紙の本
少し期待外れだった。
2017/07/30 16:57
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たまがわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
率直にいうと、期待外れだった。
主題である、「ネガティブ・ケイパビリティ」についての話は意外と少ない。
ボリュームが多いのは、「ネガティブ・ケイパビリティ」について言及している作家の生涯についてとか、
シェイクスピアや源氏物語の話、その他いろいろ。
精神科医である著者の、患者への対応についての実例の話は面白かったし、
プラセボ(偽薬)効果についての話も結構長く、これはとても興味深く面白かった。
紙の本
イメージと違った
2024/01/05 20:12
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごんざ - この投稿者のレビュー一覧を見る
答えの出ない事態に耐える力を手に入れるための具体的な、科学的な方法を期待したがそういったことはあまり書かれていない。
そういった事態を経験した著名人の生涯、エピソードが主な内容。
「プラセボ」「祈祷師」あたりの話は面白い。
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なぜ、色んな怪しい思想、政党、宗教が古今東西、こんなにも盛況なのか!本書の内容とは多少ずれるが、その原因が理解できたような気がする。
陰の能力を、自らも大切にして、周りの人にも広げて行きたい!
分からないものを、分かろうとしないで、容認する能力を、身に付けようと思う。
また、プラセボ効果を、今まで以上にまで至る所で活用したい!
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ほとんど 一つのことしか言っていない。ネガティブ・ケイパビリティとは不確実さの中に性急な論を持ち込まず、神秘さと不可思議さの中で、宙づり状態に耐えていくこと。運・鈍・根はネガティブ・ケイパビリティの別な表現。「運」が舞い降りてくるまでには、辛抱強く待たねばなりません。「鈍」は文字通り、浅薄な知識で表面的な解決を図ることをいさめています。最後の「根」は根気です。どうにもならないように見える問題も、持ちこたえていくうちに、落ち着くところに落ち着き、解決していく。「すぐには解決できなくても、なんとか持ちこたえていける。それは、実は能力の一つなんだ」
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ネガティブ・ケイパビリティの概念についての本で、どうしたら身に付けられるかは書いていないのが残念だった。
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「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」あるいは、「性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力」を意味する。臨床の現場では必要とされる能力で、特に精神科臨床、私供が関わることの多い嗜癖臨床では求められる能力である。この言葉は英国の詩人であるキーツが初めて口にした言葉で、シェイクスピアの読解から結実した概念だそうだ。キーツが最初に述べたこの概念を世に出したのが、精神分析家のビオンだそうだ。著者はシェイクスピアのネガティヴケイパビリティと紫式部のそれを分析、解説。現代社会が寛容と不寛容のせめぎ合いの時代に、この概念が重要であることを、一気に解説。難しい、曖昧な概念をわかりやすく説明されるのは作家ならではである。
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2017年31冊目。
「ネガティブ・ケイパビリティ=性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力」。
何かを理解するためには言語化が必要で、言葉に落とし込むことで、ようやく考えに形が与えられて安心する。
でも同時に、パンの耳を切り落とすように綺麗に形どられる代わりに、切り落とされてしまうものもある。
無理に形にしないからこそ伴うことができたものもある、と思う。
理解や言語化への欲求に切迫されず、豊かに惑うことも、自身の心のためにも、相手との人間関係のためにも、大切だと再確認した。
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日本の教育や今の社会ではなんでも即答することが求められる。しかし、わからないものにすぐさま答えを出すのではなく、それが一体なんなのか機が熟するまで自分の中にとどめておく力も必要だ。
このことは教授と話している時にも度々出てくる話題なので大変納得できるが、本としては一冊にするほどの内容はなかったように感じられた。
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ネガティヴな気持ちを持つことにポジティブな意味を見出そうという逆説的な問いかけを持つ本。安易なポジティブシンキングが流行している世に一石を投じたかったのだろうと思う。
シェイクスピアや源氏物語を読んでみたくなった。
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私は、保留状態が嫌いで、早く結論を出したい性格だが、これを読んで時が解決するのを待つことも方法の一つなのだと感じた。精神的に少し楽になれた。
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ネガティブ・ケイパビリティ=「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」あるいは「性急に証明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力」。著者が事例として挙げている、不登校やギャンブル依存症、メルケル首相とトランプ大統領の対比は興味深い。現代はすぐに結果を求める、不寛容の時代だからこそ、大切なのは他者に対する「共感」だという筆者の主張に賛成だ。
読んだばかりの薬丸岳『ガーディアン』のテーマにも通じており、こういう形で極右に振れている現実に対する揺り戻しがきているのだとしたら、そこに希望が見える。
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どうにも解決できない問題を、宙ぶらりんのまま、何とか耐え続けていく力。
ネガティブ・ケイパビリティ、興味深いです。
オープン・ダイアローグで言うところの「不確実性への耐性」と同じ概念でしょうか。
割り切れないもの、答えを出し得ないもの、どうにもならないものと、どのように共にあるか。
ネガティブ・ケイパビリティ、私も身につけたいです。
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http://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB23422737
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結論を急がず、混沌をそのまま受け入れる
ネガティブケイパビリティ、
大切な能力だと思う。
ただ、紫式部やシェイクスピアと
議論が深まるより横滑りしていった印象。
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学会での講演で紹介のあった本で読んでみました。
講演会の内容はこの本からの引用が多く、すっと入っていきました。
宙ぶらりんのどうしようもない状態を耐え抜いて苦悩を抱えて持ちこたえる力。
カタカナ語でなくて日本語だともっと定着するのでは。
研究会に参加してみたい。