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本当にようやく出た古典部シリーズの最新刊。
あまりにも待ち遠しかったので、もったいなくて読み進めるのも躊躇うほどだった。
残るは「いまさら翼といわれても」の章だけになったときの悲しさったらなかったー。
それでも、余韻を残すラストにふさわしいお話でよかった。
全編を通して空気感がよく、読みやすく、瑞々しくてよかった。
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「連峰は晴れているか」、知ってるなあと感じていたらアニメで観たのか…観直したくなるやんか!
漫研の話はホントうっとうしい…摩耶花なんでおるんかしらーと疑問だったのでスッキリ。
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発売翌日には確保したのですが業務が忙しくなかなか手につかず,また久方ぶりの新刊のもったいなさもあり,なかなか食指が伸びず,ようやく読了。
収録作品は以下のとおり。
・箱の中の欠落
・鏡には映らない
・連峰は晴れているか
・わたしたちの伝説の一冊
・長い休日
・いまさら翼といわれても
書き下ろしはなく,上記のうち鏡,連峰,長い休日は雑誌掲載時に読了済み。しかしながら一冊の単行本として通して読むとまた趣がありよきかな。
どの作品もおすすめですが,初読で気になったのが「わたしたちの伝説の一冊」。『クドリャフカの順番』の続編?的な位置づけのお話であり,あの人やあの作品もちらっと登場。折木奉太郎ではなく,伊原摩耶花視点で話が進みます。彼女が何かを決断する話。
Amazonのレビューにもあったように思いますが,「長い休日」と掲題作「いまさら翼といわれても」の両作は対となっている感じ。「長い休日」の方は自分にも覚えがあり,なんとも歯がゆいような苦い気持ちを思い出しました。一方「翼」は作中の折木と同じく彼女を慮るしかできませんが,次作にどうつながるか,「私,気になります」。
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ホータローの優しさが溢れる短編集だった。こんなに能動的に動くようになるとは古典部メンバーも驚くばかり。最後は果たしてバスに乗ったのかどうか、続きがとても気になる!
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シリーズ。短編集。推理。高校生。
古典部シリーズ第六弾。選挙での不正の真実は。中学の卒業制作の謎。飛行機が好きだという先生がいた?奉太郎がどうして省エネになったのか。伊原が漫研をやめる。千反田に与えられた自由。甘過ぎる紅茶の謎は私も奉太郎と同じことが思い浮かんだ。
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久々の古典部シリーズ。
短編6作でそれぞれ主役、語り部を変え古典部のメンバー4人の過去や現在とが語られる。
奉太郎の「走れメロス」の感想文は素晴らしい推理。昔は感想文なんて大嫌いだったが、今にして思えば自分の読み取った好きな事を書けば良かったのかと実感した。
何にしても青春ミステリとして面白く読む事が出来る。ただ、もう少し刊行ペースを早くしてもらわないと人物像を忘れてしまう。
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漫画もそうだけど、続き物っていつの間にか熱が冷めてしまったり、最初の頃とテイストが変わったりして好きじゃなくなったりするものだけど、このシリーズはほんとに好き。いつ読んでも面白い。2年生になった彼らの、相変わらずの日常とちょっとした謎。今回はより古典部メンバーに深く関わる話が多くて、ニヤニヤしながらあっという間に読んでしまって、なんだか勿体ない気分だった。さて、この続きはいつ読めるかな。どうか生きている間に完結して欲しいなぁと思う。
そういえば実写映画化するという…。それよりアニメ2期は無いのかな?と原作ストックを数えて話数構成を考えてみたけれど、まだ無理みたい。ま、私は原作ファンなので読めればそれでいいのです。次も楽しみ。
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古典部のメンバーたちが大人になっていく物語集。
彼らが悩む道筋はかつて自分が歩んだ道でもあるだけに、切ない。
大人になるということは、そういうことでもあるのだ。
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続きどうなるんですか・・・・・・えるちゃん大丈夫なんですか・・・頼むぞ奉太郎・・・。
古典部シリーズの、何気ない日常の中の、人間同士の感情のぶつかりあいがリアルで好きです。
他人からみたら「そんな小さいことで」って思えることも、当人からしたらすっごく重大な大事で。その感覚が米澤さんの小説のリアリティだなと思っています。
小説の中でも出てきますが、「たかが高校の部活で!」って、ほんとリアルでもそういうことありますよね。
「たかが田舎のこんなことに無駄に一生懸命で!」って思うこと、たくさんあるんですけど、リアルじゃそんなこと言えないし。むしろ冷めて見てる私がおかしいのかな、って思うときも、えるちゃんの言葉を思い出して救われてます。
続きが読みたいけど、終わって欲しくないシリーズの一つです。
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古典部シリーズ第6弾。前作「ふたりの距離の概算」から6年。待ちに待った新作。と言っても、初出は結構前のものも多い短編集。作品ごとに語りが奉太郎だったり、摩耶花に変わる。今回は奉太郎たちが中学生だった頃のエピソードなどが描かれ、どことなく新鮮さも感じる。ただ、えるの登場場面が少なく、そこが少し残念。来年には映画化もされるし、早く続きが読みたい!
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ちょっとした仕掛けありの青春小説。
古典部?!なんじゃそりゃ?と思いながら読み進めたが、それに関する記述は特になし。
なんか出てくる高校生たちに違和感ありつつも(わたしが年とったから?)、こんな個性的な子たちがいても面白いかな、なんて。
内容はプチミステリーといった感じで、短編なのでさくさく読めた。
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古典部シリーズ短編。
生徒会長選挙で不正が行われる。衆人環視の中どのように不正は行われたのか。
鏑矢中学校の卒業制作を台無しにした折木。当時の折木の真意を伊原が解き明かす。
折木の中学時代の担任・小木はヘリコプタが好きだったという折木の認識とは裏腹に、同じ中学の伊原と福部にはそんな記憶は無かった。その違和感が気になった折木は、自らその謎を調査する。
伊原の所属する漫画研究会が分裂の危機にある中、伊原のネーム用のノートが盗まれる。その裏で動いていた意外な人物とは。
折木はなぜ省エネ主義を掲げることになったのか。主人公・折木のルーツが明かされる。
合唱コンクールでソロパートを任されていた千反田が失踪する。彼女はどこへ行き、なぜ消えたのか。折木が辿り着いた結論は当たっているのか。本書の表題。
今回は登場人物の過去の話しが多く、今後より登場人物に感情移入できそう。
福部は全然活躍してない。
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シリーズの転換点になる作品かも。
推理はあくまで日常に沿ったもので、そこから人となりを浮き彫りにしていくタイプのストーリー。
彼らが、特に千反田が今後どうなるのか気になります。
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待ち遠しかったあ。
明るい基調の話が続いてほっとする気持ちになりながら、最後は古典部シリーズらしい終わり方でした。
「箱の中の欠落」
里志が友情を頼って折木に相談を持ちかける。二人の成長を感じるのが主筋?
謎はすぐ解ける。一番気になるのはホワイダニットだが、これが欠落していて気になる。
「鏡には映らない」
古典部のメンバーはみんな言い訳をしないし、気づいた間違いをそのままにしない。長編だと鬱屈としたところも出てくるんだけど、短編だとその真っ直ぐさはただ清々しい。
「連峰は晴れているか」
これは読んだことがある。アニメにもなっていたかな?
折木の動く動機が良い。この良さは、シリーズものだからこそだと思う。
「わたしたちの伝説の一冊」
守るべきものを見極める話。
四人の中で摩耶花は一番一般的なキャラクターかなと思っていたが、やっぱり変わった子だと思い直した。漫研には義理があるが部員には興味がないというのは、逃げたくないという自己の問題だけを彼女が抱えているからなのか。
クラスメイトの動きは違和感があるけれど、とにかく弱ったところをぐっと堪える摩耶花は健気だしかわいい。
「長い休日」
子供の頃の奉太郎がかわいい。姉さんがいて良かったね。姉に頭が上がらないのも分かる。
自分が傷ついた気持ちを、明快に言葉にしてみせる諭さがあるから屈折してしまう。彼の優しさは無邪気なもので、他人に見返りを求める必要を感じていないけれど、そこが普通と違うから隠してしまったのだなあ。
この短編集では折木の優しさが随所に出てきて、心が温かくなる。
「いまさら翼といわれても」
タイトル作品。これが一番シリーズらしい。える視点の文章をまた読めるといいなあ。
折木の能動性がかなり強く出ている。そして大切なのは調和や見える結果でなくて、千反田の気持ちだと思える折木……。
特に終わり方が美しい。
一人称主人公の割合が減っている割に、いやむしろだからか、折木の良いところが目につく短編集だった。全能感みたいなテーマが長編より薄らいでいるからかな。
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表題作の苦味も好きだけれど、奉太郎のモットーの根底が知れる「長い休日」がとても面白かった。お姉さんの言葉には含蓄があるなぁ。奉太郎の休日は果たして続いているのか、終わったのか。