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「探検は土地の物語、冒険は人の物語」
早稲田探検部OBにしてノンフィクション作家の探検家二人の対談集。
この時代に、なぜ探検家を目指したのか、
早稲田大学探検部とは、どういう連中なのか、
その上で作家として生きていくとは、
特に探検部とは、というところが面白かった。
他の大学には負けられない。
そういう空気が、東京バカ大学サイクリング同好会(神楽坂)にもあったことを思い出す。
今時、薪を積んで夜通し走る合宿するのは、都内だと俺たちだけだ。
軟弱者だなぁ。
京大サイクリングの連中は冬しか北海道を走ったことがないらしい。あちぃな!
このルートを行くには、担ぎだな。
重い荷物を積んで走る奴のほうがエラい。
そんなサークルだった。
だけど、俺たちがやっていたことは、拓かれた道の上を走っていた冒険だ。
何かをテーマに道なき道を行く、言葉通りに。そんな探検の分野に足を踏み入れたことはない。
いい大人になって何やってんだ?
俺もそこそこ常識人だから、そういうことを思ってしまう。
しかし、現実に探検家はいる。活動している。
そんな男たちの話は面白い。
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2016/11/23 Amazonより届く。
2018/9/21〜9/28
早稲田大学探検部が産んだ二大作家の対談をまとめたもの。今の大学では恐らく許されないような、また今の大学生には居ないような破天荒な2人。その2人はタイプが違うが、2人とも稀有な人だと思う。だからこそ、彼らの書く作品は面白い。
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高野さんと後輩の角幡さんの対談。初めて角幡さんの名前を知りました。こちらの著作も読んでみようと思います。同じ探検部出身でもアプローチの仕方や文章の雰囲気、構成の考え方は全然違うとのこと。でもいわゆる会社にフツーに就職するのが、負け組、枠からはみ出して自由に行動するのが王道という価値観は一致というのが笑えました。あと東大の探検部が「探検とは何か」というテーマを突き進めて議論するあまり、「今の地球上に探検はない」の結論に至って解散してしまった、という話が面白かったです。
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似てると思われ括られて対談することになったが、アプローチから何から違うので似てないのだけれど、という2人。とはいっても、読み手としてはそれがいいんだけれどね。お互いの特徴とか考え方とかどっちもが面白い。たくさんあるエピソードから取捨選択されパッケージされてると思うといろんな本もう一度読みたくなる。冒険探検にまつわる本も紹介されてて2人が、「これ本当なんですかねー?」とかいってて面白い。2人の本読んでて感じる「どうやってるんやろ」がめいっぱい解説されてて、この対談本を入り口にいろいろ読むのもいいけど、たくさん読んだ上で対談で疑問の答え合わせするほうがオススメかも。
高野さんの文章が軽すぎる?じゃあ角幡さんの読めばいいよ!角幡さんのはかたすぎる?じゃあ高野さんの読めばいいよ!!!両氏の作品は自信をもってオススメいたします!!!
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早稲田大学探検部出身の辺境ライター、高野秀行と角幡唯介の対談集。10歳違いの二人は、それぞれ世界の珍しい場所に旅をしたりそこで暮らしたりして、その体験を書くノンフィクション作家である。角幡唯介氏の著作は読んだことがないが、そういう作家がいることは知っていた。
対談の内容は、探検家になった理由や、探検部での活動、作家としてのキャリア、各作品について、探検の現場や、探検ノンフィクションについてなど。
対談集はあまり好きなジャンルではないが、高野氏の著作を数冊読んでいたので、楽しく読めた。
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対談集。冒険そのものについて語りあっていることが多い。これに興味が無いとあまり面白いと思う話題が無い。
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文章の話、執筆の話など、普段はあまり出てこない話がぽろぽろあって楽しく読みました。あらすじよく見たら書いてありましたが、創作論的な一冊でした。文章を書く理由、みたいなところが好き。
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早稲田大学探検部OBで作家のお二人による対談集。
高野さんの本は好きで、よく読んでいるので気になって読みました。
探検部時代の話から、作家としての考え方や苦労、そしてお互いの作品について語り合うコーナーなど盛りだくさん。探検部時代の話をOB同士で語り合っているのがとても楽しいです。
途中途中で面白そうな本も多々紹介されて、また読みたくなりました。お二人の本ももっと読み進めたいです。
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早大探検部の後輩・角幡君との対談で、タイトルも二人に相応しい。探検、冒険と言ってもスタイルは十人十色。ただし人がしていないことをすることに情熱を燃やす姿勢は一緒だ。高野氏の著作は文庫化されたものは全て読んだが、本書を読むと単行本を購入して少しでも著者を応援したいと思えてくる。それぞれのあとがきが旅先(辺境)で書かれていて微笑ましい。読了後は角幡君の「空白の五マイル」へと続く。
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辺境作家高野さんと、早稲田大学探検部後輩の角幡さんの対談本。彼らの本をぼほすべて読んでいる身としては、過去に読んだ彼らの紀行文をなぞるエピソードがたくさんでできて、読書メモリーが刺激された。
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両者の作品が好きなのだが、文体もテーマも大きく異なり、それを本人同士が理解した上で話し合う姿がファンにとってはたまらない。何をしているかではなく、何を書いているかで評価して欲しいという一文に作家としての矜持を垣間見た。
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探検部の懲りない面々的な話がおもしろい。マツドドンを探そうとする後輩と高野さんの言い合いや、離島のサバイバル合宿で小便をろ過して飲もうとしたら、殆どろ過されてなくてウェーって吐き出した、とか声出して笑った。2999mの山にセメント盛って3000mにする「剣岳3000メートル化計画」を却下した部会の議事録があれば読んでみたいし、探検部の部室にファイリングされているという過去の計画書はおもしろそうだ。探検部はネタの宝庫っぽい。ちょっと前に東京藝大学生の生態を描いた本が話題になったけど、あれの探検部版を本にしたらおもしろいのではないか。
作家として、探検家として文章を書く話もどれも興味深い。それぞれが書いた本の裏話もおもしろかった。高野さんがライターである奥さんと文章をチェックし合ってるのはケンカの元になりそうで怖い。また、高野さんによる角幡評がすごく的確だと思った。角幡本で、過去に起こった他人の困難な冒険が自分の冒険と共に書かれる効果は、全くその通りだと思う。
二人は世間的には似た者同士と思われていると思うけど、この本を読んで、似ている部分もあるし異なる部分もあるので一概には言えないな、と当たり前の感想を持った。似た部分で言うと、二人ともサブカルチャーの精神があると思う。高野さんは学術的な成果に対する、角幡さんは登山・探検の成果に対するサブカルチャー。
印象的な文章だったので以下抜粋
高野:日本人より外国人のほうが話せばわかるということもわかった。日本人はルールが先にあるから、話して解決することがなかなかない。
ところで、「ネットと愛国」も読んだし、角幡さんの作品も好きだ、ということは読者としてひとこと言っておきたい。
文中で紹介されている本が興味深いものばかりなので、いずれ読んでみたい。以下に抜粋。
・ロスト・シティZ
・微生物ハンター・深海を行く
・奇跡の生還へ導く人
・狼の群れと暮らした男
・アグルーカの行方
・ピダハン
・世界最悪の旅
・木村政彦はなせ力道山を殺さなかったのか
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【ノンフィクションは事実を積み上げていって真実に近づければいいものだと思うんですけど、小説は事実の積み上げもなくて真実を書かなくちゃいけないというイメージがあるんですよ】(文中より引用)
探検家と作家という二つの顔を持つ高野秀行と角幡唯介による対談録。早稲田大学探検部での活動に加え、ソマリアや北極への渡航、そして自身の経験を書き記すことの意義について語り尽くした一冊です。
思った以上に「書くこと」論やノンフィクション論にページが割かれている印象を受けました。ただそれが、探検というテーマを目的として読み始めた人にも「なるほど」と思わせてくれるほどに興味深い点が嬉しい驚き。結果としては幅広い楽しめる稀有な内容を持つ作品になっていると思います。
これを入り口にお二人の著作に入るのも☆5つ
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探検部的に大きな活動をしている二人の対談集。
両者ともにそれぞれが持っている文筆家としての思い・苦労・葛藤、なるほどと思いました。旅と冒険だけじゃない、記録の整理は重要、書籍化して収入を得ることも無視できないし、すべてトータルで一活動と考えていることを本書を読んで知って、そこのこだわり、何となくわかるなあと思いました。
両者とも代表作を読んだことが無かったので読了後、さっそくAMAZONで各々の代表作を購入!本書で紹介されていた本も面白そうでいずれ購入して読んでみようかと思っています。
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その飽くなき好奇心と行動力は、別のDNAを持つ生物としか思えない。
自分はせいぜい彼らの書いた本を読むことを楽しむしかできない。