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「塾はギャンブルである」という表現にハッとしました。冷静に考えると確かにそうなのかも。いまの世の中、塾に通うのが当然と、親も子も思っているけれど、いったん立ち止まって、塾に通う意味、受験をする意味、自分の価値を高めるという事について考えるのもいいかと思います。
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将来中学受験をさせた方がいいのか、させない方がいいのかと揺らいでいた気持ちをすっきりさせてくれた。
中卒でも親になってから大切なことに気付けて、子どもの将来のためにこんなに一生懸命になれるこのお父さんは素晴らしいと思う。この人は勉強をしなかっただけで賢い人なんだと思った。まだまだ先のことだけど、中学受験を一緒に頑張るという決心がついた。
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元中学受験経験者として、それから今現在先生と呼ばれる立場にいる者として大変面白く読めました。娘を難関中学に入れたい中卒のお父さんですが、受験のあるあるとか、とても共感できます。それから受験生の気持ち。さらには教えていると出てくるあるあるも。受験の結果が成功だったか失敗だったかという判断はいつも難しいですが、合否ではなくどういう生き方を決意するか、どういう考え方を身につけるかという意味では主人公の娘さんは大成功だと思います。希望が持てるようになる一冊。
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生々しく重苦しい父娘二人三脚での自宅受験の記録です。残念ながら第一志望は不合格になったようですが、進学した学校で娘さんが幸せそうなので良かったです。
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テレビドラマ化もされた,中卒の父とその娘の,中学受験ストーリー。すべて実話。
中卒の両親のもとに育ち,自身も中卒。奥さんも中卒。
だが,社会で生きていく中で,中卒の生きづらさを感じていた。自分が中卒だとわかった途端,態度を変える人々。重要で責任のある仕事は学歴のあるものが持っていってしまう。当然給料も高い。
娘に,同じ道は歩ませたくない。父と娘,中学受験を目指す。
だが,中学進学向けの塾だと,一番下のクラスに入れられ,女子最高難度の桜蔭学園を目指すことはできないだろう。それに費用もばかにならない。
そう考えた父は,娘と二人,親塾を始める。娘といっしょに,中学受験に向けた問題に取り組むのだ。
とにかく,娘の佳織さんも頑張っていたが,難関校受験向けの学習を一緒に頑張る父,信一さんもすごい。
娘との勉強が終わったあとの深夜に,問題集にじっさいに取り組んでいるのである。
娘にやらせる前に,自分自身でも解いてみる。どんなに時間がかかっても。
よく,子供に命令するのではなく,やってみせ,そのうしろ姿を子供に見せるのだ,とは言われるが,それを実践するのは難しい。ましてや,難関校の入試問題である。中学入試とはいえ,「つるかめ算」「周期算」「旅人算」「流水算」など,小学校では習わない特殊算の解法や,文章題でどれを使うかの判断。高卒,大卒の普通の大人でも難しいのではないか。
また,父信一さんの言葉も重い。過程が大切だというのは,結果を残したから言えることであって,結果を残していないことにはどうしようもない。結果にこだわるからこその過程なのだ。
中学受験を通じて,信一さんも勉強の楽しさ,ひいては学問の楽しさに気づいたのだ。そして,同じように娘さんも。
すごいことだと思う。なかなかできないことだと思う。
娘に学歴を与えたい,中卒の学歴ではいけない,というスタートから,新しいことを学ぶことが楽しい,持てる自分の知見から問題を解決していくことが面白い,と思えるようになったのだと思う。
娘の佳織さんは,最難関の桜蔭は残念ながら不合格だったが,別の難関中高一貫校に進んで,勉強に忙しいながらも充実した生活を送っているそうだ。
この文庫版の巻末にある,佳織さんの言葉がとても素晴らしい。努力したことはその後の人生に生きてくる,そう感じた。
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レビドラマ化もされた,中卒の父とその娘の,中学受験ストーリー。すべて実話。大切なことに気付かせてくれる一冊。
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お世話になっている紀伊國屋書店の店員さんにオススメ頂き、読ませて頂きました。
2017/1/13金曜日からドラマもスタートするそうです。
負のスパイラルを正のスパイラルへ。
氾濫する川の流路を変更するため自分(親が)人柱になってでもやりきるという強い意志。
受験を通じて、勉強だけではなく、人生にとってもっと大切なことを学んでいく姿。
子どもを変えるのではなく、親自らが変わっていくことにより、一緒に成長していく。
具体的な塾名や本の名前、学校名がどんどん出てきます。
親子の愛情あふれる感動の作品です。
2016年末に読了
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親子で中学受験を乗り切った、
笑いあり涙ありのストーリーだった。
このお父さんの娘への愛情と熱意は
本当に素晴らしい。
完全に塾任せにしようとしている姿勢を猛省。
「私は触媒になる」
私もこの心境で息子を応援したいと思った。
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感動しました。勉強することは素晴らしい事なのだと。僕も自分の仕事に役立つ勉強を続けて行きたいと思います。
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中学受験をする家庭にはそれぞれに事情がありますが、中卒の両親が「格差の再生産」を断ち切るために、娘に桜蔭を受験させようと決意し、5年生の2学期からの1年5カ月をかけぬけた記録を綴った作品です。
受験に○○をしたから成功しました、という体験談ではなく、また保護者は○○をするべき、というハウツー本でもありません。
ですが、子供に真直ぐに向き合こと、そして一緒に頑張る事はどういうことかを考えながら奮闘する筆者の姿勢は感動的ですらありますし、あらためて勉強することの意味やその価値について考えさせらる作品です。
中学受験を考えている保護者だけでなく、多くの大人に読んでほしいと思いますし、「勉強は楽しい」ということを子どもにも感じてほしいと思います。
筆者の語る、
「毎日を頑張っていること、これを評価してもらおうとしてはいけないんだ。父さんのような三流の人間はいつも頑張りを評価してもらおうという発想があるから使えない人間なんだ。結果を出すことに慣れていないから、つい頑張りを評価してもらおうとする、この考えが染みついているんだ。この染みは簡単には抜けない。だからおまえは父さんの二の舞になってはいけない。つまり、毎日頑張っていることを評価してもらおうとする人間になってはいけないんだ。プロセスが大事だなんて言葉を信じてはいけない。結果にこだわるから評価されるプロセスになるんだということにきづかなければならないんだ」
という言葉は、酷ですが社会の真理だと感じます。
また、受験前夜に娘がいままでの受験勉強をふり返って、
「結構、楽しかったね」
と言えた、ということも素晴らしいことだと思いました。もちろんつらいことも多々あったと思いますが、自分の成長を感じ、また勉強するという経験そのものの魅力をしっかりと感じることができたからこその言葉だと思います。
中学に進学した娘が「勉強は世界が変わります。思いっきり変わります。見たことのない世界になります。頑張るだけじゃなくて、たどり着いてください」と語っているのも、全力を尽くしたからこそひらけた視点なのだろうと思います。
まだまだ先の話ですが、息子にも中学受験を体験してもらいたいと思っていますし、彼にとっての「夢」を追い求めて(できることなら楽しみながら)受験をしてほしいと思います(筆者も語っている通り、「親のエゴ」かもしれませんが、それでも経験してほしいと思います)。
そのまえに、「学ぶ」ということを「楽しい」と思えるように、自分自身で「なぜだろう」と感じ、その理由を考えて他人に伝えることができる、そのことを面白いと感じることができる環境をできるだけ多く与えてあげることが必要なのかな、と強く感じます。
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著者の熱い思い、子供への愛情に感動した。娘さんは桜蔭には入れなくても有名私立に入学して毎日を楽しく過ごし、著者は出版とビジネスが広がるといい循環が。全力でやってこそ道は拓けるってことですね!
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娘さんへの愛情と熱意を感じて、心が熱くなりました。
中学受験を経験していないと、なぜ小学生からそんなに頑張らなくてはいけないのか?学力だけではないでしょ?なんて、つい言いがちですが、必要なことや経験させてあげたいことがそこにあるからこそ、受験をさせるんだと私自身が学ぶことができました。
私も息子と一緒に、このお二人みたいな関係を保ちながら頑張っていこうと思うことができた1冊です。
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ノウハウ本では無く小説。私は中学受験をしたことが無いので、こういう世界があるのかという面白さがあった。最初は無理そうだなという感触であるため、読むペースが遅くなったが、後半からは面白さが加速し、一気に読み切れた。娘を親塾で勉強させようと思っていたため、勉強方法についてはかなり参考になった。
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息子が中学受験するにあたり読んでみた。
とても感動した。
中卒のお父さんが娘さんに同じ道を歩ませないために桜蔭を目指す、娘さんひとりに勉強させるのではなくお父さんも一緒に全ての勉強をする・・・壮絶なストーリーだった。
自分の仕事が終わってから娘さんと勉強をする、この時点で夜中の12時とか1時、その後明日の娘さんとの勉強のための予習や情報収集をする・・・・どんな気力や体力があっても不可能に思える・・・このお父さんの執念とも思える情熱に心打たれた。
さらに、ただ闇雲に、がむしゃらに頑張る、というだけでなく、独自の視点から独自の戦略を立て実践されており、そこも素晴らしいと感じた。
その独自の視点というのはいつも娘さんに寄り添った視点で、どうして娘さんはつまづくのか、どうすれば娘さんが解けるようになるのか?という視点で、本当に愛を感じる。
また情報量、リサーチ力もすごいと感じた。塾に通っていたとしても、自身が同じ地域で中学受験していないと必要十分な知識や理解、または実践も難しいと思う。しかしこのお父さんは塾、テキスト、出題傾向などにかなり詳しい。これはネットを使ったリサーチ力はもちろん、積極的に塾に電話で問い合わせてみたり、掲示板上でコミュニケーションを取ったり・・・積極的に動かれていたからかな、と思う。自分も見習っていきたいなと思った。また、具体的なテキスト情報も載っているため、息子の受験の対策として参考にさせてもらいたいなと思った。
結果的に桜蔭には合格しなかったとのことだけど、お父さんはもちろん、娘さんもこの1年半の戦いは無駄じゃなかった、一緒にチャレンジできて良かったと思っていると思う。愛に溢れた親子でとても素敵だなと思う。
娘さんを名門に入学させようという試みを「流路変更」と表現されていて、そのために体を張る自身のことを「人柱」と表現されているのも秀逸だな、と。とてもわかりやすい表現だった。世紀の大工事ということでそれだけの犠牲が伴うということも頷ける。お父さんは1年半もの間体を削られ、精神も削られ、よく倒れずに受験の日を迎えられたな・・・と思うほど。結果的に薬漬けになってしまったお父さんのお身体が心配ですが、減薬治療されているとのことで少しほっとした。
この本のくだりで一番好きなのは「おれは二酸化マンガン」のくだり。
「オキシドールといえは有名人だが、過酸化水素水はあまり有名じゃない。二酸化マンガンはさらに無名だ。どちらも人気がない状態なのに、このふたつを加えると世界中が一番必要としている酸素と水に変化する。誰でも知ってる大人気の酸素と水に変わるのだ。しかし、その変化に一役買った二酸化マンガンは無名のままで終わってしまう。これはすごい。この触媒という立場はすごい。すごすぎる。」
娘さんの化学変化のために自らが触媒になろうという心意気。恐れ入る。
物語の随所に娘さんへの愛を感じるが、特にじっくり話をするシーンが何度も描かれており、そこに一番愛を感じ、素敵だと感じた。
自分自身を思うと、���子にやる気がないとすぐに投げやりになってしまったり、説明したほうが良いと思えることでも、説明を理解してもらえないことが想像に難くないのでついつい説明を省いてしまう。その忍耐力というのはやはり愛情なのかな。尊敬・・・。
娘さんとの話のなかで、特に真似したいなという箇所がふたつ。
①人生の里程標の話
②ケアレスミスの話
①人生の里程標
人生の先を見通せるように、「人生のしくみ」をわかりやすくする表をつくり、娘さんに説明。なぜ小学生の今、努力が必要なのか、今頑張ることで後々どのような効果があるのか、を説明した表。自分もやってみたいと思った。しかしながら、うちの家ではこの表をもってしてもイメージできないような気はする・・・。そうおもうと娘さんは理解力や想像力が高く素晴らしい素質を持たれてるなと思う。
②ケアレスミス
受験生にミスはつきもの。しかし「次から気をつける」この言葉を信じてはいけない。私も身を持って感じている。ではどうやってミスを防ぐのか??このお父さんは小学生にでもわかりやすい例を使って説明してくれている。そして桜蔭は、ミスを防ぐ努力や工夫ができる生徒を求めている、ということも。なるほど、そういう視点もあるのか、と目から鱗。学校がどのような人物像を求めているか、というところにフォーカスする視点を持てていなかったが、これは重要だなと感じた。これから意識していきたい。
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中学受験をする子を持つ親は1度読んで欲しいなと思う本でした。
子どもと同じように勉強をする。
全く中学受験の中身を知らなかった親だったからできた宣言だとおもいました。
普通はできない。自分にはできない。でも、できることをやりたくなった。
子どもが間違えた漢字を父が10回書く。本人が書くよりも効果的らしいのでやってみよう。
国語の文章の内容は子どもにとって必要な知識であることが非常に多い。物語を通して自分なりの考えを持った大人になれるような気がする。
この時期に勉強が大事だと教えることは、躾や腹一杯食べさせることと同じくらい重要な役割だと思う。
「結構、楽しかったね」
受験勉強を締めくくる感想。
入試当日
今日この場所に辿り着いたあなたを誇りに思うよ。
親が一番考えなければならないこと。
それは我が子を何としてでもやる気にさせること。
中学受験塾はやはり偉大だ。
壁の高さを理解できる親になりたい。
勉強は世界が変わる。