紙の本
悪文の悪い点を指摘し文章の作法を正す。
2016/12/24 17:05
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投稿者:mistta - この投稿者のレビュー一覧を見る
マナーについて書かれた本。
それは、マナー違反となる”悪例”を示して正しいマナーを導く類の
本がほとんどだろう。
本書はその”文章作法”バージョン。
悪い文章を見本に、どこが悪いかを解説し、正しい文章作法を
導く。
最後に索引がわりの50の文章作法があるのが有り難い。
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1960年発行の文章作法本である。悪文を例とし、どこに問題があるのかということを観点別に述べている。時代を感じさせる例文が多いのはご愛嬌。クスリ・ヒヤリ・アラマと、文章を書く際の初歩的なミス、しばしば自分も行ってしまっている問題点が指摘されている。的確な解説にナルホドである。
問題提起→例文→解説という構成になっている。そこで、読み流しにならないよう、以下の観点で印をつけながら例文を読むことにした。
A 悪文であることがわかり、その理由を簡単に指摘できる。
B 悪文であることはわかるが、理由が上手くつかめない。解説を読み納得できる。
C 悪文であることがわからないが、解説を読み納得できる。
D 悪文であることはわかるが、解説の意味がよくわからない。
E 悪文であることも解説の意味もよくわからない。
立ち止まって考えていくので、トレーニングになり学びの楽しさを味わうことができた。自分の理解力の足りなさを棚にあげて、ああ悪文なのでわからなかったのねとホッとする例文もある。
超ロングセラーとのこと、納得。読んだからといって、名文を書けるようにはならない、が、正しい日本語で書いていきたいという願いを助けてくれる良書。
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高校の頃、大学入試の小論文の為の参考書として紹介されていた本。結局読むことなく大人になっていたけれど、文庫化された時に買ってあって、積読から発掘して読了。
単行本の初版が出された時のままの文章もあったりするので、例文が昭和30年代のものもあったりして、古いなと思ったりもするけれど、自分がメールを書いたり、書類を書いたりする時にも当てはまることあるなと少し反省。
今書くならば、敬語編に「~させて頂く」が出てくるだろうなぁ。
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例として挙げられている悪文を読むのが、そもそもつらかった。
文を切ることがそのまま続けることを意味するような接続の仕方をするのがよいという部分には、共感できた。
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本屋でイチオシされていたため購入した。悪文を次々挙げるならば、それに対する著者なりの改善案を提案すべきだとおもう。
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悪文を書かないための指南書。
文の書き方に関して細かく書いている本は読んだことが無かったので、非常に勉強になりました。例文が非常に多く、どのように規則を適応すれば良いかが分かりやすかったです。
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40年程前に書かれたものなので、現代では定着している表現も誤用と指摘されているものがあるが、全体的には、自分の書く文を見直すには良い読み物。
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本文の内容がとても古く、今読む価値はない。
わかりやすい文章を書くために悪文を反面教師として取り上げた本。
今から60年前に出版した本なので題材の悪文が大昔のもの。ツッコミを入れているけど元となる悪文がこれほど古いと参考にならないことが多々ある。
60年の間にもっとわかりやすい本(たとえば日本語の作文技術)が出ているし、日本語自体も変わっている。今この本をわざわざ読むことはない。
悪文を読むのが苦痛
本書最大の問題はここ。教材の悪文の紹介が長すぎて、それを読むのが苦痛。なかには紹介にたいして1,2行コメントがあるだけの場合も。我慢して読んだのにがっくりした。
巻末索引と本文の内容がリンクしていないので使いにくい。
巻末に「悪文を避けるための50か条」として、本文からルール・気をつけることを見出しにして抜き出している。この部分は本文をかきあげた後に作られたようで、参照ページにとんでも50か条がどの部分を指しているのか分からないこともある。
逆に50か条から本文を作り上げていれば格段にわかりやすい本になったと思う。リンクしていないので使いにくい
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非常に参考になる本です。日頃雑な文章に接する事が多くストレスだったのですが、そうした日常で遭遇する悪文に対しても、何故「雑、悪文と感じるのか」についてきちんと考える術を教えてくれる本でした。
とくに最後の、敬体と常体の使い分けは以前から明確な自分の基準を持てずにいたので、非常に参考になりました。
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久々に読みかけの文庫本を手に取る。
本書は1960年初版で現在も版を重ねるロングセラー。
とにかく悪文見本が盛りだくさんであり、その文の何が悪いのかが詳細にコメントされる内容。
「あ~あるある」的な悪文見本も少なくなく面白い。
自分が分かって書いていても、実は字面はそれ以外の意味にも受け取れる内容等。
悪文の引用元も本来文章作成のプロであるはずの雑誌や新聞記事等から多いのも興味深い。
≪目次≫
悪文いろいろ/構想と段落
文の切りつなぎ/文の途中での切り方
文の筋を通す/修飾の仕方
言葉を選ぶ/敬語の使い方
悪文をさけるための五十か条
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文構成の本質的な点に立ち返って悪文とされるポイントを指摘しており、ナルホドと納得する。ただ、時代も変わって今では自然に読みこなせる文章も悪文の例に上がっていたりもして、そこまで神経質にならなくても、と思ってしまうことも多かった。
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【星:1.5】
読んでの私としての感想は「ちょっと残念な本」というものである。
悪文を例として、良くない部分を明らかにしながら伝わりやすい文章の書き方を導き出す、その発想はいいと思う。
ただ、悪文を思いつくままに添削しているだけで、芯の通った伝わる文章書き方というところまでは至っていないように感じた。要は個々の悪文の添削を通しての抽象化が足りない。
まあ、随分昔に書かれた本なので仕方がない部分もあるのだろうが・・・。
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日本語として読みにくい悪文を紹介し、なぜ分かりにくいのかを説明してくれた本作。
読みにくい文章が理由ごとに網羅的に記載されており、日本語力をブラッシュアップしたい方におすすめ。
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単なる文法的な説明だけではなく、内容を伝えるうえで不適切な表現や構文についても説明されている。
例文が古く読みにくい問題はあるが、解説は今でも十分参考になる。
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自分でも悪文を量産しがちなのは自覚していましたが、どこがどうまずいのか、いまいち分かっていませんでした。分かれば直せる訳で、当たり前といえば当たり前です。「悪文家」には美しいお手本を見せたところで頭に入りません。
むしろ、悪文を目の前に並べて、ここがこうまずいのでこう直せと、手取り足取り教えてもらう方が理解できるし、羞恥心などの感情もわきますから、結果的に身なるのではないでしょうか。
『悪文』という、身に覚えのある人の胸さわぎを呼ぶような、キャッチーなタイトルもふくめ、そういう意味で本書は悪文に悩む人たちの頭と心に届く本だと思います。
また、バラエティに富んだ悪文を読むのもけっこう面白いです。色々な場で文章が必要とされ、色々な人たちが日々悪戦苦闘しながら文章を書いているのだなと感慨深くなります。主婦の報告書から裁判官の記録までありました。「ずでん返し」の高校生には笑いました。悪文として引用されていましたが、当分忘れられないインパクトを残してくれました。
そうした悪文自体も味わい深いのですが、それらに対する容赦のない指摘が、これまた、読み物として痛快なのです。いうなれば毒蝮三太夫や綾小路きみまろの痛烈なギャグにお年寄りが爆笑するようなものです。悪文を作りがちな自覚があるからこそ、バッサリ斬られる悪文に笑えます。そういう本だからこそ役に立つし、版を重ねているのだと思います。
おかげさまで最後まで退屈せずに勉強させていただきました。