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話題書であることと魅惑的な表紙に惹かれて購入
官能小説かと思うような描写もあれば、塔子の一人の人間としての生き方や、周りの人達の人間性がしっかり描かれているところもあって面白かった。
小鷹からのメールの内容や、鞍田さんとの関係のおわり、エピローグにぐっと引きつけられた作品
私も鞍田さんのような愛が深く繊細な人に愛されてみたいし愛してみたいなと思った
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フランス文学風にいえば
「他者との関わりの関係性を思索的に体験することの合理性」
となるのかな
でも、紛れもなく日本社会の不合理性の中での自己確立の文学ですが
平凡だけどハンサムな夫、舅姑と同居するも仲良く
穏やかでしあわせな、いい条件の結婚
しかし、可愛い娘が生まれたけれども、仕事復帰がうまくいかなかった
それには夫の協力が少しもなかった、など
壊すまいと自分だけが我慢しているかの漠然とした不安と不満
そして、若いときの愛人に再会し、不倫に走ってしまう
その彼は謎めいていて、再教育するような逢いかたに心も体も刺激される
そのつきあいから次第に自己に目覚めるヒロイン
なぜフランス文学を持ち出したかというと、
性愛や快楽の圧倒される描写からヒロインの自覚が始まるからです
恋愛大国のフランスならではの自己確立と自立に悩む姿
昔読んだボーボワールの小説を思い出しましたので
自分が何者か知らなければどのような関係もなりたない
ヒロインは世間知らずというか、幼さから脱皮していなかったのです
夫も姑も自己を持った他人であることをわからなかった
島本理生さんの作品は初めてですが、見抜く力が鋭い作家さんですね
自己確立は年齢に関係性はありません
いつわかるのか?一生知らないままなのか?
興味深いことです
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娘を生み専業主婦となり、夫の親と同居する塔子。イケメンの夫がいて、姑との関係も良く幸せなはずだったー。
過去の恋人と再会したことから、毎日に違和感が芽生え始める。
この本をどう感じるかは年齢・性別・既婚未婚・子供の有無などで大きく変わる気がする。
不倫ものを通して女性の社会での生き方、夫の非協力で仕事を奪われ姑とずっと家にいる閉塞感…等書かれていて、わかる部分も多々ある。
自分に自信がないから、自分を認めてくれる人に靡いてしまうのもまぁわからんでもないが、小鷹にまで流され冷たくされるとすり寄っていくのは「ほんと何してんの」と呆れた。これイケメンじゃなくてブサイクでもなびいたのかなぁ
塔子と鞍田、2人がくっつくことはないだろうと思いつつも、終わりは何とも複雑なモヤモヤする感覚…
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二十歳の時に経験した、大人の男性との不倫。
再会しても、お互いにガッカリするのは現実にありそうだけど...。
大きくなった翠が、あの日の記憶をずっと引きずっていたことが可哀想だった。
空気の読めない夫だったけれど、最後の手紙は良かった。搭子の出張の日、真君は本当に浮気しなかったのかちょっと気になる。
登場人物の男性を足して割ったくらいが理想的だな。
あのときこうしていたら...は誰でも思うけれど、その時はこれが一番正しいと思ってしまうから。
結婚は難しいな。
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夫以外の人に揺れてしまう気持ちは、わかる。ひとりの女性として、大切にされれば自信もつくし、なびいてしまうし。
ただ塔子の場合は、言い寄られれば断らないし、むしろ自分からも思わせぶりな態度をとっている。家庭がある割に、奔放すぎる。
そこが違和感というか、少しぶっ飛んでいる感じがして入り込めなかった。
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わああ言葉にするとこう表現できるんだって感銘するほど、絡み合う描写の表現がすごい。
塔子と鞍田さん応援してたから、最後の結末が少し残念だった。でも結婚したらやはりそれが最後、子供が生まれたらなおさら、いくら違和感があってもその人生から逃れることは許されない。翠も母と同じような道を辿りそう。
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まさかエピローグでこんなに泣くとは思わなかった。
切なすぎて眠れないほど泣いた!
自分でもびっくり!
読み手の性別、既婚か独身か、子供の有無で様々な感想が生まれるんだろうなぁ、、と。
“今の私”には超バッドエンドだった。
エピローグの鞍田さんの気持ちになると胸がギュッとなって辛くなったけど、いつか私が嫁になり母親になってから読んだらまた違った見方になるのかなぁ。
その時にまた読み直したい。その時まで大切に保管しておく。
映画は酷すぎた。
原作と一致してるの登場人物の名前くらいだったもんな。。
理想の終わり方は映画だったんだけど、それだと眠れなくなるほど切なくなったRedの良さではないんだよなぁ、、
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序盤、セクハラを超えて性犯罪だろうという描写、それを肯定的に受け入れているような塔子の心情に共感できず、読み進めるのが辛かった。自己肯定感が低い人の独白を聴き続けるのはしんどいが、社会的に抑圧された女性の立場からは共感が得られてるのかも知れない・・・
と思って我慢して読んで、最後まで読んでカタルシス。途中でやめなくてよかった。
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女ってなんだろう…
母であり、妻であり、娘であり、嫁であり…
「私」として、全てを受け入れて、全てを決めて、生きていくことはそんなに難しいことなのか…
そんなことを考えさせられる一冊でした。
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出会って数回の飲み友達にお借りした本。
どうしてこの本貸してくれたのかと思ったら、
映画化が控えてたからか!
と感想を書こうとして気がつきました。
独身のうちに読んでてよかった。
なんとも熱くて、強くて、でも脆い。
人も、人と人の関係もそういうものかな。
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主人公の塔子が何が不満で不倫へと走らせてしまったと
思いながら読んでいましたが、こうゆうタイプはもしかしたら
とことん堕ちるとことまで堕ちるのかと思いきや、
かつて恋人だった彼とはそこまでの勢いがあるわけでもなく、
ただ夫のことが嫌いになってしまっただけなのかと思いました。
同じ女性としても可愛い娘もいて、イケメンの夫がいて、
姑ともそこそこ仲が良いとなれば
何が不満なのかと思ってしまいますが、
かつての恋人に再会したことから奥さんでもなく、
嫁でもなく、お母さんでもない
ただ一人の女として本来の自分自身を見出したことができ、
今まで包まれていたものが全部剥がれて落ちたのかと思いました。
それまで少しは不満に思っていた夫に対しても
仕事を再開したことで社会復帰したことや
彼に出会ったことなどで外部からの刺激も受けて
益々夫のいかにも保守的な考え方が
マザコン、家庭内モラトリアムなどの嫌なものになって
きたのかと思います。
不倫はいけないものだと頭では分かっていても、
こんな風に家庭内で自分の居場所がなかったら
居心地の良い場所や人を探してしまうというのは
弱い人だったらそうなっても仕方がないなとも思えてしまいます。
けれどエピローグを読むと子供からしてみれば、
やはり年齢に関係なく親の事はしっかりと見ているので
不倫は良いものではないと思います。
けれどまたこの子供も結婚をして同じ境遇になったとしたら
母親のことも理解できる状況になったら
本当に分かり合えるのかとも思います。
塔子のような思いをしながら生きている人というのは
割といるかと思います。
けれどそれをどうにかして心と頭でコントロールしながら
自分らしく生きていくのかかが難しく、
不倫になったり、離婚したりと家族や夫婦の形が
異ってくるのかと思います。
これからは家族の形、夫婦の形も今までとは少しずつ
変わってくると思うので自分らしく居られる場所を
作るのが一人の人間らしく生きられるのかなと思いました。
ファーストラヴを読んだ時にはこんなに印象的で
刺激的な表現が描かれていなかった印象だったので、
こんなにも島本さんの作風が変わるなんて思いもしませんでした。
表紙の写真や帯で衝撃の映画化と書かれていたので、
どれだけ泥沼化していくのかと思いましたが、
それ程でもなくて少し拍子抜けしましたが、
主人公が自分らしく生まれて変わることができたことが
良かったかと思いました。
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主人公の夫はマザコンで子供っぽくて、妻のことも甘える対象としてしか見ていなくて、彼女を一人の人間として理解しようという部分が全く感じられない。私なら我慢できないが、幸い彼女には子供がいる。私なら愛する子供がいたら不倫という選択肢はなかったかもしれない。たとえ結婚していても誰かを好きになるのは仕方がないけど、子供への愛は何にも勝る。夫の両親が同居でなかったら夫も少しは成長しただろうし、主人公もここまでストレスを抱えることはなかったのではないか。彼女は家では常に良い妻、良い嫁、良い母を演じていたが時には誰かに癒されたいと思い、また自分の居場所を探していたのかもしれない。性描写は多いが女性の生き方を考えさせられる本であった。
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島本さんの作品は初めて。
主人公塔子の置かれている環境に共感しえる人は、のめり込みあっという間に読み終えてしまうだろう。
ただ、この作品は読み手側の立場によって色々な受け取り方があると思う。
女は結婚して子を持つと、妻 嫁 母 の顔を持つこととなり、いつしか自分が何者か分からなくなっていく。
自分のために時間を使うことを忘れ、使い方すら忘れていく。
そんな女を1人の女性として扱ってくれる場所、人、が必要
男はそれを聞いて遊んでいるとか 勝手だと言う。
男と女は分かり合えない生き物だ。
そこを分かり合うために必要なのが会話だ。
とても余韻のあるせつない作品だった。
最後にネタバレになってしまうが
塔子と鞍田が結ばれていたらどうなっただろうと
結末の違うストーリーも読んでみたい。
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イケメンの夫。可愛い娘。
夫の両親と同居しているが、姑ともうまくやっている。
何不自由ない幸せな暮らしだったはずが、、、
友人の結婚式でかつての恋人と偶然出会う。
彼との再会で、胸に仕舞い込んでいたあらゆる気持ちが解放されてゆく。
初めての島本先生の本。直木賞作家であることは知っていたが、私の好みのジャンルとは違っていたので手に取ったことはなかった。
映画化が決まってか、書店に大々的に売り出されていた為、まんまと購入させられてしまった(笑)
私も正社員でずっと働き続けながら、2人の子供を育ててきて、育児も家事も全く協力しない夫を持っているので、主人公の気持ちが痛い程分かる場面もあった。
しかし、塔子は奔放過ぎないか!?とやや引き気味の自分もいた。
田舎のおばさんにはびっくりな展開で、一体これで最後はどうなるの!?とハラハラドキドキしたが、消化不良を起こすような展開ではなく、見事にエピローグへ繋がっていった。
読み始めは、何だ、少女漫画の延長か!?と思ったが、しっかり読ませてもらいました。
島本先生の別の作品も読んでみたい(*^^*)
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映画化されるとのことで購入。
人間の欲望が、巧みに描かれている。主人公のキャラ設定によって、世の中の、同調圧力やこうであるべき的な当たり前に待ったをかける。
まあ、こんな女性いる!?という感じだけれど。。