投稿元:
レビューを見る
ひふみんとしてバラエティ番組でブレイクした加藤一二三が、自身を振り返った一冊。
棋士として振り返るのは面白く、他の棋士の分析なども面白かった。
クリスチャンなので、全般的にキリスト教の記述が多いのはご愛嬌。
ただ、歌に本気で自信を持ってるのにはちょっとびっくりした。
投稿元:
レビューを見る
この本は読んでいないのですが、
別の機会にひふみんのお話を聞いたので、
そのことを書きます
私は将棋のことは全くわからないのですが、
加藤さんは
『棒銀』という戦術をかなり好んで使っていて、
相手はもうそれに対する対策万全で挑んでくるのですが、
それを打ち負かすのが楽しい、おっしゃっていました。
また、見ている人が「おお!そんな手が!」と思うような将棋を芸術だと定義しており、そのようなものを人々に見せたいとのことでした。
羽生善治さんから「元気で長くやっていく秘訣」を2回尋ねられているが、おこがましくて答えてはいない。
そこで司会者が「それを僕たちに教えていただけますか」と尋ねると、
「私は小学校1年生のときに、チューリップとグラジオラスの花を見て、だいたい人生がわかった。チューリップの美しさを見て、世の中は素朴に考えてよろしい。グラジオラスの花を見て、世の中は深く考えるべきだ、と考えた。その2つのことができれば、人間は成功できると、確信してます。
チューリップは素朴に美しく、またそれだけだと少し単純なので、感動するような絶妙な花として作られているグラジオラスようにこの世の中のことを深く深く考える。(その2つを一緒に考えると)そうするとだんだんとわかってくるようになっているというのが、私の人生観です」
と答えておりました。
なんとも美しい詩的な表現に驚いてしまいました。
投稿元:
レビューを見る
「ひふみん」こと加藤一二三さんの自伝エッセイ的な本です。
ゆっくり読了。
将棋の話がメインではありますが、人生論、家族論、宗教論もあり、また交流のあった方々とのエピソードも豊富で、楽しく読めました。
旧新約聖書の教えや例え話を紹介しつつ、ひふみんの考え方、思考の源泉を垣間見ることができました。
それにしてもひふみんの記憶力がすごい。棋譜や対局者の様子だけでなく日付けなどまで記憶していて、さすが天才、という感じです。
ひらめきと長考両方ができるのが天才だそうで、これは棋士でなくても言えることかもしれません。
じっくり考えることがができて、かつインスピレーションも出せることでしょうか。
テレビ出演も増えたひふみんから見た芸能界の話もあります。
本気かお世辞かわからないですが歌が上手いと言われたことを真剣に受け止めてプラスに捉えている姿がかっこいいなと思いました。
ひふみんが20連敗していたスランプの時に聴いたモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番を聴いてみたいと思いました。
子供は弁当箱を背負って生まれてくる(イタリアの言葉)もなかなか参考になりました。
最後に、ひふみんの家族を思う姿に、身近にいる人に感謝ができる人(隠れた聖人)になりたいと改めて思いました。
投稿元:
レビューを見る
神武以来の天才、加藤一二三さんの知性がフルに感じられる本。
将棋の話はもちろん、敬虔なクリスチャンでもあるため、キリスト教や聖書についての説明も分かりやすく書かれている。
一般的なイメージそのまんまに、個性・アクは強いので、その点についての好き嫌いは分かれると思われる。