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第156回芥川龍之介賞受賞作。
俳優を目指す主人公が、俳優と脚本家を育てる【谷】での共同生活に参加する。彼の名はやましたすみと。読者は間違いなく、私小説?倉本聰氏が主催する富良野塾?と、ピンとくるだろう。しかし主人公はかの脚本家を知らずに参加したらしい。読み進めるほど、浮世離れした彼から目を離せなくなる。小学生の作文のような(いい意味で)ピュアな文章。澄んだ目を通して描かれる情景。
物語は淡々と進むし、何も起こらない。ザ・純文学ってかんじ。「コルバトントリ」よりは格段に読みやすかった。
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芥川賞受賞作というから読んでみたが、やはり芥川賞受賞作に面白いものなしというか純文学とはそう言うものなのか?しかし自分の世界に閉じこもった独善的なものが多いように思うし、日本独特とも思える私小説的なものも多いように思える。本作も倉本聰の富良野塾での経験を書いただけの悪く言えば日記みたいなもので読むに値しない、二度とこの作家を読むこともないだろう。
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俳優と脚本家養成のための「谷」.2期生として入っての1年間を自給自足的な生活を通して描く.スミトの色々考えたり思ったりしていることとほとんど喋らないことのギャップがこの物語の全てだ.心の中のぐるぐるした事をそのまま吐き出したかのような文章,文体がゆったり船に揺られているかのような感があり,軽い酩酊気分で読み終えた
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芥川賞・・・って何故?~まだやっていない恋人と別れ、北海道にやってきて、脚本家の先生の下で、俳優志願者やシナリオライター志願者と共に、俳優修業というよりも、谷作りに励む。1期生のいる中で、2期生として1年を過ごし、1期生が卒業して、1年谷で過ごして1年後谷を出た。関西の倉庫で働いていて、間違って配達された新聞の広告を見て応募し、新宿に宿をとって新橋で試験を受けて合格したのだったが、前日深夜、新宿の公園で仔アライグマを飼っているホームレスが練炭自殺をすると言っていた気がするのだが…~明らかに倉本聰が作った富良野塾。まだ、あるんですね
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第156回芥川賞受賞作。
受賞作品はなるべくチェックはしている。本作品も、あの富良野塾のOBが、そこでの体験を元に記したことも知った上で読んだ。
正直、微妙だ。私小説的な作品では『苦役列車』(西村賢太著)、『共喰い』(田中慎弥)等、後世に残りそうな力作が近年あり、どうしてもそれらと較べてしまう。うーん、かなり微妙だ。
自分の十代の【谷】―すなわち富良野塾だ―の修行体験を淡々と記したもの。時折、自分で自分を見つめるかのような、金縛りの時に出会う幻影のような男の存在も、それがなんの暗喩だったのかうかがい知れない。ただ、単に、淡々と1年間の日々が綴られていく。
一時、芥川賞に顕著だった(と思っている)、スタイルが突飛な(斬新な?)、表現力が注目を集めるような作品ほど、奇をてらった文体でもないけど、読点で繋いでく、稚拙な文体も、肌に合わなかった。
「・・・といったからで、だからそんなことはほんとうにたまにしかなくて、なのにけいこは彼女だということになっていて、仲が悪いわけでもなく、むしろ良かったし、だから強く否定するのも変だし、否定する理由もとくになかったので、それはたぶんけいこも、だからそういうことになっていて」
って、お前は「北の国からの」の純かぁ!とイラついた。
この文章も、微妙だ。
「・・・のだけどさすがに【先生】の本職である脚本家についての授業はむつかしく、少なくともぼくにはむすかしかった。」
どことなく素朴で、なんか良いのかもしれない。でも、どこか、なにか足りないと思う気持ちのほうが強く、こうしたボーダーライン上の表現を、どっちに捉えるか(良いか、悪いか)で、本作の評価が決まるのかなあ。
うーん、微妙だ。
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俳優や脚本家を目指す【谷】で二年過ごす19歳のスミトの話。
芥川賞受賞ということで読みましたが、淡々としたというよりも、ぷつぷつと切れているような短い文章の、自分の考えと見ているような出来事と周りの情景を混ぜ込んで書かれている表現は独特で、人間味が薄くて不安になるような話でした。
受賞者インタビューを読んで、執筆はスマートフォンで書かれていることを知り、この表現はスマホから来ているのか、作者のものなのか、どちらもありそうだなと思いました。
「人のこともっとちゃんと見ろよ!!聞けよ!!」
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倉本聰主宰の富良野塾の2期生である山下澄人が、塾での生活や入塾前の自身を描いた自伝的小説。スミトの定まらぬ思考や思考なき行動が描かれ、20歳前後の青年の精神的幼さや危うさが表現されている。しかし、読み手の興味関心によるが、少なくとも読みやすい小説ではない。単語や擬音レベルの非常に短いセンテンスの連続で説明不足感が続くかと思えば、接続助詞でつないだ長文で混濁した思考状況を表現したり、なかなか理解しにくい。芝居の台本の余白を詰めたような小説だ。そう考えてアングラ芝居の脚本のつもりで読めばいいかもしれない。
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正直言ってつまらなかったです。こういった書き方が文学なのであれば、私は好きではないジャンルなのだと思います。つなぎ言葉が多すぎて物凄く読みにくい上に終わりもよくわからない。そんな本でした。好みが分かれそうに感じます。
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2016年下半期の第156回芥川賞受賞作。倉本聰富良野塾門下生の作者の青春私小説。同じく青春譚の椎名誠さんの「哀愁の街に霧が降るのだ」と同じ既読感を覚えた。2つは別のもので似ているわけではないのだが。
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第156回芥川賞受賞作とのことですが、不思議な小説でした。
拙い文章で分かりにくい部分があったり、急に笑わせてくれる部分があったりと、本当に優れているのか?。純文学ってよくわかりません。
著者は富良野塾出身とのことで、私小説なんですね。
ネットやスマホがない時代に、目的地までの道を聞くくだりは、「あぁ、ちょっと分かる」という感じが、、
ぐだぐだした頭の中を、「表現している」というか、著者の想いそのままで書いているのか、よく分からない中にも、ちょっとした共感がありましたが、評価は別れると思います。
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今年の芥川賞、「しんせかい」。
タイトルが平仮名なのはなんでだろうって読み進めてたけど、なんなんだろうここはって著者も思い続けた谷生活だったのではないか。
私小説にして芥川賞かぁ。
描写がやや稚拙に感じてしまってでもこれがしんせかいなのかな?とか思いながら読んでた。
独特の世界観が出せてるところが評価されたのかな。
スミトが谷で得られたものはなんだったんだろうか。
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いつも芥川賞受賞作は掲載の文藝春秋を買って読むのに、今回は買わないまま。
それが偶然、図書館で借りることができた。
でも、なかなか読み進まなかったし、
読了後も「う~ん……」という印象。
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文芸誌も含めてなんだかんだと何回も読んでしまった。短い文の羅列作品は、確かに読みやすいんだけれども、逆になんだかこう、じっくりと長文読みたくなるなとも思ってくるの。だんだん。
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意味が分からない。
芥川賞は共感できないことが多いけど、この作品もそうだった。
2つ目の話に出てくるアライグマはなんだったのかな。
かわいいからいいのだけれど。
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著者の山下澄人さんは、「北の国から」などの脚本を書いた倉本聰さんが主宰する「富良野塾」の二期生。
その富良野塾の体験を小説として書かれている本です。
独特の表現があり、世界に入るまでが難しくも感じました。ただ主人公スミトの心情や、【谷】とここで呼ばれている塾での、二期生同士、あるいは先輩である一期生との関係や心情が表されていたと思います。
単行本には、この塾の試験を受ける前日をモデルにした「率直に言って 覚えていないのだ、あの晩、実際に自殺をしたのかどうか」も収録。こちらも独特な世界観があります。