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最後まで入り込めずに終わった。今の私には合わなかったということかもしれない。結末も予想通り。でも、これでもかというほど伏線が散りばめられていて、再読、再々読に耐えられる作品だと思う。
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1933年、イギリス、コーンウォールの湖畔荘ローアンネスに暮らす家族に起こる事件を中心としたミステリー。
過去と現在、過去の過去、1つの事象が多数の登場人物の視点によって見え方がかわり、その解釈によって進むストーリーが巧妙でお見事。
1933年の事件以外にも現在、過去の謎が多く散りばめられていて読み応えがあり、なおかつ一人一人の人物像が鮮烈であるがゆえにハウダニットからホワイダニットに重点が置かれて無理なく描かれている点も好印象。
最後に明らかになる謎には、偶然にも程がある!ご都合主義!言われる側面もありそうだが、これだけ悲惨な体験を通ってきた全登場人物の苦労が報われるためにも、この結末はありだと思う[じゃないと辛すぎる!)
初めは情報量にそれぞれの位置が掴みにくく感じて読む速度は鈍く感じるが、焦らず丁寧に読むと、進むにつれて謎や誤解がジリジリと解けていき加速度が増す。
読み終わりは(あとがきにもあるが)マラソンを走りきったような爽快感。いい読み応え。
舞台設定といい謎解き、人物像といい、大好物!
…どうしても、最後まで明確にならなかったエリナの死の瞬間。その謎だけが心残り。
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上巻での伏線をしっかり回収してあり、なかなか面白く読めた。結末は予想通りだったけど、セオのその後まで予想通りだったのは、やりすぎかなと思っていたのでちょっとびっくり。
まあ、ハッピーエンドでよかったです。
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セイディ側ではローズの親戚から新情報、アリス側からはデボラの告白と、上巻で築かれた推理が覆される所から始まる。マギー失踪事件も新たな展開。殺人と思われた事件がそうではなく、失踪と思われたのが実は…過去と現在の事件がそれぞれ正反対の様相を見せ始め、埋もれていた殺人も明らかになるという、下巻が激動の展開。アリスとセイディの対面がそれを引き起こした。愛する者を守ろうとした人達の物語。エリナが夫との約束を守ることに固執しなければ、もっと早くハワードのことが聞けて、対処ができたのかな。そうなれば、ベンとの出会いもなく、セオも生まれず、従ってセイディも。人間万事塞翁が馬。
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モートンの思惑通り、最後のページにたどり着いたとき間違いなく私は感動しました。その前にも、謎が解き明かされていく過程は得も言われぬ快感だったことは言うまでもないですが。
前作もそうだったのですが、過去と現在の交差しながらの語りや、彼とか彼女とかで語られることで真相が曖昧なままであるとか、そのもどかしさもこの方の特徴ですね。モヤモヤしつつたどり着いた真相は、感慨ひとしおです。
オーストラリアの方だったんですね。なんかイギリスのイメージが強くて…。
素敵な読書タイムをありがとうと今回の作品でも感謝の気持ちです。
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幼児失踪の真相はどこにあるのか。
次第に明かされていく家族それぞれの秘密。
霞みがかっていた秘密が形を表してくるに連れ、事件の見え方がどんどんと変わっていきパズルのピースがはまっていく。
正直、中盤以降まだもう一展開あるだろうと期待してしまうぐらい、謎の剥ぎかたがうまい。
実際、終盤に「ああ、そっちね」となり、最後の最後にそこがそう繋がるのかと。
うかつにも完全ノーマークだった。
役者あとがきに記された「偶然」や「語りの公正」についての解釈についても大変興味深く、かつ、この作品に対する正当な評価だと感じた。
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コーンウォールの匂いまで感じられるような風景描写の中で,露わになっては消えまた新たな真実が明るみに出て行く面白さに酔いしれた.うまく行き過ぎる偶然という感じもあるが,収まるべきところに収まり,不幸な事実はそのまま受け入れるとしてそれに抗った結果の温かい人々の繋がりが今になったというラスト,良かったです.
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最後まで読んで確かに「うひゃ、そう来ましたか!」と叫んでしまった。まあ、ここまで偶然がくるとできすぎじゃない?って気がしなくもないけど・・・
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本を読む楽しさ、物語を味わう喜びというものを堪能させてもらいました。
様々なキャラクターの視点で話が進むにつれ提示される謎と、同時に明らかにされる秘密の数々。
読者に最後まで緊張感を持たせながら、中だるみなくストーリーをまとめ上げたのはお見事です。
過去を振り返る話なので、感傷的な雰囲気に満ちているのですが、人物や情景の描写が湿っぽくなりすぎていないところも、私には合っていました。
結末は「都合が良い」とも言えそうですが、この作品には、これ以外の締めはないんじゃないでしょうか。
ここまで読んできて良かった! と思えるラストでした。
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いまいちかなー。前作読んでから時間が経ち、話の筋を忘れてたのもあるけど、なんだか物語が地味で。何故こんなに評価されてるのかわからない。
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伏線が回収されるとき、いつも「閉じる円」を思い浮かべるんだけど、これはその円が幾重にも重なりつつ閉じていく感じ。予定調和で途中でラストの予想がつくと言えばそうなんだけど、物語があまりにも重厚で重層的で、いろんな人の思いが輻輳して進んでいくので「そうだろうけどそこに至りたくない」みたいなヘンな気持ちになった。
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ケイト・モートンの小説は、時代を行き来しながら様々な登場人物の視点から描かれる。
謎が謎を呼ぶ展開で、次々明らかになっていく秘密にページをめくる手が止まらない。読み進めていくのが快感ですらある。
どの作品もラストを予想しながら読むのだが、この作品のラストは想像以上に心が暖かくなるもので、読後は幸せな気分に浸れた。
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ケイトモートンの作品は 毎回 読みおわった後に謎の爽快感をくれるのだが
今回もそうだった。
何人もの犯人候補が現れては消える。
途中、これはもう、これしかない! と 残りのページ数も鑑みて思考し、
犯人わかったぞ!などど偉そうに思ったりした瞬間を最後に猛反省することになる。
そうですよね。
そんな単純なわけ、ございませんよね~(´_ゝ`)
最後は怒涛のように次から次へと息つく暇もあたえず。
おかげで就寝時間を先送りにする羽目なる。
最後、色々に散りばめられていたピースがはまっていくあの独特の快感。
ぞくぞくする。
そして今回も最後号泣して終了。
上巻は、犯人捜しの為の情報提示。
どんな些細な事も見逃したくない! そんな気持ちで丁寧に読み進めてた。
そのせいか、ある一定部分で中断するのも平気だったのに
下巻は、犯人は誰なのかどうしてそれはなされたのか
を解明していくからなのか、中断できなくなる。
手をつける時間に失敗すると、眠れなくなる事うけあい(´_ゝ`)
読後、幸せな気持ちにしてくれるミステリ。
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上巻における物語の構成が複雑すぎてなかなか読み進められなかったが、上巻の終わりぐらいから読みやすくなり、下巻はあっというまに読めた。だんだん謎解きが進み、最後は大円団という感じ。
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上巻で危うく挫折しそうだったけど下巻からは鮮やかに伏線が回収されていき、終盤は気づいたら自然に涙が溢れてきた。歴史小説としても充分魅力的で、戦争から例え生きて帰れてもその後幸せな家庭をいかに蝕んでしまうのか大変勉強になった。70年前の事件の謎解きを中心に描かれる家族の奇跡の物語。