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著者は本著を執筆されるまではあまりオタクカルチャーを意識してこられなかったとおぼしき団塊の世代くらいの方。
なので、なんだかそういった「オタクカルチャー」への目線が定まらないなあ、というのが読み始めた時の所感。
個人的には第Ⅱ章(クラナド、Free!、けいおん)と第Ⅳ章(ユーフォニウム)が読んでて面白かった。
第Ⅰ章(涼宮ハルヒ)に関してはストーリー解説と既視感ある考察に終始しててイマイチだったかなあ。。
あと「らきすた」が取り上げられなかったのはあえてなのかしら。
Ⅱ章の作品群は家族の他に部活コミュニティという「疑似家族」に居場所を見つける物語である、というのが確かになーと思った(けいおん!で唯ちゃんの両親が出ないのが不思議だった。)。
あとⅣ章の「ユーフォ」に関しては、OPを観たときに「けいおん!」を踏襲していて、内容も「けいおん!」的な作品と思ってたのに、本編はリアル寄りで人間関係の不和も描く青春スポコンだった・・・という視聴時の私の「違和感」を言語化してくれていた。
本著で述べられてるように、きっと自覚的に「空気系」から離脱した作品なのよね。