脚本家志望者なら読むべき一冊
2017/01/10 07:53
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
脚本というのは不思議な表現方法または創作活動で、言語を使った表現であることは間違いないが、小説とか詩と違うのは脚本それ自体では完成形とはいえない点だ。
映画なりドラマでわかるとおり俳優が演じ映像化されて初めて作品として完成する。
では、完成した作品が脚本家のものなのか演出家のものなのか、はたまた俳優によるものなのかは判別しにくい。
映画なりが総合芸術といわれる所以である。
そのあたりは音楽に似ているかもしれない。
もうひとつ、重要なことを本作の著者で人気脚本家の尾崎将也氏はこう記している。
「時間の中で表現する」。
映画にしてもせいぜい2時間、ドラマであれば1時間。そういう時間の中で表現されるということが重要だと尾崎氏はいう。
そういう表現方法ゆえだろうか、シナリオを勉強する本は意外に多く出版されている。
何冊か読んできたが、尾崎氏のこの本が一番すっきり理解できた気がする。
まず大事なのが、「脳内の畑」をしっかり育てるということ。タイトルにある「3年」というのも「現実的に可能」で脚本家志望者が頑張ってみようと思える期間だという。
その上でものになるかは運によるところもあるだろうとは書かれているが。
では何から始めればいいか。
その点でも尾崎氏の教えは明確だ。名作映画の分析をすすめている。それをカードにしなさいと具体的だ。
さらには脚本を書くには「何を書くか」(WHAT)と「どう書くか」(HOW)があるが、プロになるのは「どう書くか」を優先的に身につけよと教えている。
シナリオを書きたいと思っている人には必読書になるにちがいない。
タイトルは刺激的ですが、ハウツーというよりエッセイ本
2018/07/12 20:26
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投稿者:坂の下の落人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
個人的に好きな脚本家さんの、しかもタイトルが本気ぽいところが気になり、かなり期待して購入してみました。
蓋を開けてみると、ブログをまとめたとかで、本来肝であるはずのハウツー臭さがよくも悪くもありません。図やイラストなどもほとんどない、地の文の解説・説明で、まとめもないので、ポイントが掴みにくく、実用的でないです。
もう少し、やりようがあったのではないかと思わせる脚本家のエッセイ本の体裁で、正直もったいないなという残念感が拭えません。
巻末の対談をつけるくらいなら、章ごとにポイントをまとめるとか、図示するとか、挙げた作品の索引をつけるとか、もっとやることがあったとおもわせる内容です。
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高円寺の文禄堂で、この本に出会ってしまいました。
脚本家になろうというつもりは、さらさらなく、
年末を迎え、これまでの人生における脚本作りが、
この体たらくを招いていることを猛省し、
自己啓発書的に、この本を読み、年始から再出発を図ろうと思い立ちました。
内容は、3年で脚本家になるためには、どうすればよいか、がかなり具体的に書かれています。
たとえば、アウトプットのためには、インプットが必要ということで見るべき名作映画のタイトルが100個書かれています。
その見方は、
最初は、観客として映画を見る
次に、どのようなストーリーか簡潔にカードに書く
次に、どのような点が面白かったかカードに書く
映画を分析することにより、
ただ面白かったではなく、なぜ面白かったか、その要素がわかってくる
そして、自分の作品にも、その要素を取り入れることができるようになる
そして面白いものが書けるようになる
という流れ。
ストーリーが直線だとしたら、それに枝葉を付けるように、面白くなる要素をつけていくイメージです。
なぜ、それがすきなのか、
なぜ、それをやりたいのか、
なぜ、それを買いたいのか、
私は、感覚的な人間で、あまり考えずに
なんとなく…で物事を進めてしまうことが多かったのですが、来年は、分析と理屈で、シナリオを練り直そうと思います。
自己啓発書的に読むと、面白いですよ。
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ストーリーがストーリーであるためには「主人公の一貫したエモーションが新しい状況や展開を生み出していくこと」が必要
型の共通点を見つける
「ローマの休日」と「E.T.」
普通に暮らしている主人公(ブラッドレー、エリオット)が異界から来た者(王女、宇宙人)と出会い、仲良くなるが最後には別れる
ストーリーはデジタル、人間はアナログ
ドラマには「一貫性」が要求される。人物は、「変化」しなければいけない
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才能の作り方というか、作品を解体する仕組みを体系化しているWorkを初めて読んだ。
インプットに関しては書いてある通りなのだけれども、アウトプットについては若干気合いになっているような気もする。いやでも、この本に書かれている通りにインプットを続けることで、アウトプット力が上がるような気もする。
面白かった。
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新人作家にミステリーはお薦めしません。どうしても書きたい人はミステリーに強いプロデューサーを見つけて直接売り込んだらいいでしょう。みたいな、とてつもなく役に立つ提言がいっぱい。「こうしたらいいよ」よりも「これはダメ」のサンプルをたくさん書いてある印象だけれど、「これはダメ」を言ったあとに「でも人によっては良い場合もありますが」みたいな打消しをすることも多く、著者の自信のなさがうかがえる。「脚本家を目指す人にこれを伝えたいんだ!」というものも特に感じられない。ブログの書籍化の悪い例だと思う。
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映画はそこそこ見ている。でもそのそこそこの時間を自分はなんて無駄に過ごしてしまったんだろうという事に気づかされる本。もっと違う見方があったろうに、そして、そういう見方をすることが自分には必要であったと思う。
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そんなに驚く情報はなし。
初心者のダメな例、
「前へ前へさかのぼっていく」は、
つまり、シーンが、なかなか始まらないと
いうこと。たしかに、よくありそう。
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3年でプロの脚本家になれるかどうかは分かりませんが、映画の分析についてWeb上の記事を漁っていたら、著者のブログをみつけ本書を手にとりました。
ただ、タイトルのとおり脚本についての本であり、そのための学習法のひとつとして、映画の物語を分析する方法が紹介されているものなので、演出的な部分、構図、色などの視覚、また、劇中音楽や効果音などの聴覚にまつわる部分の分析は専門書をあたるべきしょう。
では、この本が映画分析に役立つのではないかと自分が注目したのは何かというと、色々な映画の物語構造を理解するうえでの映画の見方です。
通常の脚本の物語構造の専門書や、映画の演出、視覚、聴覚にまつわる専門書は、理論的でとても役立つのですが、それは活かすにはまず、物語に対する効果や意味を理解する必要があるかと思います。
なので、最初に本書に書かれているカードによる分析方法によって映画の物語を理解しておくことで、他の専門部分の意味が理解できるようになるのではないかと思いました。
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できるひとにとっては「だってそういうものだから」で済ませてしまいたくなる、初心者の「なぜ?」を丁寧に説明し、解決法を提示してくれるやさしい本。
脳内を「畑」作物を「脚本」に置きかえて説明しています。良い作物ができない理由を「作物を育てるテクニック」に探しがちだけれど、畑の栄養は足りているのか?3年あれば、豊かな土壌ができるはず。そのためには、名作映画を沢山みて、ストーリーを分析し把握しよう、などなど。「ストーリーはデジタル、人間はアナログ」という考えが胸に刺さりました。
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有用な情報は映画名作100本くらいなものである。
他の脚本についての本を既に読んでいるなら読む必要はないし、まだ脚本についての本を読んだことがないならSave The Catの法則などを読んだ方がいい。
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途中から自分に脚本書くの向いてないなと思い飛ばし読み。
インプットのための映画観賞も人間観察も興味持てなかったので自分には無理だ。
「ボール触るの嫌だけどサッカー選手になりたい」の例えは秀逸。他に興味が持てることを探した方がいい。
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脚本の書き方、コツ 構造ではない
如何にしてテンプレートを作るか
そして自分のオリジナリティを加える
セリフ、プロと素人の差(時間経過、映像化)の意識
普段意識すること
これを続けたらより良い作品が3年後には作れるんじゃね?