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凄い本だった・・・。
出来るだけたくさんの人に読んで欲しいと心から思う、いい社会に、安全な社会にしていくために。
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衝撃的すぎる内容で、あまりのおぞましさに涙が止まらず、途中で心がしんどくなりすぎて断念。でもいつか最後まで読まなくちゃ。
筆者の勇気ある告白は本当に凄い…
心穏やかな日常が訪れることを切に願います。
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友人に借りて一気に読んだ。
事件の概要は知っていたが、本人の手記となると違った趣があった。
警察や政府の手法はいつも同じ。
でも、親身になって相談にのってくれる人が組織内にもいることが少し救われた。
いい人は出世しないの法則で下っ端だから簡単に口を塞がれてしまうけれど。
自分の似たような体験も思い出した。
大きなニュースは皆が知るところになるのだから小さなニュースをより多くの人に知ってもらう、というのは村上春樹が毎回言っていることと似ている。
それにしても、政府に迎合しない週刊文春を見直した。
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最近、大相撲の土俵が女人禁制であることや、財務省事務次官のセクハラ、男性アイドルのセクハラなどが取りざたされているためタイムリーな一冊。
・ハラスメントは程度の問題はあれ、許されることではない。が嫌がった瞬間にそれはハラスメントになり得るという解釈の属人性や曖昧性から、法律で厳密に縛ることが難しく、例外的に犠牲者や冤罪が生まれ続けるのだと改めて感じた。
・これが真実か、嘘か、議論はなされているが、個人的には
真実であれば何が起ころうとも許されるべきことではないし、仮に嘘で誇大妄想だとしてもそこに至る経緯を考えると1~10まで嘘であると信じることは現実的ではないようにも思える。警察や政治、法律がブラックボックスになり得るというのは、それらの歴史的背景や人間が作ったことからも納得できる。当たり前を疑い、批判的に物事を考えるべきという自戒を込めて。
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凄いな。この人。
これだけの内容を、しかも自らに起きた理不尽な出来事を
きちんと文章に起こせるって、まず凄い。
きっと、これはこの人側から見た100%真実。
多分、不誠実な文章は一個もないだろうってところが凄い。
起きた事、前後のいきさつ、問題点、考察。
これを当事者が、ここまでオープンにするって。
当事者だから言えること、当事者だからの説得力も凄い。
よく頑張ったな。
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2018年。me tooが嵐のように広がり、一時期の「セクハラ」が広がった時のようです。
そして、われもわれもとその嵐に加わりたがる人も増え、さらにまた、はやし立ててさらに風をふかせる人も増え、手がつけられなくなってきた感じがします。
でも、その最初の一歩になったのは間違いなく伊藤さんです。
その「行為」が起きた瞬間から、記者会見まで、どこからも光があたらないような闇の中で行動するしかなかった苦しさが、淡々と伝わってきます。
優越的な地位から、そのことを自覚してか知らずか、行為から日にちがたつにつれて、記憶が都合のいい方に解釈され、やがては問題自体がなかったかのように振る舞う側。
事実が、自分の体と記憶に刻まれている。
なのに、当時の世の中には、その事実に力を与える人や制度はほとんどなかったことが、読めばわかります。
そのことを知らないかぎり、「いやならいかなきゃ良かったんじゃないの?」とは言えないはずです。
優越的な地位を使って、人の尊厳を傷つける行為自体に目が向き始めたのは、つい最近のことです。
とんちんかんな発言をして、あとで後悔しないために。ある一定以上の年齢の男性には、部下ができるまでには一読すべき本です。
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ニュースには聞いてたけれどこんなことがあったのかと思うとおぞましい。
それにしてもしおりさんの行動力はずば抜けている。
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「食事で酒に酔って意識を失い、性的暴行を受けた」。勝訴した民事裁判で訴訟事由として報道される。事実はどこまでいっても第三者にはわからない。もしかすると起きてしまった過去は当事者でもわからないものなのかもしれない。たとえ、裁判で結論が出たとしても。
それでも私は彼女の話が真実だと信じたい。だとすると「食事で酒に酔って」というのは不本意であろう。「見境もなく酔ってしまい結果的に強姦されたかもしれないが彼女にもも非がある」。そんな印象を受けてしまう。彼女は慎重であり冷静であった。しかし、それでも抗せないものがあった。それが真実であったのだろう。少なくともそういう主張であることは多くの人に理解してほしい。
私は彼女を応援したい。この問題だけで注目を浴びるのはもういい。ジャーナリストとして大成することを願う。
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被害者にとって思い出すのも厭わしい記憶だろうに、本として公表し世間に問うた作者の勇気に敬意を表するとともに、作者のこれからの人生に沢山の幸せと信頼できる友人が寄り添ってくれることを祈ります。
作者は事件前の描写の中で「ある仕事のポストを米国の大学を出た〝女の子〟が貰った」と書いている。おそらく無意識に書いたのだと思うが、成人し社会に出た女性を捕まえて「女の子」と表現し、そのポストを獲得しようとする作者もまた「女の子」の一員だ。
若い女性を「女の子」と括ってしまうのが当たり前の社会に、彼女も私も生きている。変わっていくのも、変えていくのも大変だろう。でもだからと言って立ち止まっていていいわけはない。
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これはトラウマのある人が読むには辛すぎる内容と思う。実際著者も何度もフラッシュバックが見られる中、よく書ききったと思う。魂の殺人の与える被害者への影響の強さに反し、加害者の罪の意識の低さ。とても考えさせられた
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現代版「藪の中」騒動である。著者のセンセーショナルな記者会見やその反響、metoo運動などとの共振、それら大きなテーマを一旦脇においたときに見えるのは芥川龍之介が鋭敏な頭脳で小説にまとめ黒澤明が『羅生門』として見事な映画化をした、典型的なテーマである。若い女性が素顔をスポットライトに晒してみずからの「レイプ」事件を告発した。だからその内容は全て真実を受け取るべきだろうか。しかしその夜に本当に何があったのかは伊藤・山口両氏2人にしか分からない。いや本人ですらもはや分からない。
私が気になったのは、その夜の事件の後、伊藤氏は何度か山口氏にメールでコンタクトしている理由である。
伊藤氏は、告発の動きを悟られないように文面を友人に作ってもらいながら相手に謝罪を引き出したかった——こんなことを記しているが本当にそうだろうか。自分に突然起きた、この惨めな出来事をどう心理的に処理してよいか分からず、後付け的に合理化したかったのではないか。
レイプされた人はその事実を認められず、いっそこの事態を飲み込んで事後的合理化を図ることがあるという。
伊藤氏にもそんな心理機制が働いのではないか。
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構成とか文章とか読みやすくはなかったけれど、彼女が受けた苦しみを再生産したくない、って気持ちはいたいほど伝わる。
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真実は、ここにある。
なぜ、司法はこれを裁けないのか?
レイプ被害を受けたジャーナリストが世に問う、 法と捜査、社会の現状。 尊敬していた人物からの、思いもよらない行為。
しかし、その事実を証明するにはーー密室、社会の受け入れ態勢、差し止められた逮捕状。あらゆるところに〝ブラックボックス〟があった。
司法がこれを裁けないなら、何かを変えなければならない。 レイプ被害にあったジャーナリストが、自ら被害者を取り巻く現状に迫る、圧倒的ノンフィクション。
もし、自分の妹が、友達が、私と同じ目にあったら・・・そんなことは考えたくもないけれど、万が一の場合に備えて、伝えておかなければいけないことがあるーーー。
痛々しいほどの切実さを持って、ジャーナリストとして、苦しみながら核心へと迫り、レイプ被害にまつわる法や社会体制の不備を教えてくれた詩織さんに頭が下がる思いである。
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すべての男性・女性の課題図書にして欲しいくらいの本。
社会について、司法について、
暴力について、性について、
考えさせられる。
彼女の勇気を讃えたい。
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2015年に知人から性的暴行を受け、2017年に顔と名前を出してメディアに出て訴えて、話題になった伊藤詩織さんの本。本書に、事件だけではなくその後の警察の捜査など、余すところなく書かれている。
ジャーナリストになりたい一心で、ニューヨークに行き大学に通った伊藤さんはホステスバーで働き、客として山口氏に会い、仕事の口を得るために積極的に連絡をとる。その後日本で会食をするが泥酔してしまい、気が付いたら山口氏のホテルで暴行をされていた。彼女は警察に被害を届けるが、不起訴処分となる。伊藤さんは、日本で性犯罪を立件し裁く難しさを訴えている。
本書が言いたいことは明確で、彼女の危機感や虚脱感がダイレクトに伝わってくる。日本で会見をして話題になったときはニュートラルな感想しか持たなかったが、本書を読んで立場が変わった。
この感想文とは無関係だが、英国BBC放送で彼女のドキュメンタリーが放送され、その後ご本人にお会いした。とても美しく、声もきれいで、素敵な女性だった。不幸な体験をしてしまった彼女の今後の幸せを心から祈っている。