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無愛想で融通がきかない頑固なオーヴェ。
最初はなんだこのジジイ、近所にいたら絶対会いたくないタイプだ…と思いながらも読むとクスッと笑えるシーンがあり、オーヴェもそんなに嫌じゃなくなります。
ご近所さんと付き合っていくうち、むしろこのオーヴェの頑ななところ、一途なところが可愛く思えてくるので不思議です。向かいの家のパルヴァネ1家も良い人達ですが、個人的にはイミーが可愛くて好きです。猫を体温で温めるシーン大好き。
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ここ最近読んだ本の中で一番良かった。
頑固おやじなオーヴェはカールじいさんを思わせるキャラクターで、最初から好感を持てた。
外国作品によくある長ったらしい比喩表現に辟易しながらも、
ページをめくる手をとめられなかった。
また読みたいと思えた本はここ最近では久々。
じんわりと心温まる話ながらもちょくちょくクスッと笑えるパートもあり。登場人物全員愛しいと思えたのはこの作品が初めて。
特にポンコツなパトリックが好き。
以下お気に入りのフレーズ
◎ずっとくすくす笑い続けていて、その合間に喋っているようだった。それもシャンパンの泡ならこんな風に笑うだろうと想像するような、くすくす笑いだった。
なんて可愛い表現なんだろうって思った部分。シャンパンの泡を擬人化する発想もすごい。
◎家の中から悲しみをせっせと箒で吐き出すのだ
くすっとしたけど、一理あるのかもと思えて気に入った。
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たぶんオーヴェは、世界に何回も絶望してただろうけど、その度にソーニャに支えられて助けられて。
だからこそソーニャがいなくなってしまったときに、あとを追いたかったんだろうな。
なのに周りがにぎやかになって、ツッコみたいことたくさんになっちゃって(笑)
もう少しそっちで待っててくれってなってたけど、きっとソーニャが来るなって言ってくれたんだと思うな。
世界はそんなに捨てたもんじゃないないんだろうな。
すごく素敵な物語でした。
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「これ、私が一番好きな本なんです」といって、かわいい年下のお友達からプレゼントされた本。スウェーデンで映画化され大ヒット。小説もあらゆる言語に翻訳され話題になったということらしいが、恥ずかしながら私は全く知らなかった。小説を先に読んだが、正直、うーん、なんか変な偏屈おやじの話?訳本で使われている言葉1つ1つが妙にひっかかる。小説だけだと映像が浮かばなかったので、Amazonプライムで映画をチェック。俳優さんの演技もすばらしく、シリアスな内容でありながら、クスっと笑えるシーンも少しあって、ジーンと心に余韻が残る話だった。あとで、もう一度小説を見てみると、その坦々としたストーリー展開だからこそ、主人公のオーヴェと妻との心のつながり、二人だけの世界がしっかりと刻まれていたのだと。オーヴェが近所の子供を何気なく抱きかかえるシーンも大好き。小説も映画もどちらも味わい深い!