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偽装離婚までしてのユニクロ潜入。まさか柳井社長も予想していなかったでしょう。
実際に働いている人達に寄り添いながら、会社組織としての欺瞞を切る。ルポタージュとして読み応えが有るのはもちろん、ある意味エンタ-テイメント性まで備えています。
会社にどっぷり漬かると、一般的におかしい事も当然に思えてきていいように使われてしまうのは何処の会社でも同じです。自分のいる会社がどんな事になっているのかは中からは分からないですから。
ワンマン社長の気まぐれで振った旗の方向へ、躊躇せずダッシュしないと認められない会社、それがユニクロだという事が分かりました。創業祭、感謝祭という一大イベントも集金の為に社員の体力精神力を搾取するだけで、社員の時給や給料に反映されるわけでは無い。この大変さを歓びに換えろという言葉だけで発奮を促す。いやー、嫌な社長だ。これが日本を代表する企業のトップとは・・・。
その中で、今までは中国が主だった製造が、人件費が安い国にどんどん仕事が流れ、劣悪な労働環境で搾取されている人々がいます。安さを追い求める事によって、より安い人件費を求めて「底辺への競争」が加速し、結果労働環境や自然環境、福祉などが最低限度へと突き進んで行きます。
働いている人達の幸せを望まない企業はいずれ立ち行かなくなる時が来ると思います。特に昨今の働き方改革の流れの中では、体裁を整えるだけでは誤魔化されなくなるはずです。
最後に著者が提唱している、社長がシークレットでバイトとして店舗に潜入して、実際の現場を体験するという案いいですね。ウィットの効いた嫌味のように見えて、とても建設的で実際的な意見だと思いました。
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著者が実際にユニクロの店舗で働いたというのが興味深い。事実を伝えるという意味では意義があったのではないか。
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今年は「ユニクロ感謝祭」の間中、本書を読んでいたので買い物意欲そのものが湧いてこなかった。(その意味では罪作りな本である)
折しも国会では入管法改定案が審議されてる最中で「奴隷のように」働かされる人々の現状を片耳で聞きながら(時給千円でもそれ以上の働きをすべきと考え実行できる著者の仕事ぶりに驚きつつも)ユニクロ柳井氏のあまりのワンマンぶりが今の政府の姿と重なって、怖くもあり少し滑稽にも感じながら、大変興味深く一気に読んだ。面白かった。
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自分がユニクロでアルバイトしてつらい思いをしていたので、この本を手に取った。潜入にかける強い思いがすごいと思ったし、ユニクロからしたら、嫌な存在だったんだろうな〜、潜入していたのが文春の人だとわかった時のユニクロの社員の反応が眼に浮かぶ。
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・ユニクロに対して否定的な視点で書かれているため、注意して読む必要がある
・中国の下請け工場での劣悪な労働環境について非難しているが、発注元企業であるユニクロが下請け企業の労働環境まで面倒みないといけないのか?疑問が残る
・ユニクロ入社時に機密情報の漏洩をしないという誓約書を書くことを批判しているが、少なくともIT企業では誓約書を書かされることは一般的である。著者はフリージャーナリストであり一般的な企業の知識が乏しい恐れがある
読了日:2018/12/
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ユニクロ帝国の光と影の著者によるユニクロ潜入体験記。実態を語っているとは思うが、ユニクロの商売構造を考えると、さもありなん といった内容。
今後も変わらないだろうなぁ
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ユニクロというか柳井社長に文春で取材報道をだしたことで出禁を喰らったジャーナリストによる渾身の潜入ルポ。
とくに想像を上回る様な事はないが、日本及び東南アジアの非正規雇用の酷さが分かる。ユニクロは柳井家が44%を保有しており全く外部ののガバナンスが効いてなくCSRも柳井社長のマイクロマネジメント次第。
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最近はCompliance、守秘義務、マニュアルの徹底など、傍目には社会のためとかいいながら自社の利益最優先で社員に強いています。都合が悪い社員は捨ててしまって、自社の評判だけは下げないようにする。ユニクロに限ったことではなく、国の役人も同様で、どこの会社も程度の差はあれ同じなんだなぁ、というのが感想です。ただ、ユニクロさんはその中でもブラック度がかなり高いですね。。。印象操作ってこわい。
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広告に惹かれて購入。良いものや良いサービスが安く手に入る世の中に、心配というか、消費者サイドがもう少し我慢しても良いのでは、とかも思っており。
感想。
興味深い本でした。
・平日に比べ土日や祝日の売上は2.3倍。平日は終始トントン程度。繁忙日に人件費を抑えつつ、売上を高めることで利益が出されている部分もある。
・やりがい搾取。労働者に、やりがいという報酬を意識付けし、やりがいを与え、金銭的な報酬を搾取する、という新語らしい。ユニクロは激務の割にバイト代が安いと、著者は言う。
・今日やる仕事を今日やるのは作業。明日やる仕事を今日やるのが仕事。
・柳井社長自身が、ユニクロの店舗に侵入して、店舗での激務を体験するのが良い、と著者は言う。
・2009年にイギリスで始まった、アンダーカバーボス、というテレビ番組は、社長が身分を隠して、自社のバイトとして働く企画番組。
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基本的人権に最低時給は明記されていないが、おそらく1,000円くらいなんだろう。資本家が日本国内で労働力を買いたたく目安がそれだ。筆者がアルバイトとしてユニクロに潜入した千葉幕張の条件がまさにこれだ。時給1,000円で交通費の支給はなし。次に働く豊洲店の時給は150円高い。都内は時給が高いのだろうと思いきや、新宿の旗艦店ビッコロでは再び1,000円だった。
安くて、いいものを消費者に提供することは企業努力の賜物だ。けれども、その企業努力として、現場の人件費が抑制され、海外の下請け工場には苛烈な労働条件を強いる。他社に先駆けて、生産拠点を中国にしたユニクロだったが、人件費の高騰から東南アジアにシフトする。2016年時点での一般工員の月額賃金で比較すると、深圳380ドル、上海580ドルに対し、ベトナム192ドル、フィリピン262ドル、カンボジア162ドルだという。ユニクロに限らず、多くの名だたるブランドのタグを見ると東南アジアがほとんどだ。日本国内の時給1,000円でフルタイム働いて、1,600ドル。国内に製造工場を置くためにはそれ相応の付加価値とそれに見合う価格を設定しなければならないのがわかる。
30年前、割のいいアルバイトの時給が1,000円だった。バブル崩壊、デフレと低成長。時給は3割アップした。人の価値はそれと比例するどころか、反比例している気がしてならない。
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『ユニクロ帝国の光と影』の著者によるユニクロ潜入記。
著者が実際にユニクロで約1年間アルバイトをした体験談が書かれている。
主に、どうやってユニクロでアルバイトとして潜り込んだか、業務についての批判など。
アルバイトとしての体験談の他にも、ユニクロの企業体質についてや下請け工場についても。
潜入していたと言ってもただアルバイトをしていただけなので、特に「尖った」情報があるわけではない。期待が大きかったせいか、それほど面白いとは思わなかった。
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すげーおもろかった。こういう本読んだの初めて。もっと読みたいけどどう探せばいいんだろ。ノンフィクションてすげーよなやっぱ。
でも書いてる人もひねてるので全面鵜呑みにしたらよくないよな。気をつけたい。
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ユニクロの現場で疲弊する従業員と、小さな柳井CEOと化した社員たちの様子がよくわかる。ユニクロは労働者の犠牲の上に大きな利益を上げている。
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ユニクロという大きな企業が、いかにスタッフを教育し、管理して店舗運営を行っているのか気になり、こちらの本を手に取りました。
著者の横田さんの体を張ったルポ取材で、完全秘密主義のユニクロ内部が暴露されています。また、取引先の製造現場の凄惨な状況までリアルに描かれていました。
読んだ印象としては、ユニクロは完全トップダウンな会社だということ。現場の意見を吸う姿勢はなく、むしろ現場を思い通りにコントロールしようという思惑すら見てとれました。
客観的に見れば、このような経営者を尊敬し、ついていきたいと思えない。
とはいえ、ちょくちょく出てくる「店長」ポジションには凄腕マネジメントが光る方がいて、いくつか自分も取り入れてみたい技もありました。
そして、下請け工場への非人道的ともいれる対応にはあきれた。
もうこれからはユニクロの服を買わないと思います。
従業員や取引先を大切にしない会社の未来はないです。
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働くこと自体は楽しい。読んでいてなんども感じたのはこのことだ。ただ、そこに無理なシフトやノルマが入ってくることで、突然仕事は敵になる。
著者がユニクロでバイトをしながら潜入捜査をしているところよりも、海外の下請け会社への締め付けは興味深い。ああ、噂には聞いていたが、下請けを搾取するというのはこういうことかと分かる。
どこの会社も似たようなところはあるのではないかとヒヤリとする。
大学受験改革で揺れる昨今、学校教育も文部科学大臣が柳井社長で、校長や委員会は店長に当たるだろうと思いながら読んだ。