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日本料理とフレンチの出汁に対する差がとても興味深かった。
例えば日本では、野菜を煮る間に出てくる灰汁を掬い取りますが、フレンチでは混ぜ込みます。
味の方は、実は混ぜ込んだ方がおいしいという感想が多かったのですが、それを聞いた日本料理の主人は「灰汁を取らない方がおいしいけど私の店ではようだしません。品がおまへん。」
これが日本料理の美意識と奥深さです。
本書では、パクチーを「ドクダミとカメムシを足したような臭いにおい」とわかりやすく表現しています。(P96)
また、腐敗菌から守るために鰹節のカビ付けという昔の人の発想(しかも何度も繰り返す)は、やはりすごいです。
鰹節を作るための作業手順は、
前処理(解体)⇒煮込む(80℃で15分、その後90℃で1時間)⇒骨抜き⇒培乾・修繕(培乾を繰り返し水分量を28%にする)⇒荒節⇒枯れ節(カビ付け工程)
最後のカビ付け工程を3~4回繰り返したものを本枯れ節といい水分量は13%になる。(P177)
最近、「俺のだし」というお店ができているのを目撃しましたが、これはおでん屋さんのようですね。
美味しいだしだけを出す店があっても繁盛するかも。
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Vol.400 引き算の美学で出来上がるものの世界観とは?『だしの神秘』(伏木亨著/ 朝日新聞出版)
→https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022737026/withup-22/ref=nosim
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出汁は、カツオと昆布の合わせが最強。今まで知らなかった和食の要諦。自分でも出汁を作ってみたいと思った。
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食品栄養学の教授が書いた、だしを科学的に分析する本。昆布や鰹節を中心に、含まれる成分とともに、海外も含めた食文化を追う。
「うま味」という言葉は日本で生まれて今や世界でも「umani」で通用するなど、日本食はだしの使い方の工夫によって低カロリーでも美味しさを追及できていることが海外から評価されている。もちろんだしは海外でも使われているが、うま味を手間暇かけて閉じ込めてシンプルに、しかし奥深く料理の美味しさを引き出す方法を確立した日本の先人達の知恵と努力は大したものだ。