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投稿者:甘栗 - この投稿者のレビュー一覧を見る
エドマンドとルーシーが、いとこのユースティスと一緒にナルニア国へ。
カスピアン王と再会して困難に立ち向かいます。
読んでいてとてもハラハラしました!
紙の本
ルーシーとエドマンドがユースチスとともにナルニア国に戻り、カスピアン王と一緒に東の海を目指して航海に出る物語です!
2020/05/09 10:33
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「朝びらき丸 東の海へ」とも訳される『ナルニア国物語』の全7巻のうちの第5巻目にあたります。同書では、ルーシーとエドマンドが、いとこのユースチスとともにナルニアに戻り、カスピアン王と一緒に東の海を目指して航海する物語となっています。ルーシーとエドマンドは、いとこのユースチス・スクラブの家に預けられます。スクラブ家は非常に進歩的な思想の一家で、二人はどうしてもユースチスが好きになれません。ある日、壁にかかった絵に描かれたナルニア風の帆船が浮かぶ海に三人は吸い込まれます。絵の中に見た帆船に救い上げられた彼らは前回の冒険で出会った少年王カスピアンに再会します。カスピアンは、亡き父の7人の友人が東の海に向けて旅立った、そのあとを探す航海の途上でした。ルーシー達はそのまま船に乗ってカスピアン一行と共に、ナルニアの東の果てに向かいます。海も、立ち寄る島々も不思議に満ちていました。ある島では人売りたちにつかまり、ある島では星人に出会い、またある島ではユースチスが貪欲な心を抱いて竜の宝の上で眠り、竜になってしまいます。やがて世界の果てにたどりついた時、リーピチープは小舟に乗ってさらにその先へ進もうとします。さて、どうなっていくのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読みください。
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何があるか分からない、東の海の果てへ・・・。
大航海時代の船乗りたちは、こんな気分だったのかもな、なんてちょっと思う。
いつ陸があるか分からない、何が棲んでいるか分からない。長い旅路の間に仲間の気持ちがすれ違ったり、かと思えばときには魔法のような未知の体験をして結束が強まったり・・・。
バラエティに富んだアクシデントが次々に起こって息もつかせぬ展開。
ユースティスはもちろん、まだ王としては未熟なカスピアンも、この長い冒険を通して少しずつ何かを学び、成長していく。折々にあらわれるアスランの絶対的な存在感も健在。
でも、アスランに勝るとも劣らぬ導き手となっているのが、リーピチープのような気がする。
そして、スイレンの海・・・、かぐわしい匂いが漂ってくるような素敵な場面。
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またもやナルニアの地に償還されたペヴェンシー兄妹、エドマンドとルーシー。今度は厄介な従兄弟ユースチスも一緒に来てしまったのでさあ大変。ナルニア王となったカスピアンと共に行方不明の家臣を探しに行く度に同行する。
ユースチスはナルニアに来たばかりのエドマンドのように天邪鬼だけど、本質的には兄弟の中で最も現実的なスーザンに近い。そして我々現代人に近い。だからユースチスの屁理屈にくすりと笑ってしまう。実際結構理にかなった事を言っている。
この物語ではペヴェンシー兄妹は既に完成された存在、ユースチスとカスピアン王こそが真の主役と言える。ユースチスは天邪鬼と、カスピアンは驕り昂りとの決別することで、それぞれ成長して行く。
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第三作。趣向を凝らし《転》にあたり、(前2作の好評で)自信がでてきて著者の語りたかったことが語られ(平面世界であることが明かされ)ナルニアが存在する世界の意義やシリーズの大団円の構想も見えてきたようだ。帆船の“絵”がアプローチとなり(「結婚祝に贈られた」にも意味がありそう)。異世界転移は前二作の森と一変して海上。世間臭い七つ島の権力交代劇からあとは奔放な空想が繰り広げられるが…『声の島』でアスランがはっきりと姿を見せ寓意性が明らかになる/『星の島』からの先の《世界の果て》は、死後世界または天国の象徴らしい
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ナルニア国物語の5巻目。岩波書店版でいうところの『朝びらき丸 東の海へ』である。
夏休みを叔母さんの家で過ごすことになったエドマンドとルーシーは、突然、いとこのユースティスと共に絵の中に引きずりこまれ、気がつくとナルニア近海に放り出されていた。カスピアン王の船に助けられた3人は、そのまま行方不明の7人の忠臣たちを探す旅に同行することに…。
カスピアン王の叔父のミラーズに追放された7人の話は、前作『カスピアン王子』でチラリと出てきた。ナルニア歴で3年が過ぎ、16歳になったカスピアンは、アスランの許しを得て、彼らを救う旅に出ていたのである。
ナルニアに来られなくなった年長のピーターとスーザンは表舞台を去り、今回はエドマンドとルーシーが活躍する。物語を通しての成長株エドマンドはお気に入りのキャラだが、やはりメインはアスランに近しいルーシーということになる。そもそもナルニアの物語は、ルイスの友人の娘ルーシーに捧げられているので、その名をもらったルーシーが活躍するのは当然かもしれない。前作であまり見せ場のなかったカスピアン、初登場のユースティスにも活躍の場が用意されている。
ここ数作を通して、アスランは少しずつフェードアウトしてきているように感じる。強く導くというよりも、見守るというスタンスに変わってきているようだ。「きみはアスランを知っているの?」と訊くユースティスに対し、エドマンドは「むこうがぼくを知っているんだ」と応える。キリスト教的な問答だが、アスランと子どもたちのこの距離感は物語に一貫している。
本巻の最後にアスランは、エドマンドとルーシーに対し、二人がナルニアに来ることはもうないと告げる。歳をとり過ぎたのだ、と。そんな殺生なと二人に代わって文句を言いたくなったが、アスランはさらに続ける。「そろそろ、自分たちの暮らす世界と絆を深めるときが来たのだ」。
なるほどと深く納得してしまった。ナルニア国物語に限らず、大人になって子どもの頃に見えていたものが見えなくなるのは、多くの物語でありがちなパターンだ。毎回その理不尽さに不満があったのだが、それは何かを失ったからではなく、次のステップに進むためなのだというアスランの言葉はえらく腑に落ちた。
今回初めて、物語はナルニア国のある大陸を離れた。これまで以上にルイスの想像力が発揮され、読者を全く飽きさせない。もうほんと、よくこんなことを思いつくな、実際に見てきたのではないだろねと疑いたくなるほど。4きょうだいのエピソードも終わり、物語はいよいよ終盤に。次の巻に進もう。
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天国にはどんな世界が広がっているか?天国に近づくとどんなことが起こるか?もし天国が海の上にあるとしたら、どんな風景だろうか?
これを読んで天国のイメージが変わる人が多くいるのではないかと思う。良質なイメージが得られる。
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この世の果てへ、冒険の旅。
ナルニアでも冒険はロマンにあふれている。カスピアンがまだ見ぬ東へと船を進めているところに合流したエドマンドとルーシー、それにユースティス。未踏の海域で行方不明になった7人の忠臣を探す旅だが、様々な島の様子とそこでのカスピアンたちの行動が面白くてページをめくる手が止まらない。とうとう辿り着いたこの世の果ての様子も、地球が丸くなかったらこのような場所があるのかなと思えるような神秘に満ちている。
嫌味ばかりで自分勝手なユースティス。解説者は自分がスーザンに近いと言っていたが、私自身はユースティスかもしれない。本で読んだ知識をひけらかして不満ばかり言う、力もなく勇気もなく、自分の欲に負ける。物語は読むけど。そんな読者は割といると思う。ドラゴンになって初めて自分の醜さを知り、誰かのためになりたいと願う。そしてアスランにすべてを剥がされて人の姿に戻る。でもここでユースティスがまったくのいい子になったのではなく、いい子でいようと努力しようとする子になっただけで、時には嫌味な子に戻ってしまったと書かれているのが救い。アスランと会っても、すぐ変われるわけではない。しかしユースティスは皆に受け入れられて冒険を続けていく。そのことにほっとするのは私だけではないだろう。
皆が気弱になると啖呵を切る気高きリーピチープがとてもカッコいい。ラストの消えていくところまで一貫してカッコよかった。彼が楽俊(十二国記)のモデルになっていることがよくわかった。
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この巻は、前章カスピアン王統治後の航海冒険譚で、各章テンポよく読了。
決して全てが満点合格ではない青年王も
誇り高いネズミの騎士リーピチープも大好きで、とてもたのしめた。