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以前からその活動と思想に気になるものを感じていた本田哲郎司祭と、「他力」などの仏教系著作も多い五木寛之氏の対談ということで、個人的に期待して読んだ。
字も大きく読みやすい。キリスト教と浄土真宗、それぞれの立場から繰り広げられる対話には、面白いほど共通点がピックアップされ、もう浄土真宗はキリスト教にあげてしまえ、と思うほどである。
一つ物足りないのは、五木氏の発言が相対的に多いように思われること。もう少し本田氏の発言もお聞きしたかった。
親鸞信奉者として有名な五木氏であるが、意外と宮沢賢治や日蓮に対しても正当に評価しているような記述もあった。的外れな賢治解釈や、日蓮を過小評価する傾向のある宗教学者たちは見習ってほしい。
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大阪釜ヶ崎で活動をされているカトリックの司祭(聖書の翻訳者でもあります) 本田哲郎さんと、親鸞について語り合う、作家 五木寛之さん。語り合ううちに、本田さんは、釜ヶ崎で暮らすことを通じて、救い主キリストは、石切工(テクトーン)のヨゼフの子供として育てられた人間で、普通のユダヤ教徒が就けるような仕事には就けず、社会の底辺に暮らしていた無学な人間なんだ、教養としてもかなり拙い人間なんだ、という当たり前の気づきを貰いました、と語っております。キリスト教は、ローマという権力と結びつくことで、上から目線の宗教に変化していった、という事にも、気づきました、と話しておられます。これに対して、五木さんは、熱く親鸞への想いを語っております。やや難しいところもありますが、★三つであります。
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う〜〜〜〜〜NN
冒頭からの対談の部分に関しては
ほとんど理解できない...
五木寛之氏は『歎異抄』をはじめきっと仏教というものを理解しているということだし、対談相手の本田哲郎氏はキリスト教のスペシャリスト
この二人の対談を理解するには少なくとも、それぞれの宗教を少しは知っていないと...とてもじゃないけどついて行けない...
それでも
対談の中で『歎異抄』一部の解釈...が引用されていて
その解釈を読むだけでも
『歎異抄』のことが少しわかったというか分かりかけた...というか...少し嬉しい...
五木寛之氏の「私訳」として歎異抄全文が現代文で載っており、その部分が一番嬉しかった。
本田哲郎氏も末尾に書いているけれど「キリスト教」ととても似ている...部分がる...みたいなことを書いていて
わからないながらも、私も少しそんな風に感じた...
この対談で思ったことは
宗教はそれぞれ宗教家、あるいは末端?の信者...それぞれの解釈があるというかその解釈の仕方で異なるものになるのかもしれない...とか思ってしまって...
仏教だって色々宗派があるし...ますます分からなくなる(宗教というものが)...というか...
その気持ちは今は横において
『歎異抄』に集中しようと思ってみたり...
本田哲郎氏の本も読んでみたい...
むむむ...難しいです...(笑い