紙の本
再読しないと理解が浅く・・・
2017/05/24 00:41
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投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る
初住野作品。文章は読みやすく、みたことのない「ばけもの」や情景が目に浮かび、ひきつけられます。
ばけもののばけものたる所以が読み切れなかったので、もう一度、ゆっくり読んでみようかと。
また、中学生の学級カーストのリアルさが怖くもあり、懐かしくもあり、読んでいて息苦しさを感じました。現役の中・高生が読んだらどう感じるのか、興味深いところです。
紙の本
テンポがよい
2017/12/14 07:57
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投稿者:はたけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物一人一人に濃さがある。ここがポイントのように思える。展開が予想できる部分かあるものの、それゆえに引き付けられるのたまと思う。
紙の本
よるのばけもの
2017/02/27 21:53
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投稿者:アッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みやすく、主人公と周囲の人間関係がリアルに描かれていました。学生時代ならではの人間関係、主人公の秘密など読んでいて共感できることが多かったです。
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投稿者:MR北海道 - この投稿者のレビュー一覧を見る
よく、いじめに関する物語はたくさんあるが、この描きからは本当にすごいと思った。
本来、人間の感情変化はこのくらいの時間で動くと思う。
読み切って、なるほどと思った。
紙の本
明けない朝もある
2017/01/17 06:12
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
いじめの話なんて読みたくないと思いながら読む。
読みづらい書き方が余計に読むのを面倒にする。
夜のばけものの存在自体にも、なんだかラノベを感じさせられる。
読み初めの印象はこんな感じで始まったが、住野よるのこれまでの作品の中で一番心に届いた読後感。
誰もが仲間はずれになりたくない。
そんな恐怖におびえながら毎日を過ごすなんて辛いよね。
けっして自分は虐めている側なんだと思いたくないから、自分は違うんだと目をそらす。
そんな自分に気づいていながら気づいていない理由を探す自分。
いつの間にかそれは「よるのおばけ」の姿になっているんだよ。
無視される恐怖。
その恐ろしさに、ただただ震えている矢野がいるんだよ。
矢野を見てよ!
矢野は虐められそうになる人を助けているんだよ。
もっと私を見てよ!
そんな叫びが届いた。
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著者自身が100人この本を読んで好きと言ってくれるのは3人と評した作品。
わたしは好きです、前作のまた同じ夢を見ていたよりもずっと響きました。
テーマはいじめです。教室内のいじめ。
伏線を回収できていないと言ってる方をたくさん見かけましたが、回収しなくていいと思った。誰がどんなことをしていたか、どんな気持ちでいるのかを想像するのは容易であり、事実は違うかもしれないけども。
笠井みたいな男子が一番心に闇もってそうだよなー……
ラストがあまりにも現実的。だけど久しぶりによく眠れたのなら胸のつっかえはとれたのかな、無言という加担者から被害者に変わるかもしれなくてもそれでも安達くんならきっと大丈夫であろうと信じたい。
保健の先生の「難しいことはいい、生き延びなさい。大人になればちょっと自由になれる」が響く。わたしは幸いいじめられることもなかったし、いじめることもないような学校生活でしたが、傍観といういじめはしてたのかな、そんな大きないじめや嫌がらせはない環境ではあったけど当事者の気持ちはわからない。
でも死を選ばず生きることを選ぶこと。そう、大人になったら1人でいてもいいんだし、合う友人が見つかるかもしれない。ほんと死を選ばないで生きてほしい、小中高生のみんなに読んでほしいですね。
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年齢は関係ない。
臭いものには蓋をするし、自分が一等可愛いのだ。
いたたまれない気持ちになるのは、そういう場面に目を瞑ってきたからだ。
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ばけものの姿で正直に生きる夜の自分と、周囲に迎合して生きる昼間の自分。
あっちーは矢野さんとの交流を経て、どちらが本当の自分なのか、その答えにたどり着いたのであった。
夜の体育館で二人が対峙するシーンが心に刺さる。
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住野さんの作品は読んでいて気づくとその世界に入り込んでいることが多い。最初はとっつきづらかったが、途中からはかなり主人公に感情移入して読んでしまった。緊迫した場面での入ってまーすと、主人公が大事なものを踏んづけたときの矢野さんの反応がどこか哀愁を感じさせて好き。
いじめを扱った題材の傑作といえばヘヴンだが、こっちのが好きかも。
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自分のことを知るって難しいことなんだ。
矢野さつきは驚くほどみんなのことを知っていたし、自分のことも知っていた。
そのことがすごいと思った。
そして、学校の中の、いじめ。
これも考えさせられる
あとは、「桜」とか「菜の花」って出てきて「あっ!」って思った!
まだ一回しか読んでないから頭が混乱してるけど、また何回も読んだらもっと良さがわかると思う
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住野さんの作品に出会えてほんとうに良かった。
どんどん上手くなって行ってる感が。
哀しいけれどあったかい。いや、あったかいけれど哀しい……。
次回作も楽しみです。
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謎の部分を考えてみてもおもしろいと思うけれど、あえて具体的な解決をせずに、ばけものになった僕のもやもやだけをキレイに浄化している感じでよかったと思います。
主人公のクラスで起こっている出来事は、どう考えても普通ではないのだけど、「クラスメイトにひどいことをした矢野は制裁を受けなくてはならない」という正当性によって、深刻ないじめが起こっています。
正当性で、相手に暴力をふるうというのは、小さなコミュニティで起こると、それを異常なこととしてとらえることが難しいですし、常識的な行動をとるよりは、仲間から外れないようにしたいと思って当然です。
とくに、思春期のころになると、善悪の基準や価値観が狭い中でしか見本がないので、異常なことが起こっても、それを修正しづらい。
最後の場面は、小さな一歩ではあるけれど、自分の心を無視し続けていた主人公がきちんと地に足をつけられた、という感じで、この部分をラストに持ってきたのが印象的でした。
いじめは解決されないけれど、その中で傍観者としていじめに加わっている真面目な男の子や、女の子たちが、異常なことを「普通だ」「当然だ」と言い聞かせている感じが悲痛で、誰でも真っすぐなだけで生きているわけではないと考えさせられるないようでした。
僕と俺表記は気付かなかった!
人称にこだわりがある作家さんですね。
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〇ばけものに変身する彼の物語。タイトルと内容のアンバランス感がそそる
"夜になると、僕は化け物になる。"
こんな一文からはじまる物語は、ただただ無力さと勇気に切なくなる。
ある中学校に通う安達は、夜になると突然「化け物」に変身してしまう。真っ黒の、6つの足と8つの目がある獣のような存在になる。夜な夜な街や海にくりだしては、犬や猫を驚かしたり、ガラスを割っちゃったりする。学校でも「出るらしい」と噂になっている。
そんな自分だけの秘密をぶち破られる瞬間が来た。
あるとき、中学校に宿題を取りに行ったとき、教室にいたのは、なんと―――クラスメイトの矢野だった。
矢野はクラスでかなり浮いている。謎の行動をする。いじめられているのだ。いじめは誰に原因があるのかという議論になるが、矢野の場合は大いに矢野に原因があるような気がする。そんな矢野が夜中に教室にいることも疑問だが、化け物であることは二人だけの秘密になった。
夜の矢野と昼の矢野。変わりはないのだが、昼のいじめられている矢野を、つい他の人に同調してしまう安達。依然問題行動を起こす矢野に対して、徐々に葛藤が生まれだし、あるとき矢野の感情表現に気づかされ・・・
現代の(小)中(高)生の陰湿さを告発したかのような物語。
変な人には誰も知らないが何か理由があって振る舞っている様子が変に見えるのだけど、実は誰も聞かないしその人も言わないから誰も知らなかっただけなのだ。いじめとはすべて思い込みなのだろう。でもあえて変な行動をする人になぜその行動をするのかは聞こうとは普通誰もしないだろう。
また、実は陰湿ではないのかもしれない。純粋だからこそ、そうするしかないという判断をせざるを得なかっただけなのかもしれない。でもそれは、限りなく理不尽に見えるし、関係が変化しない限り理不尽であり続ける。
その事実に、立ち向かう、あるいは恐れながら恐れず向き合う勇気。我々もぜひ持っておきたいものだし、この本を読んだ人にも考えてほしい。
そんなメッセージも、この物語に込められているような気がする。
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#Booklog
「君の膵臓を・・・」の住野よるの新作「よるのばけもの」イジメがテーマです。
前の2冊を雰囲気は似ている。似ているんだけど似ていない。
恐らくは、誰もが通ってきた道。実はすごく身近にあった「イジメ」がテーマです。
でも、良くあるイジメがテーマな小説のように、読んでいて”辛くなる”と言う感じは無い。
自分自身の、「心の強さ」に問いかけるストーリー。これは読み価値アリます。
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いじめを題材にした作品。
周りのいじめに違和感を感じつつもその状況に合わせて生活を続ける主人公。誰しも学生時代に似たような経験をしたのではないかと思う。
メイン二人の男の子と女の子のキャラクターは君の膵臓を食べたいの二人を少し思い出した。少し悟り気味の男の子と男の子を振り回す女の子。振り回すとは少し違うかもだけど。
最後に無視されている女の子に挨拶を返した主人公がいじめられてしまいそうで不安を感じる終わりだった。しかし、そうすることでばけものにはならなくなったようだが、自分なら最後までいじめに深くかかわらず過ごしてしまいそう。