紙の本
迫力の展開
2017/01/16 19:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:にゃっつ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ご存知浅田次郎先生の蒼穹の昴4部作の第4部。
まだ2巻目ということもあり、浅田節は炸裂するに至っておりませんが、随所にちりばめられた中国語のセリフが輝きます。
薄幸の清朝最後の皇帝溥儀の心中が細かく緻密に描かれています。
ファンならずとも蒼穹の昴から読み直したくなること必至の名作です。
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第二巻。
満州国の建国や利権を巡って、複雑に絡み合う関係を、登場人物それぞれの視点で展開していきます。
もう本当、面白い!ページを繰る手が止まらないほど、グイグイ読ませられますね。
吉永さんや、春雷兄さんも出てきて、懐かしさもひとしおです。
終盤の、文秀・玲玲夫妻が故郷を訪ねる場面では胸がいっぱいになりました。
春児と春雷は時々会えているようなので、彼らと玲玲・文秀が笑って再開できる日が、早く訪れるといいな。。。
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第1巻とは違い、歴史の流れに沿うように、様々な登場人物の視点から描かれている。
その性もあるのか、内容がてんこ盛りで、歴史の流れを追うので精一杯。
梁文秀が故郷に戻るラストにここで終わりかと思ったら、まだ続くらしい。
梁文秀と春児の再会はあるのだろうか?
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中国の近代の大河叙事詩の第6部の第二巻目。
第一巻が長いプロローグだったようで、いよいよ本編突入という感じです。
虚実の登場人物視点による臨場感あふれる群像劇となっています。
時間軸的には満州国建設前後の話で、中国人視点と日本人視点で固有名詞のルビを変えているのがよりリアルな感じを醸し出していると思います。
溥儀、馬占山親子、春雷による中国側の物語、吉永、志津による日本側の物語が歴史に絡めてうまく糾われています。
龍玉の所在も明らかになり、ラストの文秀夫婦の帰郷が物語の発端に立ち返りつつ、時代の変化を映し出しているように思いました。
日本という小さな国しか知らない民族が中国の支配を点と線から自国より遥かに壮大な満州という面に急速に展開してしまって戸惑っている状態であったという説明が腑に落ちました。
あと、「役人とは役職のある人ではなく役に立つ人」という台詞は名言だと思います。
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二巻では、蒼穹の昴シリーズでおなじみの面々が
コレデモカッ!というくらい出てくる
やっぱり面白すぎる、歴史でもあるけどフィクションでもあり
こんな面白い小説を読めることが、本当に幸せだ
年内に、もう1回読み返したいな
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一巻に引き続きこちらも一気読み。
中国の歴史に登場する面々、当たり前だけどひとりひとりに人生があってドラマがあって血も涙もあるということ。教科書では教えてくれなかった歴史をみごとに側面から教えてくださってこのシリーズに出会え他のは一生の宝ですね。
『蒼穹の昴』からまた読み返したくなります。
第三巻が待ち遠しい。今度は誰をメインに?今からヤキモキそわそわしています。
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おーっ!盛り上がってまいりました。1巻が溥儀とか後宮界隈の後日談で、”これって本編で取り上げる内容なのか?”って微妙に疑問を持ってしまっただけに、2巻以降の展開が気になってました。でもそれは全くの杞憂に終わり、ここではまた、張作霖亡き後の同軍団構成員が、それぞれ取り上げられています。これが読みたかった。結構バラバラになってしまってるのはちょっと切ないけど、それぞれの心の中にまだ反骨心は燻っていて、その爆発力がどこへ向かうのかがこれからの読みどころでしょうか。まだまだ楽しくなってきそうな予感。続きに期待大。
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第一巻は中華皇帝溥儀の第二夫人の離婚に纏わるその当時の中国史。
第二巻はいよいよ満州国の建国にかかる表舞台。
難しい…なんとか浅田次朗なので読めてるけど、人物像が確立できてないと誰の独白かわからずにはじまるので、なおさらピンときたときは嬉しいのだけど。
何度も巻末の地図を見直して、いっそのこと人物相関図なんかもあると助かるな…
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いやー、相変わらず面白かった!それぞれが希求するものが、いかに交わって時代というものが作られてきたのか。想像を巡らせずにはいられない。もちろんフィクションであることは重々承知の上、こんなやりとりもあっただろうかと考えることが楽しい。三巻も期待しています。
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蒼穹の昴シリーズ。前作までの登場人物が、違う語り口で表現されている。この本を読めばシリーズ全体の流れがわかるので、まだシリーズを読んでない人、歴史にあまり興味のない人は、先に読むのもありかも知れない。
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蒼穹の昴は長い読書生活の中でも一番素晴らしいと思ったものの一つだ。そしてここから様々な作品を継続的に執筆している浅田次郎氏。それらは必ず読むことにしている。
溥儀の目で、その妻の目で中国と日本を見る場面が多いが、清皇帝の成れの果ては自分が強い意思を持つことができなくなってしまう構造的な腐敗だろうか。
これまでの作品に出てきたヒーローたちも少し絡みながら、思い出しながら読み進めた。
浅田次郎氏の中国語を少し交えた(正しく理解はできないけど)文体が私は好きです。
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うーーん、戦前の日本軍は資金があったんだなぁ・・それにしても開拓で居留地を作り、日本人を守るという建前で軍事行為を広げるってのは、現代でも見かけるパターン。有明も似たようなケースかな?それにしても、これだけのシリーズになると思い出せない登場人物も(^^;)
満州事変の日本側、関東軍と分れるけど・・中国側、満州側の見方が入り乱れる。今まで知らなかった状況が描かれる。立場によって、分析も違うし。それにしても、実在の人物と創作の区別がつかないなぁ・・(^^;)
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2巻目は市井に近いところから。
読み終わって強烈に印象に残っているのがこれも帯にある
「我に山河を還せ」という馬占山、魂の叫び。
切実というか迫真というかもう作中「我に山河を還せ」のシーンは、
浅田次郎だからこそ書けるシリーズ中でも指折りの名シーンではないかと思う。
文秀の里帰りで、国とは、民衆の望みとはを問うところを鑑みると
第5部『天子蒙塵』はこのあとの満州国建国、世界大戦へと繋がるための下地、準備的な立ち位置なのかな。
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淑妃の独白から始まった、蒼穹の昴シリーズ第五弾は、2巻目にして満州国建国へと動き出します。
様々な別れや出会い、再会がドラマチックに描かれて、第三巻への期待を膨らませて終わりました。
早く第三巻が読みたいものです。
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第2章 還我河山
溥儀の孤独
溥儀が長春に入り、満州国成立
張作霖の息子張学良、東北から離脱
馬占山、日本軍に抵抗