問をすると、『できる』方向に思考が動き出し、ポジティブ思考になるのです。
WHYは追及する質問なので適当ではないのです。
200:あらゆるネガティブ・クエスチョンは、ポジティブ・クエスチョンに変換できますし、すべきです。質問には思考を強制するパワーがあります。否定的な質問をすれば相手は否定的に考え、肯定的な質問をすれば肯定的に考えます。
201:もし、相手が本来の目的を見失っているようなことがあれば、核心をつく質問をして、本来の目的を思い出させ、自分を取り戻させる必要があります。
205:人を育てるために、自問自答する質問をまとめてある。
208:私たちが相手をその気にさせ、動かすためには、まず感情を動かし、その後に、相手が理性で結論を正当化できるように手伝ってあげなければなりません。その際に、私たちには、相手の立場に立った論理的思考力が要求されます。
220:相手の言質を取ってしまう。
議論を有利に展開しようと思ったら、答える側ではなく、質問する側に回らなければなりません。
224:相手の反論に反対せずに、価値観の部分に揺さぶりをかけるように質問をしていきます。そして、価値観の部分が覆れば、相手の結論も変わります。そして、その気になってくるのです。
228:私たちは一生懸命になっていると、往々にして目的を失いがちになります。そんな時は。一度立ち止まって『そもそも何のためにやっているか』を問い直すと良いでしょう。
234:議論に勝つための2大論証法
①そもそも流議論術
『そもそも‥‥』 『ところで‥‥』 『だとするならば‥‥』
②立証責任
『それは、あなたが立証すべきことだ!』
238:考えるというのは、自分に質問するということです。自分に良い質問をすれば、良い方向に思考が回転し、悪い質問をすれば悪い方向に思考が回転します。
241:偉大な成功者に共通する行動法則。それは①目���を設定し、②行動を起こし、③成功するまでやり抜く、ことです。
246:目標が大きければ分割しましょう。
251:7つのフィードバッククエスチョン
①よくできた点は何か。
②それはなぜうまくいったのか。
③今後も続けた方がよいことは何か。
④うまくいかなかった点は何か。
⑤それはなぜうまくいかなかったのか。
⑥今後やめた方がよいことは何か。
⑦今後改善すべき点はどこか。
256:シェイクスピアは言っています。『世の中には幸も不幸もない。ただ、考え方でどうにもなるのだ』。必ず問題は解決し、そして私たちの人生は進んでゆくのです。大切なことは決して諦めないことです。そして、自分にポジティブな質問をすることです。
256:問題解決のための8つのクエスチョン
①視点を変えた場合、この問題のよい面は何か?
②この問題を解決したら、どのような力が身に付くか?
③解決するには、どのような方法があるか?
④解決するために自分がしなければならないことは何か?
⑤そのために今始めなければならないことは何か?
⑥解決の過程で、自分が代償として差し出さなければならないことは何か?
⑦その代償を差し出したとしても、この問題は解決した方がよいか?
⑧この問題を解決するプロセスを楽しめるようにするには、どのように考えたらよいか?
261:短所を長所に変える逆転クエスチョン
①この状況のどこが短所なのか?
②その短所は反対から見ると、どういう制限から解放されるのか?
③短所だと考えた前提を疑ってみると、どういう考え方になるか?
④前提を崩した上で、その解放された自由を最大限生かすには、どのように考えればよいか?
⑤その上で短所をカバーするにはどうしたらよいか?
268:今すぐ自分を変えるための質問ワーク
①1年前にもどれるとしたら、まず何をしますか?
②会社(家族)があなたに求めている役割はどんなことでしょうか?
③あなたがその役割を果たすために、今すぐ始められることは何ですか?
④あなたを元気にしてくれる言葉は何ですか?
⑤あなたのマイナスの口癖は何ですか?『どうせ私なんて』『うまくいくはずがない』『やっても無駄』
⑥自分の周囲で変えたいことは何ですか?『自分勝手な上司を変えたい』『怒ってばかりの夫を変えたい』
⑦あなたが『やればできるけど、やらないだけ』と思っていることは何ですか?
⑧あなたが妻(夫)や恋人に怒りを感じるのは、どんなときですか?
⑨あなたが目標を達成するために何かを犠牲にしなければならないとしたら、なんでしょうか。例『資格試験の勉強をするために、飲み会に行けなくなる』
⑩本書のどの部分を、どのような場面で、どのように活用するつもりですか?
275:夜寝る前に行うフィードバッククエスチョン
①今日、よくで��たことは何か?
②それは、なぜよくできたのか?
③今後もできるためには、何を習慣にしたらよいか?
④今日、反省すべき点は何か?
⑤それは、なぜ反省すべきなのか?
⑥今後、よりよくするために、何を習慣にしたらよいか?
⑦明日からやめた方がよい習慣や考え方は何か?
⑧明日、必ず達成することは、何か?
以上
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後ろに参考文献はあるのだけれど、もうちょっと親切だといろいろ先に進めるかも。それそれの質問の出どころがわかるとその本に飛べるのに。この人の集めてきた質問の選び方がキモということだろうけれど。営業的なもの、部下育成的なもの、自己の深堀り的なもの、わーっと並んでいてどこかは引っかかる、ということなのかな。なんだか。
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弁護士という職業は、仕事柄、人に対して質問する機会が非常に多いそうです。
弁護士である著者が、仕事を通じて経験してきた「質問」の大きな力や、それをどう生かして、人を動かしたり、良好な人間関係を作っていくのかが本書に書かれています。
読んでいて驚きや学びの連続だったのですが、特に印象に残ったのは、質問するに当たっての前提の話をしている箇所です。
まず自分から相手に好意を持つ
好意があれば、自然と相手のことを知りたい、と思います。
相手に質問をするときに、そのことが相手に伝わって、結果相手から好かれます。
基本的なことではありますが、かなり重要な前提で、大切にするべき考え方だと思いました。
私自身、色々な方とお仕事をさせて頂く機会があります。
良好な関係を築いていくために、質問力を高めていきます。
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人に興味がない人はつまらない。それとつながる部分が多くて納得。目標達成のための話は分かり切った書き方のようで前向きになれた。
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人は、他人には従いたくないが、自分の言った事には喜んで従う
その為に様々なタイプの質問が繰り出されるが、その多くは、「影響力の武器」にあるような人を動かす原理に基づいている。
まず感情を説得し、その後に、理性を論理で説得する
アリストテレスの言うエトス、パトス、ロゴスの意味が初めて、本当の意味で理解できた気がする。
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この本を読んで初めて思い至ったのは、私は質問力なんてまるでないな…ということ。
これから意識していけば、自分や相手に対してよい質問が出来るようになって…いくのだろうか?(笑)あまり間隔空かないうちに、似たようなジャンルの本を読んでみたいと思います。
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ビジネスで非常に使えると思う。特に今時の自尊心が強い部下を多く持つと学べる事は多いかと思う。
あとは実践するのみ。
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質問をするのがすごく上手い方が身近にいるので、質問力を高めてその人に近づきたいと思い、手に取りました。
相手に快く質問に答えてもらうコツから自分自身への質問まで丁寧に書かれています。
具体例としてビジネスモデルが多いので、どうしても顧客や上司とのイメージが浮かびやすいですが、普段なにげない会話でも参考になります。
特に印象に残ったのは、その気にさせる「いい質問」。
理論ではなく、まず感情から動かす。質問ブーメランで相手の本音を探りながら、相手の望む結論を考え、最後の答えも相手に出させる、など。
一気に実践するのは大変だと思いますが、練習して身につけて行こうと思います^^;
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「質問」を中心にした自己啓発書。
手に取ったのは、著者がこれだけ本を書いていること自体に興味を持ったことがきっかけ。
質問をする際に「人に好かれる」という視点はあまりなかった。
「自分に対してネガティブ・クエスチョンをしてしまう人がいます。たとえば、「なぜ俺ばかりがひどい目にあうのだ?」などと言う人は多いものです。このような思考をしていたらいつまでたっても成長しません。」(194頁)
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弁護士である著者が、自分が思うように人を動かすには、質問が重要であり、
どういうポイントに気を付けて質問すればよいのか?大変わかり易く綴った本。
読んでいて面白いのは、自分が自分を動かすという発想。
改めて物事は二面性があり、それを良い方向から考えるかどうかは自分次第。
これは意識して取り組むしか無さそうだ。
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「なぜ」という質問が時に攻撃的なのは、この質問が他の質問に比べると論理的な思考を必要とし、回答者が妙な答えをすると「バカ」とみなされるという恐怖があるからじゃないか、という考察がよかった。目からうろこ。
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質問の仕方は常々難しいと思っていたので、勉強になった。でもやはり話し方のクセがつきすぎていて実践は難しい。少しずつ意識していくしかないのかな…
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ー 1.相手の意見を肯定する。
2.相手の立場に立ち、どうすれば相手が望む結果が得られるかを考える。
3.相手に答えを出させる。
この3つです。
相手は子供ですが、自尊心があります。自分の意見を持っています。それを肯定する必要があります。そして、相手は、自分の夢が実現するかどうかに関心があり、私の人生などには関心がありません。
だから、相手の立場に立ってともに考えることが必要です。さらに、私が押しつけた意見にずっと縛られるのは苦痛のはずです。しかし、自分で出した結論には喜んで従うはずです。だから、自分で答えを出させるのです。そうすれば、人は育ってくれるはずです。 ー
言っていることはもっともで、確かに、と思えるためになる作品。ただし、実際の議論の場では、なかなか冷静さを保つのって大変なんですよね〜。
みんなが、ロジカルに考えて合理的な判断を下してくれれば、質問して導くなんて回りくどいプロセスなんて不要なのになぁ〜。
まぁ、いろいろ言いたいことはあるけれど、ポジティブな質問を心がけようと思った。