紙の本
読み取ってほしい
2019/07/04 15:31
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よ - この投稿者のレビュー一覧を見る
美しく、いいお話でした。
色々と意図しているところが全て感じられたかは1度読んだだけでは難しい。
でも、シルヴィの願いは叶った。切ない喜び。
大きな願いが叶えられる時、それと引き換えに人は何かをなくさなければいけないのだろうか…
ジュールズがみんなにもらった大切に持っている石の意味は?
キツネの兄弟は誰かとリンクしてるの?
もう1回読みます!!
投稿元:
レビューを見る
奈落の淵と呼ばれる川が急に落ち込む場所。川の近くに住む姉妹は、近づかない約束だった。でも走ることが大好きな姉シルヴィはそこへ走って消えた。姉を止めなかった事を悔やみ続ける妹ジュールズ。実はそこは姉妹の願いをかなえる秘密の場所でもあったから。
姉を失った喪失感との葛藤。不思議な能力をもつコギツネ。
冬の張りつめた寒さよ静けさを感じさせる森を舞台に、身近な人を失った悲しみを静かに描きます。
読後の悲しみと穏やかな気持ちはなんと表現すれば良いのか。子どもにすすめるのなら、動物や自然が好きな読書力のある子に。
投稿元:
レビューを見る
どんどん人が死んでいくなぁ。というのが残る。
ふわふわ感がどこかにあって、嫌いではないんだけど。
投稿元:
レビューを見る
第63回読書感想文コンクール課題図書(中学校) 。家族をなくす悲しみが溢れていて、読み進めるのが辛い物語なのに、同時進行する不思議な力を持つ子ぎつねセナの物語とどう関わるのかと、引き込まれていきました。心温まるハッピーエンドではないけれど、静かな気持ちで読み終えて、読後感は悪くないと思います。
投稿元:
レビューを見る
『私たちが姉妹だったころ』を読んだばかりだったので、「また姉が居なくなる話か」と思いつつ読んだが、『私たちが…』と違って思わせ振りなわりに大した内容のない話だった。まあ比べちゃいけないけど。
文章は読みやすいし、量も多くない。一章が短いのて、読書が苦手でも読めないことはない。主人公は11歳なので、小学生でもいいと思うが、感想文はちょっとテクニックを要するように思われるから中学生で妥当かもしれない。
去年の『白いイルカ』もそうだったけど、書かせるための選書で、小説自体が中学生に是非とも読んで欲しいというほどのものではない。
友人兄弟や戦死した友人も、動物も掘り下げ方が甘いため、心にあまり響かない。
野性動物が命を懸けて人間を助けることが納得できるほどには書き込まれていない。
個人的には、母が死に、姉が死に、自分を助けるため動物が目の前で死んだら、ちょっと立ち直れないと思うけどね。そんなしみじみといい話ではないでしょ。
投稿元:
レビューを見る
ひととどうぶつ、そして自然。
生きることと死ぬこと。
大切なひとを失うこと。
大切なひとをのこしていくこと。
静かで澄んだ森のような物語。
投稿元:
レビューを見る
石ガールなんて(素敵な? 個性的な)女の子が出てくるけれど、物語は愉快な内容ではない。キツネとその女の子がどこで結びつくか、ページが進んでいった。動物・人間、生・死、昔からの信仰(?)の世界でした。内容的には深くはない。課題図書となった本でした。
投稿元:
レビューを見る
ジュールズと姉のシルヴィが雪だるまファミリーを作った朝、シルヴィは願い石を奈落の淵に投げに行ったまま、帰らぬ人となった。シルヴィが居なくなって以後、ジェールズは学校に行けなくなってしまう。一方、森ではキツネのセナが誕生していた。セナは落ち着かない事を落ち着かせるケネンだった。ジェールズはキツネのセナとの出会うことで、姉の思いを知ることになる。そして前向きに変わっていく。
悲哀に満ちているが、運命を受け入れた人間の清々しさと希望も感じられ心にグッとくる。ストーリーはすっかり忘れてしまったのに、私は、読んでいて『思い出のマーニー』を思い出した。
投稿元:
レビューを見る
中学の課題図書というので読んでみた。というのも、帯のコピーを読んでも内容がいまいちピンとこなかったからだ。
こういっては何だが、帯のコピーが悪すぎる。出版社はもうちょっと考えたほうがいい。これだと、余程でない限り子供は読んでみたいと思わないのではないか。
ついでに言うと、邦題も本書の内容を反映しているとは言いがたい。原題は"Maybe A Fox"、直訳すると「たぶん狐」。主人公の少女がたびたび目にする森の動物、しかも「幸運のしるし」という言い伝えがある動物のことだ。
物語は幼い頃母を失った姉妹の姉が不慮の出来事で亡くなってしまったことによる妹に、森で生まれたある特殊な能力を備えた子ギツネが運命のように寄り添っていく。大切な人を失った喪失感を暖かく包み込む北米の大自然の描写が美しい。ありていに言えば家族と魂の再生の物語で、おおよその展開の予想は付いてもクライマックスで思わず目頭が熱くなるのを禁じえなかった。なるほど、課題図書に選ばれるわけだ。
課題図書であるなしに関わらず、良書であることには違いないので、子供には「いい本だよ」と薦めてみたい。
投稿元:
レビューを見る
願えば叶えられる「願い」があったとしたら何を願うか…。
友は兄のことを。
おばあさんは孫のことを。
姉は父と妹のことを。
父は妻、子供のことを。
自分にとって「燃えるように熱い 切なる願い」をスピリットアニマルのきつねの助けを借りて見つけることが出来た女の子。
「願い」それは生と死、生き物の種別、時間を超えて
どこかでつながっているのかもしれない。
そんな風に思わせてくれる美しいお話でした。
投稿元:
レビューを見る
不思議な雰囲気をたたえた本。
姉のシルヴィを亡くしたジュールズ。シルヴィはなぜいつもあんなに速く走ろうとしたの? そのせいで、足を滑らせ、川に落ちてしまったというのに……。
やるせない思いをかかえるジュールズと、不思議な使命を背負った子ぎつねの魂が、森の中で交錯する。
詩的な文章が美しく、ジュールズの心情がよく伝わってくる。
投稿元:
レビューを見る
アメリカ、ヴァーモント州の雪の降った朝、ジュールズを置いて森へ走って行った姉のシルヴィは、〈奈落の淵〉で行方不明になる。彼女は、姉をちゃんと止められなかったことを悔い、悲しみに沈む。ちょうどその頃森では、不思議なキツネの女の子が誕生しつつあった。そのキツネは、彼女と不思議なつながりを持って生まれてくる。
かけがえのない家族を失って悲しむ少女と不思議な動物との触れ合いを描く、リアリティとファンタジーの融合作品。
不思議な作品だが、中途半端な印象も持った。
キツネが持って生まれてきた役割は理解できた。
でも、ピューマは?あえて稀少な動物を登場させたわりには存在だけで役割がない。オマケにピューマを待ち焦がれているのはエルクではなくサムだ。
シルヴィが、母を助けられなかった後悔から、早く走りたいと願うようになったとあるが、そもそも、早く走れるようになる前に、家族にそんな危険が及ばないように願うのが普通ではないのか?と突っ込まずにいられない。
家族の死を扱うものではあるが、主人公は11歳。高学年で十分でしょう。
投稿元:
レビューを見る
緑の山の州といわれる北米ヴァーモント州の川と森が舞台
その森に生きる不思議な力を持ったキツネと小さい頃に母を亡くし、またその母の死が一端となって事故で姉を亡くしてしまうジュールズ
大自然の中のファンタジーな部分のキツネ、セナの視点の部分を人気絵本『ちいさなあなたへ』のアリスン・マギーが、
人間視点の部分を『千年の森をこえて』のキャシー・アッペルトのふたりで書かれた物語
家族であってもなかなか理解できていない思いというものがあって、
あとになって本当の思いに気付くこともあるなというのは実感あって、
その時にうまく伝えられない思いもあって、
・・・難しい
物語の終わりの終わりのお兄ちゃんキツネの描写が、不思議なキツネのファンタジーな余韻を残している・・・
投稿元:
レビューを見る
11歳のジュールズは、生粋の石マニア。
一方、姉のシルヴィは、走るのが大好きな学校一のランナー。
対照的だけど、二人は仲のよい姉妹でした。
ある雪の朝、ジュールズの目の前から森へと走り出したシルヴィは、
そのまま姿を消してしまいます。不穏な足跡だけをのこして……。
投稿元:
レビューを見る
2017年、中学生向けの読書感想文コンクールの本です。
中学生世代が情緒の機微を読書で確認する事を、体験、再確認出来ました。
訳が丁寧で、湿度や気候や色彩まで感じられました。
ザリガニの鳴くところ、の様に丁寧な描写でした。
余談ですが、やっと探せた本です。
蝶ヶ岳ヒュッテの本棚で見つけ、途中までしか読めず、とても気になっていました。下山後は題名も忘れて、何とか思い出して探して、読めました。再読出来て嬉しかったです。