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「~の家族に贈る」 ← これ、ポイント。
いくら「いちばん苦しんでいるのは本人」といえども、日々、その本人と対峙しなければならない境遇なのは、家族。
その家族(特に母親)の気持ちが不安定だったり、参っていると、本人が良くなるものも治らないのではないか...と感じます。
母親である私自身が、上手く眠れず、食べる意欲も乏しくなり、カウンセリングに通いたい...と何度、願ったことか。実際には、予約するエネルギーすら、擦り切れてしまっている状況になります...。
この本にあるように、自分を慈しむ行動を、少しずつでも選択していくことで、かなり改善されてきました。
私の場合は、一人で抱え込まない。
とにかく横になる、寝る。
苦しい時、怒りなど、何でも書き出して破く。
映画やドラマ、音楽などを介して、たくさん泣く。
弱くてずるい自分を、ありのままでOKにする...
最近は、再び、心から笑える時が、とても増えています。すると、家族も安定してきています。
自分の気持ちを、切り替える力。とても大切です。
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中学校の通級指導の経験があり「家族支援メンタルサポート協会」の理事長である著者が、うつっぽくなった時の対処法を紹介したもの。褒める言葉をたくさん使って「コンプリメント」すること、否定的な側面を肯定的に捉える工夫など、具体的に「私はこうしています」という話を交えて紹介する。
「不登校・ニート・ひきこもり」とタイトルにあるが、別にその人たちに特化した内容ではなく、一般的にうつになりそうな時にどう気持ちを切り替えるか、という話で、不登校云々の問題についての直接的な対処については述べられている部分はごく一部なので、ちょっと気持ちが沈みやすい人とか、なかなか立ち直れない人とか、そういう人ならたぶんこの本の読者の対象になると思う。正直言うと、そんなに目新しい方法はなく、割とオーソドックスな感じ。いいなと思ったところは、例えば「与える人が与えらえる人」(p.43)というのは分かりやすいと思った。おれもそう思います。生徒に引き続き、伝えていきたい。でも、その直後に書いてあるボランティア云々の話は、なんかおれはボランティアってどうも素直にやろうと思えないのはなぜなんだろうか、と思った。あとは発達障害、自閉症スペクトラム障害みたいな子たちを「ST気質(スペシャルタレント気質)と名づけ、あらゆる場所で、その気質への理解と支援を訴えてきました。」(p.56)という、この著者の言う「ST気質」の子への対処も少し述べられている部分がこの本の特徴的なところだろうか。「そして私は、ST気質の持ち主が複数存在する家族を"ST家族"と呼んでいます。」(p.58)という部分が、リアルだなあと思った。それ以上は言えないけれど。あとリアルなのはゲームの話。「長年不登校生を支援してきた立場としてお話しますと、ひきこもり状態にある子どもにとって、ゲームは、"親の期待に答えられない"という自責感情や未来への不安な気持ちなどを、一時的に忘れさせてくれるなんともありがたい存在です。家族よりも大事な自分の分身とも呼ぶべき存在なのです。」(p.84)、「不登校でひきこもって毎日ゲームびたりになっている子どもでも、親が否定的に絶望することなく、その中に肯定面を見つけ出そうとする視線があれば、子どもたちはその温かな視線を感じ必ず大きな変化を見せ始めます。」(p.85)ということで、ゲームをしているところも肯定的に捉える、ということなのだけれど、でも現実としては「言うは易く~」で、そんな「思いっきりゲームに没頭させればいい」(p.84)という域まで行くのは、だいぶん重症化したところでないと、難しいんじゃないかなあと思う。(そしてそうなってしまったらたぶん数年はかかるだろうし、担任レベルの限界を超える。)ゲームを否定しない、というのはおそらく大事なんだと思うけど。だからそこまで行かない「普通の」状態の子が、どうやったらそこまで行かないように防げるのか、ということをもっと勉強しないといけないと思う。「ゲームは子どもにとって強力な磁石」という比喩を、この本を読んでいて思いついた。そのうち保護者会で言ってみようかな。そして、端的には「見るものを切り替える」(p.121)という意識は必要だなあと思うし、おれも個人面談で親に散々言ってきたが(過保護な親に言えることはこういうことしかない気がする)、例えば「子どもの書いた汚い字は見ないようにしてきれいに書けている字を探す」(同)、というのも、そういうことなんだけれど…、うーん。これも「言うは易く~」だなあ。だっておれも、中1の英語の文字指導はとても重要だという事情もあったり、単純に1と3と7が全然区別できなかったらイライラするということがあって、ちゃんと書け、って言っちゃうもんなあ。まだ親じゃないからいいのかなあ。「汚い字を指摘したかったら、褒められることとセットにする」とかの方がまだ出来るかも。「元気があってすごい文字も濃くてすごく良いと思うから、次は文字の高さをそろえてみたらもっと読みやすいと思うよ~」なんて言えばいいのだろうか、ということをおれはずっと考えている。悪いところを指摘したい時は良いところとセット。でもこれはおれの考えというより、今まで読んだ本に書いたあったことだったのかも。この手法なら、出来る時もあるかも、と思っている。
全体的には1ページに書いてある分量が少なく、とても簡単なことしか書いていないので、パッと読める。忙しい人?あるいは本とか読むの好きではない人、本を読むエネルギーのない人でも読めるという点ではいい本だと思う。ただおれには、もう70歳にもなろうかというおじいちゃんが、私はこうしています、と語るだけなので、何となく物足りなさというか、おれみたいに素直さに欠ける人間には、著者ほど純粋な気持ちで日々を過ごすことができず、複雑な気持ちに。早く著者くらいの心境が得られるステージに到達したいと思う。(21/10)
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脳は本来ネガティブ。なるほどと思った。うつ的傾向から抜け出す方法が色々書かれていて自分にあった方法をストックしておくのが良いそう。料理とありがとうと伝えるのはやってみようかと思った。