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構造変化に呑まれた企業、時代の流れに取り残された老舗企業など、破綻した企業について紹介していく書籍。帝国データバンクでは、ヒト・モノ・カネの観点から破綻危機の会社を絞り込んでいくという。ヒトは営業部長や財務部長の退職や大量採用・大量退職が破綻の兆候だったりする。モノは高額商品の叩き売りが該当する。特に倒産の兆候がわかりやすいカネは、月末に支払われるべき金が支払われないなどの滞納や手形の割引などがあるようだ。
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タイトル通り会社がどうして潰れたかを紹介した事例集だが、正直言って期待はずれ。もっと会社が潰れる経緯を詳細に分析して、「失敗の本質」のように会社が潰れるような判断をどのような過程でどのようなステークホルダーの間で決したのかというような状況をあぶり出し、会社経営の難しさと失敗しないための真理を導き出すのかと思っていたら、ただ単に倒産企業の通り一辺倒の解説をダラダラと書いているだけだった。
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仕事上で興味があったので購入。4ページ1社くらいのペースで、過去の倒産の事例と原因についての分析を紹介していく。
研究者や作家の書いた本ではないので、倒産の原因や分析に意外性や話題性があるわけではなく、むしろ「よくある話」「よく聞く話」であることが多いのだが、その分、リアリティはある。
読みどころとしては、倒産する会社というのは、それ相当の理由があるのだということが理解できる点にあるのだと思う。
帯の「倒産劇の真実」という言葉から「意外性」や「隠された真実」を期待して読んでしまうと肩透かしを食うと思うけど、サラリーマンが自分の職場と比べながら読んで襟を正すという読み方をする分には、十分に価値のある本だった。
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20170614 倒産、こうしてまとめてもらうと身近な事なのだという気がしてきた。関係者数は何万人になるのか?現実として受け止めたい。
ただ、理由は必ずあるという事も救いかも知れない。自分で守る事も必要な時になってきてるのだろうから。
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新聞に記載された記事をまとめたものなので、一つ一つの事案に突っ込みが足りない。
せっかく面白い題材なのだから、もっと深く掘り下げて、それまでの経緯・問題点の展開などをして欲しかった。
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いろいろな業種の事例を幅広く紹介しているのでとても面白かったし、勉強になった。ただ、前に読んだ「御社の寿命」でもそう感じたのだが、たくさんのケースが紹介されている分、1つ1つの内容が薄まってしまっている感は否めない。例えば、事業拡大が急だったにしても、同業他社でうまくいったところとの違いは何だったのか、同じようなケースでも破産ではなく事業再生の道が開いた、その明暗を分けた経営判断や事業環境の違いなど、ターニングポイントについてもっと細部が知りたいと思わずにはいられない。そこまで解説するとなると、新書では書き切れないのはわかっているのだけれど…。
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帝国データバンク情報部・藤森徹『あの会社はこうして潰れた 』(日経プレミアシリーズ、2017年4月)読了。
本書には業種を問わずかなりの数の企業の「最期」までのプロセスが紹介されている。新聞で倒産が報道されたものもあれば、地方の馴染みがない企業もある。
結論からいえば、「最期」は千差万別であるということである。
「あのときこうしていれば」ということは簡単だが、その現場にいる人(社長でも社員でも)には分からない。だから間違った方向に進んでしまう。
その顕著な例がこれ。
「えたいの知れない外部の人間が『御社を上場させるから』と言って企業に入り込み、上場という夢に舞い上がった社長が経理の全てを任せたために、いつの間にか決算が粉飾されていたというようなケースもある。経営者としてバランス感覚が大事である、などと簡単に言うつもりはないが、少なくとも計数面が不得手、関心を持たない経営者というのは破綻会社ではしばしば登場するものである。トップの自覚はもとより、トップの不見識を戒める人物が企業には必要だ。」[p.200]
ではどうすればいいか。
本書で「100年続く企業の3要素」が紹介されている。
1つ目が事業承継(社長交代)の重要性、2つ目が取引先との友好な関係、3つ目が「番頭の存在」である[p.127]。
当たり前といってしまえばそれまでだが、これが難しいことは本書で紹介されている企業が証明している。
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どういう状況だと会社が潰れるのか、事例を通じて勉強になった。
「規模の拡大」「関係のない投融資」には要注意だということが、よくわかった。
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・採算性が不検証のままの店舗拡大(ゲームセンター、ファッションブランドの事例)
・不意の出来事(バス事故でバス利用客が離れる、工場建設直後に円高、東電顧客のレストランに震災以後客が来ない、など)
・経理部長の着服
・急成長のあおりで既存顧客が予約取れない→解約(ミュゼの場合)
・財テクでの失敗(エドウィン)
・創業カリスマが疲れて辞めた(ベクスタス)
・新規事業に100名も大量に採用した(徳島屋)
・投融資に手を出した、「上場させてあげる」といった外部のコンサルに財務を丸投げした(長崎出版)
その他、参考になったことを。
・銀行の取引数と倒産数には相関がある。銀行とは丁寧に付き合う必要がある。
・100年続く企業の特徴は、1事業継承がうまくいった(社是・社訓が引き継がれた)、2取引先と良好な関係を築けた、3番頭の存在
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帝国データバンクによる最近の倒産集。社長の道楽や無理な急拡張などが原因する。気になったのが社内犯罪による倒産も多かったこと。経営が危うくなるとそれを誤魔化す為に途中で犯罪に手を染めるケースも少なくなさそう。それから技術的に一目おかれる人が居ても経営能力不足なのか倒産する場合もある。CMで有名だったジュエリーマキ、エドウィン、白元、ミュゼ・プラチナムも倒産や私的整理になったりする。経営には堅実な姿勢がかなり大事なのかなと思った。
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流石、帝国データバンクと言わざる得ない企業衰退のノンフィクション。
綿密な情報収集を基に、倒産(民事再生含む)までの衰退する企業の物語が、業種・職種な人でも読め、本当に面白い。
経営者だけでなく就活生、営業マン誰でも、倒産という不幸な結果と関わらないための武器になりうるだろう。
え?そういや、CM見ていなかったけど、この会社も潰れてたの?知らなかった!という発見もあり、楽しめる。
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2017年度は3月27日の格安旅行会社「てるみくらぶ」の破たんや6月26日の自動車部品会社の「タカタ」が倒産など世間を騒がせた事件がいくつかありましたが、会社が倒産するまでに何があったかを知ることは
会社をつぶさないためにも知っておくと良い事だと考え手に取りました。
社会人として知っておいて損のない知識が身に付きます。※本にはタカタ、てるみくらぶの事例は述べられておりません。
リーマンショック後の2009年に12月に「中小企業金融円滑法」が施工され、銀行から借金猶予を受けた約40万社の企業が延命されました。2010年以降、企業倒産は連続で減少しており、企業が倒産しない「無倒産時代」突入しているそうです。
そんな中、倒産した企業がどのような背景で倒産したかを記した本です。
市場の構造変化に呑まれた倒産からトップの判断ミスや投資ミス、詐欺まで倒産の背景で起こっていたことを知ることができ非常に勉強になりました。
企業の成長を考えた行動が結果、倒産に向かってしまった事例もあり、成功と紙一重の結果だったように思えます。倒産した事例を知っておくことで最悪の事態の回避につなげていきたいと考える。
【最後に】※本の感想からは離れます。
倒産について詳しく調べた事がなかったので「無倒産時代」に突入している事に驚きました。
少々横暴な意見かもしれませんが、無倒産時代に対する自分の考えを述べさせていただきますと。
倒産が減っていることは良い事だと思うのですが、延命だけの融資は決して良い事ではない気がする。
そのお金を成長産業に投資して、新しい産業を育てていく方が、産業の活性化と日本経済の成長につながるのではないでしょうか。
「中小企業金融円滑法」について調べてみて、まとめていきたいと考えます。
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老舗やだれでも知っているブランドを持つ企業が、知らぬ間に「潰れて(実際には会社更生法などで、厳密には存続している場合もありますが)」しまうまでの流れを、いくつかの類型に分類しながら理解することができます。
さしたる勝算もないままに、一気に拡大したために、ひとつひとつの店舗に手が回らなくなり赤字店舗が増え、、、というもの。また、主力商品を取り巻く環境ががらりと変わっていて、気がついたら自社の顧客が全くいなくなっていること、などなど。
外から見ても「まさか」の出来事は、実は中にいても「まさか」の状態ではないかと思わさせられます。
「負けにまさかの負けなし」。
全くもって、そのとおりです。
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内容(「BOOK」データベースより)
77億円を集めた人気ファンド、創業400年の老舗菓子店、名医が経営する病院―。あの企業はなぜ破綻したのか?トップの判断ミス、無謀な投資、同族企業の事業承継失敗、不正、詐欺など、ウラで起きていたことをつぶさに見てきた信用調査マンが明かす。倒産の裏側にはドラマがある!日経電子版好評連載!
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経営というのは難しい、この一言に尽きる。
会社が潰れるに至るまでの道はさまざまだけれども、
経営のかじ取りを誤ると、あっという間に応報があるということがよくわかる。
経営者はそれだけの責任があるからこその高い報酬を得るわけだし、
その点をはき違えているとまさに応報があるだろう。
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倒産事例が豊富。倒産理由も詳細だが、そこに至った”なぜーwhy”が無く、淡々した事実の列挙なのが惜しい。