紙の本
なかなかやるじゃん
2017/04/03 08:21
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投稿者:さとる - この投稿者のレビュー一覧を見る
「葉桜の季節の君を想うということ」と「殺人ゲームシリーズ」以外に見るべきものがない作者ですが、江戸川乱歩へのオマージュの短編集ということで手に取った一冊です。一読「巧い!」。今作の作者はなかなか頑張りました。どの作品の水準も高いです。特に表題作は白眉ですやはり作者は「葉桜~」は例外として、短編向きなのかな。乱歩作品を未読でも十分楽しめる作品です。次回は長編で頑張っていただきたい。
紙の本
原作を超える?
2016/12/23 14:48
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投稿者:AKR1703 - この投稿者のレビュー一覧を見る
乱歩の作品を元ネタに歌野晶午らしいひねりを加えた短編集。「赤い部屋~」「お勢登場~」(どちらもタイトルが凝ってる!)や「椅子?人間!」辺りは比較的ストレートですが、元ネタの要素を大切に拾いながら、意外性と悪意に溢れた「D坂の殺人事件」「陰獣幻戯」が特に気に入りました。
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乱歩を現代作家がアレンジするとこうなるのか!
思わずうならされる。
乱歩+VRとか、ご本尊もびっくりだろうなぁ。
満足。
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江戸川乱歩の現代版。
人間椅子やD坂などがある程度設定を残しつつトリックは現代版になっている。ミステリというよりホラーに近い。原作を知らなくても楽しめるしテンポよく読み易い。
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久しぶりの歌野作品。原作をうまくアレンジして現代的で面白かったです。Dの殺人事件、陰獣幻戯が印象ち残りました。
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トリックと幻想は紙一重。ミステリの鬼才×乱歩、驚愕のミステリ短編集!
歌野晶午×江戸川乱歩――貴方を「非日常の興奮」に導く、超ミステリが誕生!
『葉桜の季節に君を想うということ』の異才が、刺激的なサプライズと最新テクノロジーで現代に蘇らせる乱歩ミステリ集!
カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。
その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向いの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。
その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていた――(表題作)。
「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」「お勢登場」「赤い部屋」「陰獣」「人でなしの恋」「二銭銅貨」……サプライズ・ミステリの名手が、新たな魅力を吹き込む!
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江戸川乱歩の、ただでさえおどろおどろしい作品に、著者らしい仕掛けが織り込まれて、現代によみがえった感じである。ある時を境にして、その前と後ではがらっと様相が変わり、読み手の印象も一瞬にして裏返るのである。その醍醐味は、何度でも味わいたくなる。わくわくぞくぞくする一冊だった。
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「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」など、江戸川乱歩の代表作を現代風にリメイクした短編集。江戸川乱歩の雰囲気を残しつつも、インターネットやバーチャルリアリティー、スマートフォンなど最新テクノロジーを駆使したトリックとブラックなオチが効いていてなかなか興味深い作品に仕上がっていると思います。
ベストは「D坂の殺人事件」を下敷きにしている【Dの殺人事件、まことに恐ろしきは】。自称カメラマンと少年による推理の積み重ねから予想だにしない真相に辿り着きます。ミステリーとしての出来は本作が一番だと思います。
次点は【人でなしの恋からはじまる物語】。暗号解読が楽しいですし、最後はほっこりするので好きです。
【椅子?人間!】と【赤い部屋はいかにリフォームされたか】は真相があり来たりで今ひとつといった印象です。
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後頭部を鈍器で殴られたような衝撃。
歌野ってメジャ作家ではないの? ミステリの大賞とか取ってるよね? どうして周り、だれも読んでないの??? おかしいだろ、読もうよ、読めよ。
江戸川乱歩の作品をモチーフ(?)にした短編集。乱歩作を読んでいるとたぶんもっとずっと面白い。この作品が文庫落ちするまでに乱歩をもう何作かちゃんと読んでおこうとおもいました。「ひとでなしの~」の最後の部分は「二銭銅貨」かなにかが元になってるよね。タイトルに使われてる話だけじゃなくて、ほかの作品もちょこちょこ組み込まれてるんじゃないかしら。気づけてないだけで。
歌野なので話の後味がいいものはないんだよ。全部ラストにちゃんとオチがある。その落とし方が最強すぎて、ほんと、頭が痛い(誉め言葉)。話を読んで、思わず作者の名前を恨めし気に呟いちゃうのって最高の賛辞だと思うんだな。歌野ェ……。
VRだとか人工知能だとか、今の時代、技術をしっかり組み込んであって、それを乱歩作品と綺麗に混ぜてあって、やっぱり歌野は天才だなと。
どれも面白かったけど、「椅子?人間!」「スマホと旅する男」はオチが秀逸。「赤い部屋~」も好き。オオカミ少年。
中でも一番は「椅子?人間!」。読んだあとでしみじみすげぇなぁって思ってたところでようやくタイトルの意味に気づいて、もっかい、「ああ! そういうことか!」って叫んだからね。
抜粋、表題作より。
「何の不思議もないよ。人間の観察や記憶はあてにならないんだから」
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元ネタ作品、あらすじだけでも思い出しておくとさらに楽しめる。現代風に換骨奪胎。男女間のドロドロ、乱歩の時代から現代風になると、ある種の耽美が急に下世話になるというか。7.25
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乱歩のさまざまな作品を題材にしたオマージュミステリ短編集。乱歩の元ネタについてはかなりネタバレされている様子なので、そちらを未読の人は控えた方がいいのかも? ちなみに私は「赤い部屋」だけ未読のようでした。
雰囲気は乱歩なのだけれど。時代が現代で、それにともなってさまざまなハイテク機器が用いられているのが読みどころです。こういう機器が登場したのはミステリにとって縛りが大きくて大変、と思うのだけれど。それを逆手に取ることももちろんできるわけで。なるほど~。
お気に入りは「スマホと旅する男」。このオチは読めなかった! そして「「お勢登場」を読んだ男」は想像通りの展開とはいえ、どきどき感が凄まじくて。これ、下手に希望がありそうな方が嫌だよねえ。
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江戸川乱歩の元ネタを読んだことがないのだが、なかなか読み応えがあり楽しめた。一本目の「椅子?人間!」で驚きすぎて、他の作品ではそれ以上の衝撃は得られなかったものの、それぞれが不気味で面白かった。
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乱歩の物語に似せた短編集。人間椅子とかD坂殺人事件とか。なかなか面白かったんだけど、最後はハッピーエンドとかではなく、ちょっと胸くそ悪いかんじで終わるのが、どうしても読むのが辛くて挫折した。
乱歩って読んだことなかったけど、みんなこんなかんじで終わるのなら乱歩も読めないなぁ。
2017.3.23 挫折…
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2017/1/14
江戸川乱歩オマージュ、7つの短編集。
面白い!怖いのに楽しい!
歌野晶午、久しぶりに他のも読んでみよう!
椅子?人間!
スマホと旅する男
Dの殺人事件、まことに恐ろしきは
「お伊勢登場」を読んだ男
赤い部屋はいかにリフォームされたか?
陰獣幻戯
人でなしの恋からはじまる物語
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乱歩作品をガッツリ読んだわけではないので、元を知らない作品もありましたが、ぞくぞく、ぞわぞわする雰囲気は共通でした。歌野さんには後半アッと思わせられることが多いのですが、今回もまたことごとくしてやられました(苦笑)。イヤミス感が半端ではなく前半グッタリしてしまいましたが、後半『陰獣幻戯』『人でなしの恋からはじまる物語』などは意外な展開で面白かったです。
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「SHERLOCK」が刺激となって思いついた企画だろうか? やはりどちらも原典を知っているほうが楽しめる。