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紙の本
内容と視点はいいのに、出版社の姿勢が問われる本づくり
2017/08/04 22:19
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くりくり - この投稿者のレビュー一覧を見る
経済大国、軍事大国の対極にある4つの小国を紹介。
1つは日本と同じ軍隊を待たないことを明記した憲法を持つ中米のコスタリカ
日本と違って本当に軍事力を持たず、その分教育に予算を振りむける。平和を輸出する国だ。憲法が人々に根付いて、人権が侵害されたと感じれば小学生でも「憲法違反だ」と国を訴えることができて、訴えに正当性があれば国は改善するのだという。すごすぎる。
2つはキューバ。平等主義に基づく社会主義を守るために奮闘する。それはしたたかさと、国民の政治に対する信頼である様が、キューバ革命の時代から説き起こされる。カストロがなくなったキューバもぜひ頑張ってほしい。
3つ目はシルクロードの要所で、多民族国家ウズベキスタン。ソ連崩壊後唯一といっていいほど成功した国。国民の多くが独立を後悔していない。独裁者とアメリカから呼ばれていたカリモフ大統領の、経済政策の手腕や「イスラム国」排除について紹介される。
4つ目は長き軍事政権から民主化を勝ち取ったミャンマーについて。軍事政権下で外国に扉を閉ざしてきたが、民主化で今観光客も訪れるようになった。
本書は著者である伊藤さんが、旅行会社の企画で旅をしたものをまとめたものだが、ただの観光ではなく、その国の実情に深く入って紹介しているのが特徴。
しかし、出版社に苦言を呈したい。
4つの国はいずれもまだ経済発展の途上である。
著者の意図としても、かの地を応援したいという気概にあふれている。
それならば、読者に「行ってみたいなー」と、観光でお金を落としてもらう作戦の雰囲気づくりを写真などでふんだんに見せるべきではないか。
青のサマルカンドの写真も白黒、伊藤さんが多数の文字を使って正倉院にある宝持と同様のデザインを紹介しているのに一切写真なし。掲載されている写真もいまいちだ。こんなことを言うと撮った人に失礼だが・・・。小国に興味を持ってもらうのであれば、ビジュアルも大切だろう。伊藤さんが行ってきたから本にしようではなく。カメラマンも同行させてもっとちゃんと本にしてもらいたいものだ。
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